【展覧会】目黒区美術館|広がるコラージュ / 同時開催 IIDA 101 飯田善國|’24年2月17日-3月24日|終了

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目黒区美術館
広がるコラージュ / 同時開催 IIDA 101 飯田善國
会  期  2024年2月17日[土]- 3月24日[日]
休  館  日  月曜日 
時  間  10:00 - 18:00(入館は 17:30 まで)
観  覧  料  一 般 700円、大高生・65歳以上 550円、中学生以下 無 料
      * 各種割引、優待情報などは下掲詳細参照。
主  催  公益財団法人目黒区芸術文化振興財団 目黒区美術館
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20240124205026_00003☆ 活版アラカルト掲載図版のほとんどは 図版画面をクリック or タップすると拡大表示されます ☆

◉ 広がるコラージュ 展示内容
コラージュは、「糊で貼り付ける」という意味のフランス語(coller)から派生した言葉で、身近にある様々な素材を切り取り、組み合わせる手法です。この手法が新しい芸術表現のジャンルとして価値づけられたのは、1912年にフランスでパブロ・ピカソやジョルジュ・ブラックによって油彩画に布や紙片が貼り付けられた作品が制作されたのがきっかけといわれています。
日本では、西洋美術の前衛的な表現を積極的に学んだ大正時代以降に発展し、様々な作品が作られてきました。20世紀よりもはるか以前から存在していたコラージュという行為は、従来の芸術表現を問い直す機運の中で再発見されてきたと考えられます。次第に、技法を示す言葉の意味の範疇を越えて、多様な広がりをもって制作に用いられるようになり、現在では、その発想を読み取れる作品が数多く存在することに気づかされます。
本展では、当館のコレクションより、コラージュによって作られた作品のほか、その発想に基づいて多様なイメージやテクスチャーを引用し組み合わせた作品を紹介し、その手法と表現を掘り下げます。

1.色、かたち、デザイン
素材がもともと持つ質感、模様、色、かたちなどの違いや、平面性を生かしたグラフィカルな作品など、デザインの手法としてコラージュを用いた作品を紹介します。
2.異質なイメージの組み合わせ
既存のイメージをもとの文脈から切り取り、新たに全く異質なイメージと同居させることで、比喩や象徴、幻想や夢のような世界を表現した作品もコラージュとして捉えられます。
3.異質なテクスチュアの組み合わせ
木、段ボール、縄、糸、コンクリート、紙粘土など様々な素材を用いて制作された作品を紹介します。これらの作品は、従来の絵画表現を打ち破ろうとする気概やエネルギーに溢れています。

※ 入館のための日時指定予約は必要ありません。開館時間内に直接お越しください。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 目黒区美術館 ]

◉ IIDA 101 飯田善國 展示内容

目黒にゆかりのある芸術家・飯田善國(1923-2006)の特集展示を同時開催します。飯田善國は2023年に生誕100周年を迎えました。これを記念し、本年は「101年目からの飯田善國プロジェクト」の一環として、目黒区美術館が所蔵する飯田善國の作品・資料を中心に、画家・彫刻家・版画家、そして詩人・評論家として多彩な足跡を残した飯田善國の仕事を振り返ります。
目黒区美術館での展示以降、飯田善國の生誕の地である栃木県の足利市立美術館 * をはじめ、飯田の作品を所蔵する全国の他の美術館においても、特集展示が予定されています。

*飯田善國展開催情報:足利市立美術館 2024年11月16日[土]-12月26日[木]

1.初期の絵画
1952年の東京藝術大学油画科卒業から、1956年の渡欧までの間に描かれた初期の絵画作品を紹介します。
2.絵画から彫刻へ
1956~57年のローマ滞在、1957~63年のウィーン滞在、1963~67年のベルリン滞在を経て、制作の主軸を絵画から彫刻へと移した時期の作品を紹介します。
3.野外モニュメント:〈ミラーモビール〉
1968年より、材質にステンレス・スチールを使った野外モニュメントの制作を継続的に行いました。模型や映像資料等によりその仕事を紹介します。
4.詩と音楽:「円盤の五月」
1982年に刊行された飯田善國による長詩「円盤の五月」に合わせて、作曲家の田中聰が楽曲を提供し、1995年に初演されました。楽譜や映像資料等によりその仕事を紹介します。

飯田善國(いいだ・よしくに)略歴
1923年栃木県足利市に生まれる。1941年群馬県立館林中学(旧制)卒業。1943-46年まで軍隊生活を送る。1947年東京目黒区中目黒に住む(-1956年)。1949年慶応大学文学部卒業。1953年東京藝術大学油画科卒業。1956年渡欧。翌年ローマのペリクレ・ファッツィーニの私塾で彫刻を学ぶ。1967年帰国。1969年日本鉄鋼連・毎日新聞社主催による「国際鉄鋼彫刻シンポジウム」に実行委員、運営委員として参加する。この頃から、鏡面ステンレスによる〈ミラーモビール〉を各地に制作し始める。
1972年詩人・西脇順三郎との共同制作で詩画集『クロマトポイエマ』を制作。1974年ニューヨークのドゥニーズ・ルネ画廊で「クロマトフィロロギア展」を開催。〈クロマトポイエマ〉の方法論を絵画と彫刻作品へ展開させた。1978年第一詩集『ナンシーの鎧』刊行。1982年第二詩集『円盤の五月』刊行。1983年法政大学工学部建築学科教授となる。2006年長野県松本市で死去。

※ 入館のための日時指定予約は必要ありません。開館時間内に直接お越しください。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 目黒区美術館