◉ ローズマリー(匍匐性 モーツアルト・ブルー)
ハーブや香草が好きなノー学部が、三年ほど前、立木性と匍匐性のローズマリーを「空中花壇」の植木鉢に植えた。
写真左隅に匍匐性ローズマリー「モーツアルト・ブルー」が紫色の花をつけている。立木性のローズマリーはさらに右奥に棒状のものがあるが、花の紹介にはいたらない。
本来は香草で、多様な用途があるというが、葉と花を囓ってみたら松ヤニくさかった。それでも花の少ない晩秋から初夏にかけて、紫のちいさな花を房状にたくさんつけて楽しませてくれる。
吾が「空中花壇」は南面しているので、どうしても南側(ベランダの外側)に枝をのばし、そこで開花する。時折(気まぐれに)ノー学部がエイヤッと向きを変えるので、いまは仕方なく北面して花をつけている。まもなく花のときを終えるので、枝を刈り込んで来年に備えることになる。
ローズマリー(英:rosemary 仏:romarin)[参考:ウィキペディア]
地中海沿岸地方原産で、シソ科に属する常緑性低木。和名マンネンロウの漢字表記は「迷迭香」であるが、これは中国語表記と同一である。生葉もしくは乾燥葉を香辛料、薬(ハーブ)として用いる。花も可食。水蒸気蒸留法で抽出した精油も、薬として利用される。
属名 Rosmarinus は「海のしずく」を意味する。ヨーロッパでは、教会、死者、生者を悪魔から守る神秘的な力を持つといわれ、また記憶や友情を意味する。
キリスト教以前のヨーロッパで祝典や結婚式、葬儀に用いられたとされ、「変わらぬ愛」や「貞節」の象徴とされる。その生育はキリストの生涯を象徴し、多くの伝説では聖母マリアと結びついているという。
様々な品種があり、立性と匍匐-ほふく-性種に分かれる。花の色は、青から紫色のものがほとんどだが、白や桃色のものもある。 野生のローズマリーには純正種は少なく、ほとんどは変種である。
立性のものは、成長すると高さ1.8メートルに達する常緑灌木となる。暑く乾燥した気候を好むが、耐寒性も高い。縁が厚くなった細長い葉を付け、こするとマツに似た香りがする。冬から春にかけて青や紫がかった白い花が咲き、観賞用としても人気がある。
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◉ ルッコラ (伊: Rucola) [参考:ウィキペディア]
ルッコラは、アブラナ科キバナスズシロ属(エルーカ)の1種の、葉野菜・ハーブである。地中海沿岸原産の一年草。施肥が効いたのか、ことしは四花弁の薄いクリーム色の花をつけた。
ところが、このように薹がたって花をつけると、葉が硬くなって食用には適さなくなる。
そのためノー学部は、花をつけさせまいと画策し、花芽の兆しがみられると、すぐにチョキンと切ってしまっていた。そのたびに開花を待っているやつがれが嘆き悲しむため、いまは種子の結実をまって、播種して育てなおそうとノー学部育種科は路線変更し、ようやく開花をみるにいたった。
ルッコラは1年草で発芽率が高く、また病気もほとんどないため比較的栽培しやすいという。また種子は強壮作用があるとされ、ハーブティーに好んで用いられているそうである。
ルッコラは20世紀後半、イタリア料理の普及と共にわが国でも知られるようになり、その葉はゴマのような風味と、多少の辛み・苦みがあり、成長とともに苦みが強くなる。栄養素としてはカルシウム・鉄分・ビタミンCが豊富だという。
種の和名は「キバナスズシロ」という。「キバナ」という和名にもかかわらず、花は上掲写真のように、白色ないし薄いクリーム色である。
主にサラダとして葉を生食する。ホウレンソウやオランダガラシなどと共にサラダに混ぜて使われる。おひたしや炒め物にも使われる。独特の辛み・苦みは加熱によって消える。
イタリアでは、焼きあがったピザに載せる具材としてごく一般的に用いられている。また、カルパッチョなどの肉料理やパスタにも向いている。ステーキ・ハンバーグや魚のムニエルなどの添え物としても昨今のわが国でもよく見られる。