2020年東京五輪・パラリンピックの大会エンブレムは、野老トコロ朝雄氏の組市松紋に決しました。
それをうけて『オリンピックとデザインの政治学』の共著者、森山明子氏が『読売新聞』(文化欄 04月26日)に「五輪エンブレム決定」とされる論評を発表されました。
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【日本デザイン振興会】 GOOD DESIGN Marunouti にて『オリンピックとデザインの政治学』発刊記念トークを開催しました
「オリンピックとデザインの政治学」発刊記念トーク
2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会にまつわる騒動を再考する
会 場 : GOOD DESIGN Marunouchi
開催日時 : 3月29日(火)18:00開場 18:30 – 20:00
スピーカー : 「オリンピックとデザインの政治学」(朗文堂刊)著者
森山明子氏(デザインジャーナリスト/武蔵野美術大学教授)
若山 滋氏(建築文化論者/名古屋工業大学名誉教授)
モデレーター : 藤崎圭一郎氏(デザインジャーナリスト)
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本年1月27日 、デザインジャーナリスト森山明子氏と建築文化論者の若山滋氏による緊急対論書「オリンピックとデザインの政治学」(朗文堂刊)が発刊されました。
2015年は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を巡り建築・デザインの両分野で混乱が発生、両分野とも業界の構図に対する不信が渦巻いた1年でした。
あのとき何があり、どうすべきだったのか?
ビジョンと意思決定の質が、企業や都市、国の浮沈を左右する中、デザインは何を希望として、どう歩んできたのか?
「オリンピックとデザインの政治学」共著者の二人が昨年の騒動を改めて振り返り、あるべきデザインの像を語ります。
建築業界やデザイン業界の内外、書籍の既読未読に関わらず必聴のイベントです。
詳細・申し込み先 : 公益財団法人 日本デザイン振興会 GOOD DESIGN Marunouti
【 GOOD DESIGN Marunouchi ウェブサイト 】
【 GOOD DESIGN Marunouchi facebook 】
【 丸の内に集う人々のための情報サイト 】
オリンピック・パラリンピック騒動に発し
建築とデザインからの緊急対論!
書 名 オリンピックとデザインの政治学
著 者 森山明子 若山 滋 共著
装 本 四六判 上製本 248ページ
発 売 2016年1月27日予定
定 価 1,800円+税
発 行 株式会社 朗 文 堂
ISBN978-4-947613-92-9 C0070
本書は日本図書館協会選定図書に選定されました(平成28年2月24日選定)
<著者紹介>
森山明子 Akiko Moriyama
デザインジャーナリスト 武蔵野美術大学教授
1953年新潟県生まれ。東京藝術大学美術学部芸術学科卒業。特許庁意匠課審査官、国際デザイン交流協会勤務を経て、日経マグロウヒル社(現・日経BP社)に入社。「日経デザイン」の創刊にかかわり1993-98年同誌編集長。1998年より現職、デザイン情報学科所属。
著書は『まっしぐらの花 ― 中川幸夫』、『石元泰博 ― 写真という思考』、『新井淳一 ― 布・万華鏡』、『デザイン・ジャーナリズム 取材と共謀 1987 → 2015』ほか。
監修・編著書には『カラー版日本デザイン史』、『Gマーク大全 グッドデザイン賞の五〇年』などがある。
NHKハート展詩選考委員、グッドデザイン賞審査副委員長、芸術工学会副会長・理事、三宅一生デザイン文化財団理事、日本デザイン振興会評議員などを務める。
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第一次エンブレム騒動においては、残念ながら、デザインの安直さと業界の構図に対する不信が渦巻いた。しかしデザインの重要性が一層増していることは現代社会のまぎれもない事実だ。ビジョンと意思決定の質が、企業や都市や国の浮沈を左右する。デザインは何を希望として、どう歩んできたのか。その一端を明らかにすることで、あるべきデザイン像を問いかけたい。
──── 本書 帯より 森山明子 (デザインジャーナリスト)
若山 滋 Shigeru Wakayama
建築家 名古屋工業大学名誉教授
1947年台湾生まれ。東京工業大学建築学科卒業、同大博士課程修了。工学博士。1974年入社の久米設計を経て名古屋工業大学教授。米国カリフォルニア大学バークレー校、コロンビア大学客員研究員。現在、中京大学客員教授、名古屋工業大学名誉教授。専門は建築学・都市論・文化論。
著書は『建築へ向かう旅』、 『組み立てる文化の国』、『風土に生きる建築』、 『「家」と「やど」― 建築からの文化論』、 『漱石まちをゆく ― 建築家になろうとした作家』、『インテンシブ・シティー都市の集約と民営化』、『建築家と小説家 ― 近代文学の住まい』など。
建築作品には「不二の一文字堂」、「高萩市立図書館」、「ミャンマー中央農業開発センター」、「名古屋工業大学正門」、「西尾市岩瀬文庫」などがある。
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ザハ・ハディドと安藤忠雄はやや異端なところがあるので、そこに建築思想的ともいうべき対立の文脈を読み取ることができるような気がしたのです……。ザハ建築の「速度」と安藤建築の「強度」が出会ったとも言えます。スタジアムにはふさわしい気がしないでもない。しかし、良識派の建築家にとってこの二人の建築思想は「異端」であり、排除すべきものであったのではないか。
──── 本書 帯より 若山 滋 (建築文化論者)
<本書の内容 目次より>
第一章 新国立競技場問題の所在と根源
ザハ・ハディド案撤回で〝家の論理〞が強化された
第二章 大会エンブレム問題の所在と根源
ベルギーの劇場側の提訴はデザイン界への〝黒船〞か
第三章 建築の思潮とジャーナリズムの系譜
建築論は日本の近代化過程を表す
第四章 デザインの運動とジャーナリズム
デザインジャーナリズムはネットに住むしかないのか
第五章 近代デザインの政治学
モダンデザインは国家主義との葛藤の歴史だった
第六章 都市、国家、デザイン
ビジョンと意思決定が浮沈を左右する
第七章 デザインの文化戦略とは
広告文化の陥穽、反広告の思想
第八章 〝デザインの国・日本〞の源流
室町―江戸の伝統依存に賞味期限はないか