【公演】東京・半蔵門 国立劇場 大劇場 平成30年7月歌舞伎鑑賞教室「日本振袖始-にほんふりそではじめ」7月3日-24日 終了企画

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東京・半蔵門 国立劇場 大劇場
平成30年7月歌舞伎鑑賞教室
「日本振袖始-にほんふりそではじめ」

公演期間 2018年7月3日[火]-7月24日[火]
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「日本振袖始-にほんふりそではじめ」

<演目・主な出演者>

解説 歌舞伎のみかた    坂 東  新   悟

近松門左衛門=作
戸部銀作=脚色

日本振袖始(にほんふりそではじめ) 一幕
──八岐大蛇(やまたのおろち)と  素戔嗚尊(すさのおのみこと)──

二世藤間勘祖=振付
高根宏浩=美術
野澤松之輔=作曲

出雲国簸の川-ひのかわ-川上の場

<主な配役>
岩長姫  実ハ  八岐大蛇     中 村 時   蔵

稲田姫          坂 東 新   悟
素戔嗚尊         中 村 錦  之   助
ほ か

bnr_2018_7kabuki【詳細: 国立劇場

 


{フライヤー裏面を読んでみる}

美女を憎む妖かしの姫君 ── その正体は恐ろしい八岐大蛇だった ……
神話で名高い大蛇退治を描く華麗で迫力に満ちた歌舞伎の傑作!

四百年の歴史を持つ歌舞伎の魅力を、より多くの方々に気軽に楽しんでいただけるよう、人気のある演目を充実した俳優陣でご覧いただきます。
歌舞伎俳優がみどころなどを分かりやすく解説する「歌舞伎のみかた」もご好評をいただいております。
また、ご観劇の手引きになる豆知識を小冊子にまとめた歌舞伎読本や、プログラムの無料配布、字幕表示もあり、歌舞伎をはじめてご覧になるかたにも最適な公演です。

近松門左衛門が神代の伝説を題材に書き下ろした全五段構成の本作は、享保三年〔1718〕二月大坂・竹本座の人形浄瑠璃で初演されました。
歌舞伎では、日本神話で有名な素戔嗚尊-すさのおのみこと-の「八岐大蛇退治-やまたのおろちたいじ」を描いた第五段「簸の川-ひのかわ」がもっぱら上演されていましたが、昭和十五年〔1940〕を最後に大劇場での公演が途絶えていました。それが昭和四十六年十二月、国立劇場で「簸の川-ひのかわ」が復活上演されて好評を博して以降、たびたび上演されるようになりました。

出雲国(現在の島根県)を流れる簸の川の川上。昼でも暗い山奥には八つの頭をもつ八岐大蛇が棲みついて村人を悩ませていました。恐ろしい祟りが村に及ばないよう、村人は毎年一人ずつ美しい娘を生贄-いけにえ-に差し出していました。
今年の生贄である長者の娘・稲田姫-いなだひめ-が悲嘆に暮れているところへ、美女を憎む岩長姫-いわながひめ-が現れます。その正体こそ八岐大蛇で、以前には素戔嗚尊から十握-とづか-の宝剣を奪って体内に呑みこんでいました。
稲田姫を襲おうとした岩長姫は、ふと酒の香りに気付き、八つの甕に入っていた酒を次々に飲み干し、ついに稲田姫を呑みこみます。そこに稲田姫の恋人・素戔嗚尊が、稲田姫と十握の宝剣を取り返すために駆けつけます。岩長姫が飲んだ甕の酒は毒酒で、大蛇を退治するために素戔嗚尊が仕込んだものでした。毒酒に酔った岩長姫は、大蛇の本性を顕し、素戔嗚尊と激しく戦います。

美しさと怪しさを巧みに表現する岩長姫の踊りや、大蛇と素戔嗚尊との間で繰り広げられるダイナミックな立廻りなど、歌舞伎の華やかな魅力に溢れた舞台です。また物語の内容も分かりやすいので、初心者の方にも存分にお楽しみいただけます。

中村時蔵が岩長姫 実は 八岐大蛇に初役で挑むほか、中村錦之助の素戔嗚尊、坂東新悟の稲川姫という好配役でご覧ください。