【展覧会】iwao gallery|形の言葉 Vol.2 | 足立涼子|’24年2月1日-18日|終了

20240126150110_00001 20240126150110_00002

iwao galley
形の言葉 Vol.2 | 足立涼子
Language of shape Vol.2
会  期  2024年2月1日[木]- 18日[日]
会  場  iwao galley
      〠 111-0051 東京都台東区蔵前2-1-27 2F (御蔵前通り)
      info☆iwaogallery.jp tel&fax 03-5846-9313
開  場  日  [木・金・土]12:00ー19:00 [日]12:00ー17:00
      * 月・火・水 休廊
協  力  紙すき工房 & 工藤晢彦
──────────────────────
iwao gallery の2024年スタートは、ブックアーティスト・足立涼子を迎えて「形の言葉vol.2」展になる。個展「形の言葉」(2022 Gallery Saoh & Tomos/東京)に続く第2弾である。
2020年、足立は自ら作った結晶の形を抽出し、文字として刷られた言葉が綴られるブックアート『形の言葉』を制作した。『形の言葉』に書かれた詩に「形は存在であり/存在は言葉/そして/言葉が心ではたらくなら/言葉の解釈は/他者と共にある」という部分がある。地球上の多様な存在について、その存在の放つ言葉について “形の文字” とともに考えて欲しいと彼女はいう。
世界には読まれるべき言葉、まだ読まれていない無数の言葉が存在する。言葉は難解だ、が、時として言葉として見えてくる形がある。脳内にある〝形の文字〟が踊るように動き出す美しい作品(本)を視覚や触覚(ページをめくる音、紙の匂い)、全ての感覚で愉しんで欲しい。

   ※ ブックアート (Book Art):アートブックは〝美術に関する本全般〟を示しているのに対し
て、ブックアートは本の形式をとった美術作品のこと。アーティストブックともいう。

****************************** ********** ***
Statement
四方形のシャーレに溶液を結晶させる。あらわれた形をくりかえし見ていると、符号か文字のように見えてきて、頭の中の混沌とした思考が言葉になる過程と結晶化のイメージが重なった。 寺田寅彦は浅間山で噴火した岩石をみてこういった。 〝一つ一つが貴重なロゼッタストーンである。その表面と内部にはおそらく数百ページにも印刷し切れないだけの「記録」が包蔵されている〟(「寺田寅彦随筆集 第五巻」岩波文庫『小浅間』より)。
世界は届かぬ言葉の記録で充ちている。読むことは叶わずとも、その言葉の存在を綴じることならできるだろうか。そう考えて『形の言葉』という本を作ることにした。この本は中谷宇吉郎と寺田寅彦に導かれて書いた断章と、結晶パターンをモチーフにしている。                                   2024年 足立涼子

◉ 足立涼子[Ryoko Adachi]
1968年東京生まれ。多摩美術大学大学院修士課程修了。生命現象、自然現象をもとにしたインスタレーション制作を経て、本の作品を作りはじめる。ドイツのブック・アーティストたちに刺激され渡独、2003年ブラウンシュバイク美術大学に留学(ポーラ美術振興財団より助成)。フランクフルト・ブックフェア出展の他、国内外の展覧会に出品。ドイツ国立図書館、ボストン・アセネウム、クリングスポワー・ミュージアムなどパブリックコレクション多数。現在は東京を拠点にマイ・オウン・ペースの活動を続ける。個展「形の言葉」(2022 Gallery Saoh & Tomos/東京)グループ展「絵や彫刻のように〝本〟を楽しむこと、イメージや思考を象るように。」ブックアート研究所 (2021 Gallery Saoh & Tomos/東京)、Reclamation: Artist’s Books on the Environment Exhibition(2021 San Francisco Center for the Book, San Francisco Public Library/サンフランシスコ)などがある。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : iwao gallery  足立涼子による本のサイト