【展覧会】東京国立博物館|日本美術 本館14室|大聖寺藩(石川県)前田家伝来の能面|’23年11月21日-’24年1月14日|終了

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東京国立博物館
日本美術 本館14室
大聖寺藩(石川県)前田家伝来の能面
会  期  2023年11月21日[火]- 2024年1月14日[日]
会  場  東京国立博物館 日本美術 本館14室
      110-8712 東京都台東区上野公園13-9
      電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間  9時30分 - 17時00分 毎週 金・土曜日は 9時30分 - 19時00分まで
      (入館はいずれも閉館の30分前まで)
料  金  総合文化展観覧料
      一 般 1,000円、大学生 500円
      * チケット各種割引・優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
休  館  日  月曜日(ただし月曜日が祝日または休日の場合は開館し、翌平日に休館)
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ここに展示した文化庁所蔵の能狂言面は、平成21 (2009) 年度に文化庁が購入した「鐘紡コレクション」の一部です。能面123面、狂言面43を数えるこのコレクションは、昭和20年代中頃に、三井家から鐘紡に移りました。

このコレクションの中の「能面 泣増-なきぞう」に「前田子爵家」と記した札が付属します。前田子爵とは、加賀藩の支藩である大聖寺藩(現在の石川県加賀市周辺)最後の藩主で、能をよくした前田利鬯(としか)のことです。三井家には大聖寺藩の能面、能装束を預かっていたと記す記録もあり、このコレクションはもともと大聖寺藩前田家のものだったと考えられます。室町時代の古面も含む一方、多くは江戸時代の面で、宝生-ほうしょう-家の面の写しが多いのが特徴です。これは、加賀藩前田家が、初代の利家以来能楽を深く愛好し、5代・綱紀が能のシテ方の流儀である宝生流を採用したのを、支藩である富山藩、大聖寺藩も倣ったからでしょう。
現在、加賀藩や富山藩の能狂言面は流出し、全体像を把握するのが困難ですが、大聖寺藩の面はまとめて残っていることが貴重です。能を愛好した大名家のコレクションをお楽しみください。

< 担当研究員の一言 >
大聖寺藩の能面能装束のコレクションは、いまの私たちに様々なことを伝えてくれます。能の各流派に伝わる名物面の写しに記された銘からは、流派との交流はもちろん、いかに能に傾倒していたかが感じられます。それは大聖寺藩ができるもっと前の時代に作られた古面があることからも見て取れます。ひとつひとつの面の造形を楽しみながら、その奥に見える、当時の大聖寺藩、人びとの姿を感じていただければと思います。  川岸瀬里

展示作品リスト  * 所蔵の表記の無いものは東京国立博物館蔵品です。


< 主な出品作品 >

能  面  大癋見 「一透作/佐渡嶋/久知住」刻銘 室町時代・15-16世紀 文化庁蔵
能  面  小獅子 南北朝時代・14世紀 文化庁蔵
能  面  老女 室町時代・15-16世紀 文化庁蔵
能  面  怪士(霊怪士) 室町時代・16世紀 文化庁蔵

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 東京国立博物館  東京国立博物館 日本美術 本館  ]