【展覧会】京都国立博物館|特別展 雪舟伝説 ― 「画 聖-カリスマ」 の誕生 ―|’24年4月13日-5月26日

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京都国立博物館
特別展 雪舟伝説 ―「画 聖-カリスマ」の誕生 ―
会  期  2024(令和6)年4月13日[土]- 5月26日[日]
      [主な展示替]
         前期展示:2024年4月13日[土]- 5月 6 日[月・休]
         後期展示:2024年5月 8 日[水]- 5月26日[日]
      * 会期中、一部の作品は上記以外にも展示替をおこないます。
会  場  京都国立博物館 平成知新館
      〠 605-0931 京都市東山区茶屋町527 
      TEL:075-525-2473(テレホンサービス)
休  館  日  月曜日 
      * 2024年4月29日[月・祝]- 5月6日[月・休]までは続けて開館し、
       5月7日[火]を休館とします。
開館時間  9:00-17:30(入館は17:00まで)
観  覧  料  一 般 1,800円、大学生 1,200円、高校生 700円
      * 当日・個人を表記。各種イベント、チケット前売り・割引・優待情報は下掲詳細参照
出品一覧  ▶ PDF データー(京都国立博物館リンク)
主  催  京都国立博物館、日本経済新聞社、テレビ大阪、京都新聞
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日本美術史上もっとも重要な画家のひとりである 雪舟(1420-1506?)。6件もの作品が国宝に指定されていることが象徴的に示しているように、雪舟に対する現在の評価は突出したものがあります。しかし、それは単純に作品が優れているという理由だけによるのではありません。雪舟とその作品に対し、歴史的に積み重ねられてきた評価の上に、今日の高い評価があるのです。
本展では、主に近世における雪舟受容の様相を辿ることで、「画聖」と仰がれる雪舟への評価がいかにして形成されてきたのかを検証します。桃山時代に雪舟の後継者を自称した雲谷派と長谷川派、雪舟画風を流派様式の礎とした江戸時代の狩野派はもとより、これら漢画系の画家とは異なる実にさまざまな画家が雪舟を慕い、その作品に学びながら、新しい絵画世界を切り開いていきました。
ひと口に雪舟受容といってもそれ自体複雑な性質を孕み、多角的に把握すべきものです。その多様な雪舟受容を通して、「画聖」雪舟誕生の過程を明らかにすることを目指します。

※ 本展は事前予約は不要です。ただし展示室内が混雑した場合は入場を制限する場合があります。
※ 下掲詳細公式サイトにて最新情報を確認の上ご観覧・参加ください。
[ 詳 細 : 京都国立博物館 本展特設サイト ]

< 展覧会の見どころ >
第1章 雪舟精髄
雪舟筆と伝わる作品は数多く残っていますが、誰もが間違いないと認める作品は多くはありません。まずは、雪舟の代表作と呼び得る作品を通して、「画聖」の原点を確認します。雪舟の名声は決してそれだけが独り歩きしたわけではなく、その源には優れた作品の存在がありました。ことごとく国宝や重要文化財に指定されるこれらの作品は、雪舟に対する現在の高い評価をも示しています。
第2章 学ばれた雪舟
雪舟の代表作を一覧できるのは、現代であればこそ。江戸時代には秘蔵され、容易に見ることのできなかったものもあります。ここでは、近世においてよく知られ、それゆえに大きな影響力をもった作品をご紹介します。現在では雪舟その人の作ではないと見なされるものも含まれますが、こうした作品を通して、近世の雪舟理解は深まり、その主題や様式が継承されてゆくのです。
第3章 雪舟流の継承 ― 雲谷派と長谷川派 ―
雪舟は、秋月や宗淵、等春など多くの弟子を育てましたが、その画系は必ずしも長くは続かなかったようです。そんな雪舟の画風を継承、再生させたのは、桃山時代に活躍した雲谷等顔(1547-1618)や長谷川等伯(1539-1610)でした。彼らは雪舟に師事したわけではありませんが、その後継者を名乗り、雪舟画風を規範とする作品を数多く制作しました。江戸時代には、この二人が雪舟正系を争ったという逸話も流布しました。
第4章 雪舟伝説の始まり ― 狩野派の果たした役割 ―
近世における雪舟神格化の動きに最も大きな役割を果たしたのは、狩野探幽(1602~1674)です。探幽の画風は狩野派のみならず江戸時代絵画全般の一つの共通基盤となりましたが、その探幽が自らの画風を形成するにあたり拠り所としたのが雪舟だったのです。探幽をはじめとする江戸時代の狩野派作品を通して、雪舟作品の主題・様式が継承されてゆく様相を確認します。
第5章 江戸時代が見た雪舟
江戸時代には、現在知られているよりもずっと多くの「雪舟画」が流通していました。もちろん、それらのすべてが雪舟の真筆であったわけではないでしょう。しかし、現在では雪舟筆と認められていない作品や、所在が知られない作品も、当時は雪舟画として受容され、画家像の形成に一役買っていたのです。狩野派画家が残した縮図や模本を通して、江戸時代の人々にとっての雪舟画を探ります。
第6章 雪舟を語る言葉
雪舟は、作品そのものがもつ力だけでなく、さまざまな人々が雪舟について語る言葉、言説によって、いっそうその存在感を高めていきます。特に作品の図様を含めた情報の伝播という点で、出版物の果たした役割はきわめて重要です。江戸時代、雪舟はどのように語られてきたのでしょうか。ここでは版本や手紙をはじめとする文字資料を中心に、その一端をご紹介します。
第7章 雪舟受容の拡大と多様化
雪舟の神格化に寄与したのは狩野派ばかりではありません。雲谷派や長谷川派、狩野派のように、漢画(主に宋・元の中国絵画に学んだ絵画)をもっぱらとした画家だけでなく、江戸時代の多くの画家がさまざまな観点から雪舟を規範として仰ぎ、新たな絵画世界を切り開いていきました。特に、江戸時代中期以降に拡大、多様化してゆく雪舟受容が、「画聖」雪舟という現在の評価へと確かに繋がっているのです。

※ 本展は事前予約は不要です。ただし展示室内が混雑した場合は入場を制限する場合があります。
※ 下掲詳細公式サイトにて最新情報を確認の上ご観覧・参加ください。
[ 詳 細 : 京都国立博物館 本展特設サイト