【展覧会】東京都現代美術館|サエボーグ「I WAS MADE FOR LOVING YOU」/ 津田道子「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」|Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞記念展|’24年3月30日-7月7日|開幕壹箇月再紹介

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東京都現代美術館
サエボーグ「I WAS MADE FOR LOVING YOU」/
津田道子「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」
Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞記念展
会  期  2024年3月30日[土]- 7月7日[日]
休  館  日  月曜日(4/29、5/6は開館)、4/30、5/7
開館時間  10:00 - 18:00(展示室入場は 閉館の30分前 まで)
会  場  東京都現代美術館 企画展示室 3 F
      〠 135-0022 東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)TEL 03-5245-4111(代表)
      または ハローダイヤル(9:00-20:00 年中無休) 050-5541-8600
観  覧  料  無 料
協  力  TARO NASU
主  催  公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館
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中堅アーティストを対象に、受賞から複数年にわたる継続的支援によって、更なる飛躍を促すことを目的に、東京都とトーキョーアーツアンドスペースが2018年度から実施している現代美術の賞「Tokyo Contemporary Art Award (TCAA)」。
第4回受賞者による本展は、それぞれの個展として「I WAS MADE FOR LOVING YOU」と「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」というタイトルを冠しました。
隣り合うふたつの展覧会は制作に対する関心もアプローチも大きく異なり、それぞれが独立したものでありながら、展示室内での鑑賞者のふるまいが作品の一部となるという共通点を持っています。鑑賞を通じて自身に向き合うことで、動物を含む他者との関係性や、社会的に期待された役割などに目を向けることにもなることでしょう。

「身体」をひとつの起点とする両者は、作品制作と身体表現の実践を行き来することで、その独自の表現を発展させてきました。会期中には、展示のほか、パフォーマンスなどのプログラムを通じて、展示空間と鑑賞者の身体を架橋するような体験へと誘います。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 東京都現代美術館 ]

■ サエボーグ「I WAS MADE FOR LOVING YOU」
主な表現手段であるラテックスのボディスーツによるパフォーマンスは、回を重ねるごとに内容をさまざまに変容させ、新たなキャラクターを生み出し続けてきました。これまでのパフォーマンスを土台に作り上げる本展では、作品の軸となってきた人間と動物の関係性というテーマの中で、「ケア」の視点に立った作品を発表します。展示室の中では鑑賞者がパフォーマンスの一部となることで、観る側が時として観られる側に回るような、美術館の展覧会の構造を利用した仕掛けを試みます。

サエボーグ
1981年富⼭県⽣まれ、東京都在住

半分人間で、半分玩具の不完全なサイボーグとして、人工的であることによって、性別や年齢などを超越できると捉えるラテックス製のボディスーツを自作し、パフォーマンスとインスタレーションを国内外で展開する。

◉ 展覧会へよせて
今回の展覧会では、昨年の海外滞在リサーチでの経験や近作《House of L》や《Super Farm》を下敷きにした新作を発表します。「弱さ」と「力」がそもそも何なのかという問題にフォーカスを当てようと考えました。ライフサイズの玩具のような空間の中で、肉体と化学製品、動物と人間の境界線を越えた体験をすることにより、普段、皆の心の中にあるものが形になってみえることもあります。そこで「ペット」に象徴されるような、何の有用性もないのに、そして普通の進化論的過程における「競争原理」に従うならば生き残るはずもない中途半端な存在にも関わらず、なんだかんだ人間の感情やファンタジーを投射されることで生きる(ある意味「愛」の力だけで生きているような)モノが作品の新しい主役になりました。微力ながら、その不思議なパワーをどこまでも拡張して引き出すことに挑戦していきたいと思います。

■ 津田道子「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」
近年強く関心を寄せている「身体性」について追求する中で、自身の幼少期に、ビデオカメラが家に来て最初に撮影されたホームビデオに収められた家族の出来事から着想した新作を中心に、映像装置が組み込まれたインスタレーションを発表します。撮影者の視点がレンズ越しに収められたどこにでもありそうな出来事の再演は、家族という最小単位の社会による、きわめて個人的な記録を起点としながらも、集団の中での人々の立ち位置やシステムへと、その領域を広げていきます。

津田道子
1980年神奈川県生まれ、石川県在住

映像メディアの特性にもとづき、インスタレーションやパフォーマンスなど多様な形態で制作を行う。映像装置とシンプルな構造物を配置し、虚実入り混じる作品空間が、鑑賞者の視線や動作を操作し、知覚や身体感覚についての考察へと導く。jyano

◉ 展覧会へよせて
コロナ禍に身体への関心が大きく変化したのは、私だけではないと思います。例えば家族のような最小単位の社会においても、他者との距離を意識することが身体の振る舞いに関わっていることを経験しました。カメラの位置やフレームと映る人の関係が、身体が持っている距離感を測る道具になると考えてます。この展覧会は、ポスターが剥がれてるのを見つけた時に、そっと貼り直すような、しなくてもいいことだけど、気づいたことに働きかけた延長にあります。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 東京都現代美術館 ]