─────── やつがれ Wrote
《朗文堂 アダナプレス倶楽部 コラム》は、ふるくからアダナプレス倶楽部 Website の一隅にあったコーナーであるが、いつの間にかタイポグラフィ・ブログロール『花筏』など、製作が簡便なブログ型のページにコンテンツが移行していた。
2013年春、アダナプレス倶楽部 Website 大幅改造(北 美和子さん担当)にあたり、この《朗文堂 アダナプレス倶楽部 コラム》も、簡便なブログ型構築ができるように改造された。
そのためにふるいデータは、「コラム バックナンバー No.001-013」として、本欄の一隅に収納されているので、機会があったらご覧いただきたい。
ここ《朗文堂 アダナプレス倶楽部 コラム》に、先ごろ終了した《Viva la 活版 Viva 美唄――すばらしき活版、すばらしい美唄》の記録を集約してのこしたい。
ところがあたらしいメディアの普及にともなって、写真記録をスマートフォンにのこされたり、その逆に最高級ビデオカメラ持参のかたもいて、意外に写真映像が少なく、困惑しているのがやつがれの現状である。
かてて加えて、期待の栃木香織さんカメラのレンズ交換が不調、アダナプレス倶楽部 大石薫カメラも不調。写真記録が少ない現状である。北海道へ行かれた会員の皆さまのデータ提供をお待ちしたい。
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ここ《朗文堂 アダナプレス倶楽部 コラム》コーナーには、アダナプレス倶楽部の会員だけではなく、多くの活版実践者、活版ファンも訪れている。
また、今回のアルテ ピアッツァ美唄での《Viva la 活版 Viva 美唄》開催の経験に鑑みて、あたらしい活版印刷の基盤が整備されつつあり、活版関連イベントが盛んな首都圏は、しばらくの間、急速に増加した活版作品発表に熱心な皆さんにお任せすることにした。
この間、朗文堂アダナ・プレス倶楽部は「活版ルネサンス」、各種ゼミナールなどは引き続き首都圏でも開催するが、年に一回の大型イベントは、しばし首都圏をはなれて開催したい。
すなわち、狭くて困難な道が予想されるものの、アダナプレス倶楽部会員、活版印刷実践者、活版ファンの皆さまのご支援とご協力をいただきながら、アダナプレス倶楽部はしばらくのあいだ、いまだ未開拓な地方と地域の「活版ルネサンス」開拓の役割を中心に担うつもりである。
《Viva la 活版 Viva 美唄》
【会 期】 2013年7月13日[土]―15日[月・祝] 9:00―17:00
【会 場】 ARTE PIAZZA BIBAI アルテピアッツァ美唄
アート・ギャラリーおよびアート・ストゥディオ
北海道美唄市落合町栄町 http://www.artepiazza.jp/
【入場料】 無 料
【主 催】 朗文堂 アダナ・プレス倶楽部
【これまでの記録 リンク一覧】
★関連情報:アダナプレス倶楽部 NEWS
◎ 02月20日 Viva la 活版 Viva 美唄 開催のお知らせ
◎ 06月11日 Viva la 活版 Viva 美唄 ゼミナール参加者募集
◎ 06月19日 Viva la 活版 Viva 美唄 さぁはじまったぞ! アダナプレス倶楽部イベント狂想曲 !?
◎ 06月29日 Viva la 活版 Viva 美唄 すぐそこまで!
◎ 07月05日 Viva la 活版 Viva 美唄 活版印刷と 安田侃カンと まるほりトマト
◎ 07月07日 Viva la 活版 Viva 美唄 炭山ヤマの碑と監視員さん
◎ 07月10日 Viva la 活版 Viva 美唄 『やきとリンピック』とバッティング
◎ 07月17日 Viva la 活版 Viva 美唄 盛況裡に終了! ご支援に大感謝 !!
★関連情報:タイポグラフィ・ブログロール『花筏』
◎ 03月13日 Viva la 活版 Viva 美唄 Ⅰ 開催のお知らせ
◎ 03月15日 Viva la 活版 Viva 美唄 Ⅱ 準備着着進行中 !?
◎ 03月28日 Viva la 活版 Viva 美唄 Ⅲ タイトルデザインと過去の活版関連イベントデザインの記録
《Viva la 活版 Viva 美唄より、アルテ ピアッツァ美唄の告知が多かった前哨戦》
5年間4回(2011年は直前の東日本大震災のために開催断念)にわたり、東京地区で開催してきた《活版凸凹フェスタ》にかえて、とおく北海道美唄市での《Viva la 活版 Viva 美唄》の開催を一般にお知らせしたのは、『アダナプレス倶楽部会報誌』での発表をまって、2013年のはじめのことであった。
◎ 02月20日 Viva la 活版 Viva 美唄 開催のお知らせ
おおかたの会員はすぐに意図を理解され、好感をもってむかえていただいたが、一部の活版ファンのかたには若干のとまどいもみられたようであった。
その意図は徐徐にご理解いただくことにして、まずはイベントタイトルの設定と設計から準備がはじまった。
イベントタイトルの《Viva la 活版 Viva 美唄》は、「すばらしき活版、すばらしい美唄」の意をこめて命名した。
設計担当はもちろん、アダナプレス倶楽部創設時からのAD 松尾篤史さんである。
◎ 03月28日 Viva la 活版 Viva 美唄 Ⅲ タイトルデザインと過去の活版関連イベントデザインの記録
《設計基準はディド・ポイントグリッド、欧字:オンディーヌ、漢字:銘石Bを使用》
アルテ ピアッツァ美唄は、主体が彫刻公園であるという性格上、イベントの告知物の過剰な掲示や演出は敬遠されている。
そのためにイベント告知は、はがき、 A3 判の小型ポスター、アダナプレス倶楽部イベント名物:A1判活版オジサンポスターだけになることが予測されていた。
また一面の芝生と、周囲の森林の彩り鮮やかな緑色、彫刻作品にみる純白の大理石、小径に敷きつめられたシエナの岩粒などとの色彩の調和も意識した。
そのため色彩展開は、ローシェンナ(朱色)-バーントシェンナ(焦げ茶色)までの、ひろい範囲の色彩を基調色とし、あわせて朗文堂イメージカラーの「黄色から赤までの無限階調色」と、アダナプレス倶楽部のイメージカラー「ブリティッシュ・グリーン」に設定された。
使用書体は視覚イメージの統一をはかって、欧字:オンディーヌ、漢字:銘石B の電子活字書体とした。
設計基準は、フランス発/アドリアン・フルティガー設計による「オンディーヌ」に合致するように、ディド・ポイントシステムによるグリッドを基準として設計された。
この松尾篤史氏のデザインによるイベントタイトルは、多様な素材と印刷方式のなかで、また大小、背景色などもさまざまな場面で使用された。
《Viva la 活版 Viva 美唄》のタイトルデザインは、これらの困難な条件を満たすとともに、はがき、チラシ、小型ポスター、T シャツプリント、Website表示におよぶ、過酷な使用環境と酷使によく耐えてくれた。
◎ 03月28日 Viva la 活版 Viva 美唄 Ⅲ タイトルデザインと過去の活版関連イベントデザインの記録
◎ 06月19日 Viva la 活版 Viva 美唄 さぁはじまったぞ! アダナプレス倶楽部イベント狂想曲 !?
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会期中にアルテ ピアッツァ美唄のスタッフから、異口同音にいわれたことがある。
「ここのギャラリーやストゥディオでは、各種の展覧会だけでなく、コンサート、講演会、上映会、ワークショップ、バレエなど、さまざまなイベントが開催されています。ところがほとんどの主催者は、ご自分の PR や、イベント告知で一杯で、アルテ ピアッツァ美唄の魅力にはあまりお触れになりません。アダナプレス倶楽部さんは、これまでアルテ ピアッツァ美唄の魅力を、丁寧に記録・紹介していただきました」
もともと昨年秋の札幌出張のおりに、ノー学部に引っぱられ、はじめてアルテ ピアッツァ美唄を訪れ、いたく感銘をうけたことがはじまりである。
そして狭くて騒騒しい、東京でのイベント開催にいささか疲れていた。そんなためもあって、首都圏をはなれ、この雄大な環境のもとで、あたらしい活版造形者とともに、あたらしい活版造形作品の共振をはかりたいとおもったことが狙いだった。
また、ありていにいえば、活版作品を紹介したくとも、肝心の展示活版作品が、当時はまだ完成していないためでもあった。
それにせっかくここまで遠出されるのなら、活版作品だけでなく、ぜひともアルテ ピアッツァ美唄の、彫刻と庭園を楽しんでいただき、そして同時に雄大な北海道の大自然と食の彩りも堪能していただきたかった。
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2013年07月19日、アルテ ピアッツァ美唄ギャラリー係の柳谷亜希子さんから一通の書状が届いた。
《Viva la 活版 Viva 美唄》のギャラリーには、会期中に706名のご来場者(スタッフ・バッチをつけた関係者をのぞく)があったそうである。とても嬉しいご報告であった。
5年間4回にわたって東京で開催された《活版凸凹フェスタ》には、毎回2,500-3,500人ほどのご来場者をみていた。それでも北海道の中心地、札幌市の人口こそおよそ192万人 ほどであるが、そこから100キロあまり離れ、高速道路はともかく、電車の便、美唄駅からの市民バスの便などは、決して良いとはいえない美唄市での開催であった。美唄市の人口は24,722人である。
こうした環境下で、まして2日半の短期期間のイベントで、706名のご来場者の存在はおもいものがあった。
多くのご来場者は、ほとんど札幌からおみえになっていた。また、
「来年はぜひ札幌で開催して欲しい」
という声もたくさん頂戴した。来道されたアダナプレス倶楽部会員も、交通至便な札幌にホテルをとり、美唄まで3日間通われたおふたりもいた。
ほとんどのアダナプレス倶楽部会員の来道者は、美唄市に隣接して、ホテルの数が多い、北海道空知ソラチ地方の中核都市、石見沢市に滞在していた。
このことは、今後の展開に大きな課題を突きつけられたおもいがした。
ひとくちに地方・地域だけでは片づけられない、おおきな落差がそこにはあった。すなわち北海道にも、人や情報の流れをふくめて、札幌中心指向もいうべきかたむきが存在していることを知らされた。だからといって、安易に札幌市のような大都市での開催をめざすものではないが……。
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2013年07月22日、活版カレッジ・アッパークラスの集まりがあった。写真もだいぶ集まりつつある。
次回からは展示とゼミナールの報告になる。