京都国立近代美術館
倉俣史朗のデザイン ― 記憶のなかの小宇宙
会 期 2024年6月11日[火]- 8月18日[日]
開館時間 午前10時 - 午後6時 * 金曜日は 午後8時 まで開館
*入館はいずれも 閉館の30分前 まで
休 館 日 月曜日(ただし 7月15日[月・祝]、8月12日[月・祝]は開館)、7月16日[火]、
8月13日[火]
観 覧 料 一般:1,700円、大学生:1,100円、高校生 600円、中学生以下 無 料
* 本料金でコレクション展もご覧いただけます。
* 前売り拳、各種割引、優待情報などは、下掲公式詳細サイト参照。
会 場 京都国立近代美術館
〠 606-8344 京都市左京区岡崎円勝寺町26-1(岡崎公園内)
電話:075-761-4111(代表) FAX:075-771-5792
特別協力 クラマタデザイン事務所
協 賛 竹中工務店
主 催 京都国立近代美術館館、朝日新聞社
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京都国立近代美術館で「倉俣史朗の世界」展が開催されたのは、1999年のこと。1991年に56歳という若さで倉俣史朗が急逝した後、没後5年に企画され、東京、メキシコシティ、サンフランシスコ、ニューヨーク、パリ、ウィーンなど世界各地を巡回した展覧会でした。
それから25年を経て、再び京都に倉俣史朗の代表作が帰ってきます。東京・富山を巡回した本展は、京都会場で幕を閉じます。
倉俣史朗(1934-1991 東京生まれ)は、銀座のランドマークとなる商業施設「三愛ドリームセンター」の店内設計で注目を集め、1965年にはクラマタデザイン事務所を設立して独立します。高度経済成長とともに変化し続ける都市を舞台に、インテリアデザイナーという、当時はまだ曖昧な認識しかなかった領域で活躍します。透明なアクリルを使用して、まるで商品が浮いているようにみえる棚、光そのものに形を与えたかのようなショーケース。華やかで移り変わりの激しい商業空間を、倉俣は永続性のない幕間劇にたとえました。
一方で、商品化を前提とせず、自主的に制作した家具を発表しています。遊び心を感じさせる変型の引出し、板硝子を貼り合わせ最小限の構造を突き詰めた椅子、造花のバラが浮遊するアクリルブロックの椅子。1981年にエットレ・ソットサスに誘われて、イタリアのデザイン運動「メンフィス」に参加すると、一躍国際的な評価を高めました。倉俣が「言葉で語れない部分を形で言おう」とした家具たちは、大切に保管されて受け継がれ、今なお能弁なまでに魅力的です。
当時の雑誌には、毎月のように倉俣のインテリアや家具、そしてその時々の言葉が紹介されていました。彼の話は、デザインと一見関係のないような、幼少期の思い出や、夢に見たことにまで広がっていきます。本展では、こうした倉俣自身の言葉を辿りながら、創作の源泉ともいえる夢日記などの資料とともに、彼のデザインが語りかけるメッセージに耳を傾けます。
<展覧会構成>
本展では、プロローグとして独立前の三愛時代の仕事を紹介し、その後年代に沿った4章構成として、倉俣の言葉にもとづくテーマごとに作品を展示します。エピローグには、これまであまり公開されてこなかった、私信や夢日記、イメージスケッチをまとめて紹介。途中、その曲名が作品タイトルにもなった愛蔵のレコードや、蔵書を「倉俣史朗の私空間」としてご覧いただきます。
倉俣史朗の業績を代表作で回顧するとともに、足跡を辿ることで、キャリアの途中で突然失われた「その先」を想像します。
プロローグ 浮遊への手がかり
独立前の仕事を収めた「スクラップブック」など
第 1 章 視覚より少し奥へ 1965–1968
《引出しの家具》、《ピラミッドの家具》な
第 2 章 引出しのなか 1969–1975
《変型の家具 Side 1》、《ランプ(オバQ)[小]》など
第 3 章 引力と無重力 1976–1987
《硝子の椅子》、《トウキョウ》、《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》など
第 4 章 かろやかな音色 1988–1991
《ミス・ブランチ》、《アクリルサイドテーブル #2》など
エピローグ 未現像の風景
田中信太郎宛書簡、イメージスケッチ「夢日記」など
※ 本展は日時予約制ではありません。同館の券売窓口でも購入いただけます。
※ 下掲公式詳細サイトにて最新情報を確認のうえご観覧を。
[ 詳 細 : 京都国立近代美術館 ]