タグ別アーカイブ: 和歌山県立近代美術館

【展覧会】和歌山県立近代美術館|世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録20周年記念特別展|仙境 南画の聖地、ここにあり|’24年10月05日-11月24日

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和歌山県立近代美術館
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録20周年記念特別展
仙境 南画の聖地、ここにあり
会  期  2024年10月05日[土]- 11月24日[日]
会  場  和歌山県立近代美術館 1階展示室A
      〠 640-8137 和歌山市吹上1-4-14 TEL. 073-436-8690
      ▷ 周辺マップ/交通アクセス   
開館時間  9時30分 - 17時(入場は16時30分まで)
休  館  日  月曜日(祝休日の10月14日、11月4日は開館)、10月15日[火]、11月5日[火]
観  覧  料  【仙境展のみ観覧】一 般 800円、大学生 500円
      【仙境展・月映展とも観覧】 一般 1,000円、大学生 600円 
      * 高校生以下、65歳以上、障害者、県内に在学中の外国人留学生は無料
      * チケット各種優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
主  催  和歌山県立近代美術館、田辺市立美術館
20241009160505_00019☆ 活版アラカルト掲載図版のほとんどは 図版画面をクリック or タップすると拡大表示されます ☆

和歌山から広がる南画の世界
          3会場で約100点を紹介

南画(なんが)とは、中国絵画に影響を受けて江戸時代に成立した、主に山水や花鳥を描く絵画です。中国の高官が余技としてたしなんだ文人画(ぶんじんが)や、中国江南地方の温暖な風景を柔らかな筆づかいでとらえた南宗画(なんしゅうが)を起源とするもので、江戸中期から人気を博したのち、明治期以降の美術界でも独自の展開をみせました。山と水に恵まれた和歌山は、しばしば中国古典に登場する「仙境(せんきょう)」と重ねられ、江戸時代から文人たちの詩や絵画の主題となってきました。そして、近代においても、数多くの南画家が和歌山をめぐって作品を描いており、和歌山はいわば南画の「聖地」でした。

世界遺産登録20周年を記念する本展覧会は、和歌山県内の3会場で同時開催し、特に和歌山および京都、大阪を中心とする関西に注目して、近代日本において南画と向き合った画家による優品の数々を紹介します。
和歌山県立近代美術館では、江戸期の和歌山、そして明治から戦前期までの関西を中心とする南画の展開をたどります。
田辺市立美術館では、和歌山ゆかりの南画家を紹介し、 熊野古道なかへち美術館(田辺市立美術館分館)では、和歌山の風景を描いた作品を展示します。この機会に、和歌山の豊かな自然を見つめ直すとともに、それらに通じる南画の清らかな世界観をぜひご覧ください。

※ とても多彩な関連イベントが発表されています。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 和歌山県立近代美術館 ] 

【展覧会】和歌山県立近代美術館|なつやすみの美術館14 河野 愛「こともの、と」|’24年7月13日-9月23日|終了

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和歌山県立近代美術館
なつやすみの美術館14 河野愛「こともの、と」
会  期  2024年7月13日[土]- 9月23日[月]
会  場  和歌山県立近代美術館 2階展示室
      〠 640-8137 和歌山市吹上1-4-14 TEL. 073-436-8690
      ▶ 周辺マップ/交通アクセス  
開館時間  9時30分 - 17時(入場は16時30分まで)
休  館  日  月曜日(ただし祝日にあたる7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館し、
      翌平日の7月16日、8月13日、9月17日は休館)
観  覧  料  一 般 520円、 大学生 300円
      * 高校生以下、65歳以上、障害者、県内に在学中の外国人留学生は無料
      * チケット各種優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
主  催  和歌山県立近代美術館
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「こともの」── この不思議な響きのことばは、「コト」と「モノ」でしょうか。それとも「こども」に関する何かでしょうか。美術作家の河野 愛(かわの あい/1980– )は近年、「こともの」と題したシリーズの作品に取り組んでいます。
河野自身は「異物/異者」と表記される古語として、このことばを選んでいます。乳児の肌のくぼみに真珠を挟んだ様子を撮影した一連の作品は、そのやわらかな肌の心地よい感触と同時に、真珠という異物が肌の合間に存在する違和感、またクローズアップによる距離の測れなさ、そして怖さをも見る者に感じさせます。

河野が「こともの」を制作のテーマとしたのは、2019年末、コロナ禍に見舞われる直前に出産し、子育てがはじまったことがきっかけでした。見えないウイルスという異物が世界を脅かし、外出が極度に制限されるなか、河野は生まれたばかりの乳児と向き合う日々を送ることになります。
自分の身体のなかから生まれ出た存在ながら、コミュニケーションの難しい異者である乳児との生活は、その状況も相俟って、さまざまな困難を伴いましたが、その結果、河野に「こともの/異物/異者」という存在に向き合う視点を与えることになりました。

ところで美術館には体系立てて集められたさまざまなコレクションが存在しますが、収蔵された作品は過去の「遺物」でもあり、また作品同士は互いに「異物/異者」として存在します。
それらを時代やジャンルに縛られることなく自由に出会わせることで、美術と美術館の楽しみ方をさまざまな視点から紹介する場として設定してきたのが、和歌山県立近代美術館が2011年より継続するシリーズ展「なつやすみの美術館」です。
14回目となる今回、河野愛を本展の招聘作家に迎え、美術館のコレクションに「こともの」である河野の作品を加えることで、また河野自身が美術館のコレクションという「こともの “と”」と出会うことで、美術館を訪れる人にとっての新たな「こともの」との出会いの場を生み出したいと思います。

河野 愛(かわの あい)kawano_portrait-487x730
1980年生まれ。2007年京都市立芸術大学大学院 美術研究科修士課程 工芸専攻 染織 修了。染織やテキスタイルを制作におけるルーツとし、陶やガラス、布、収集した骨董、写真などを複合的に用いながら、場所や人の記憶や時間、価値の変化をテーマにしたインスタレーションを発表している。
近年の主な展覧会に、「Soft Territory かかわりのあわい」滋賀県立美術館(2021)、紀南アートウィーク(2021)、大阪関西国際芸術祭(2022)、など。 Photo: 堀井ヒロツグ

※ 多彩な関連イベントが発表されています。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 和歌山県立近代美術館

【展覧会】和歌山県立近代美術館|コレクション展2024-春|特集:小さくていいもの、あり〼|’24年4月27日-6月30日|終了

和歌山県立近代美樹t館若山八十氏『変ないきもの』1961 謄写版、ガラス、紙 和歌山県立近代美術館蔵

和歌山県立近代美術館
コレクション展2024-春
特集:小さくていいもの、あり〼
会  期  2024年4月27日[土]- 6月30日[日]
会  場  和歌山県立近代美術館 2階展示室
      〠 640-8137 和歌山市吹上1-4-14 TEL. 073-436-8690
      ▶ 周辺マップ/交通アクセス  
開館時間  9時30分 - 17時(入場は16時30分まで)
休  館  日  月曜日(4月29日、5月6日は開館、4月30日、5月7日に休館)
観  覧  料  一  般   350円、 大学生   240円
      * 高校生以下、65歳以上、障害者、県内に在学中の外国人留学生は無料
      * チケット各種優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
主  催  和歌山県立近代美術館
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1963年開館の和歌山県立美術館を前身とする当館は、日本で5番目となる国公立の近代美術館として、1970年11月に開館しました。県民文化会館と同じ建物で活動したのち、1994年に、建築家の黒川紀章が設計した現在の建物へと移転し、展示空間や保存環境を拡充させました。開館以来、当館は和歌山ゆかりの作家を中心とした展覧会活動や収集活動を継続し、現在ではその範囲を国外にまで広げ、日本画、洋画、彫刻、版画など、総数1万点を超える作品を所蔵するに至っています。所蔵作品を紹介するコレクション展においては、幅広い美術の表現に接していただけるよう、季節ごとに展示を替え、さまざまな観点から作品紹介を続けています。

今回は、サイズが小さくて、普段は出品することがむずかしい作品を集め、「小さくていいもの、あり〼(ます)」という特集コーナーを作りました。暮らしの中で作品が親しまれ、大事にされてきた時間を想像させ、美術作品と人との距離を近く感じさせることが小品の魅力の一つです。あわせて大作の構想を練るために作られた小さな試作にこそ作家の手を生々しく感じられることや、小さい作品だからこそできる冒険など、小さな作品のもつ大きな力をご紹介します。
ほかのコーナーも、原勝四郎、川口軌外、村井正誠など和歌山ゆかりの作家たちや、佐伯祐三などの作品を中心とした「いつものいいもの」、サイズが大きくてなかなかご紹介できない白髪一雄、フランク・ステラなど「大きくていいもの」、新しくコレクションに加 わった吉田政次 、稗田一穗 など「あたらしくていいもの」として、あらためてコレクションの魅力を探ります。さまざまな作品との出会いをお楽しみください。

※ 本稿冒頭画像は 和歌山県立近代美術館 ウエブサイトゟ拝借したものです。
※ 感染症対応実施中。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 和歌山県立近代美術館 COVID – 19 感染症 予防態勢 

【展覧会】和歌山県立近代美術館|第2回和歌山県人会世界大会記念特別事業|トランスボーダー:和歌山とアメリカをめぐる移民と美術|’23年9月30日-11月30日|

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第2回和歌山県人会世界大会記念特別事業
トランスボーダー:和歌山とアメリカをめぐる移民と美術
会  期  2023年9月30日[土]- 11月30日[木]
会  場  和歌山県立近代美術館  2階展示室
      640-8137 和歌山市吹上1-4-14 TEL. 073-436-8690
開館時間  9時30分 - 17時(入場は 16時30分 まで)
観  覧  料  一 般 800円、 大学生 500円 
      * 高校生以下、65歳以上の方、障害者、県内に在学中の外国人留学生は無料
      * 割引、優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
特別協力  全米日系人博物館
主  催  和歌山県立近代美術館 、和歌山移民研究を軸とした国際交流事業実行委員会
──────────────────────20230919202251_00004 ◆ 和歌山県立近代美術館|第2回和歌山県人会世界大会記念特別事業|トランスボーダー:和歌山とアメリカをめぐる移民と美術|’23年9月30日-11月30日 ◆

和歌山県は、海外への移民が全国第6位に上る「移民県」として知られています。明治時代より新天地での仕事を求めて太平洋を渡った人々の子孫は、今も各地で暮らしています。そうした世界の和歌山県人が故郷に集う第2回和歌山県人会世界大会が本年10月に開催されるのにあわせて、和歌山県立近代美術館ではこれまで培ってきた戦前の渡米美術家研究をさらに広げ、和歌山県の移民の歴史と重ねて紹介します。


本展覧会の中心となるのは、アメリカ西海岸で美術を志した人々の活動です。特にカリフォルニアでは、移民という立場で海を渡った人たちが多く暮らし、かつ活発な芸術活動が生まれました。なかでも現在の和歌山県有田川町出身の画家 上山鳥城男(うえやま ときお・1889-1954)を、和歌山ゆかりの作家として新たに紹介し、あわせて彼の周囲の多様な芸術の営みを、初公開の作品や資料とともに展示します。

また西海岸は日米開戦に伴って日系人が強制収容された歴史をも背負っています。しかし鉄条網に囲まれた収容生活のなかでも、人々はさまざまに創造的な活動を行い、 拠り所としていました。この展覧会では、全米日系人博物館や諸機関と連携しながら、移民と美術についての歴史を双方向から見直し、発信することを目指します。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 和歌山県立近代美術館 ]

【展覧会】和歌山県立近代美術館|ミュシャと日本、日本とオルリク|11月2日-12月15日

チェコセンター和歌山県立近代美術館
ミュシャと日本、日本とオルリク
会  期  2019年11月2日[土]-12月15日[日]
開館時間  9:30-17:00(入場は16:30まで)
休  館  日  月曜日
* 11月4日[月・休]、11月11日[月]開館、11月5日[火]、11月13日[水]休館
入  場  料  一般 1000円、大学生 800円
主  催  和歌山県立近代美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
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この展覧会は、チェコ出身のふたりのアーティスト、アルフォンス・ミュシャ(Alfons Mucha 1860-1939)とエミール・オルリク(Emil Orlik 1870-1932)に光をあて、ジャポニスム(日本趣味)の影響を受けて展開した同時代のチェコの美術や、ミュシャとオルリクの影響を受けた日本の作家たち、さらにはオルリクと交流のあったウィーンやボヘミア地方の作家たちを採り上げ、グラフィックを舞台に展開した東西の交流を紹介するものです。

ミュシャは、ジャポニスムに湧くパリで、女優サラ・ベルナールを描いたポスターで一世を風靡し、アール・ヌーヴォーを代表する画家となりました。その評判は日本にも伝えられ、藤島武二など文芸美術誌『明星』や洋画団体「白馬会」周辺の画家たちに影響を与えました。

一方プラハに生まれ、ミュンヘンで絵を学んだオルリクは、プラハを拠点にベルリンやウィーンでジャポニスムの潮流にふれて日本への憧れを募らせ、1900年から翌年にかけて来日しました。
浮世絵版画の彫りや摺りを学び、自ら多色摺の木版画を制作したほか、滞日中にオルリクが制作した石版画は、画家による版画への取り組みという新しい意識を一部の日本人に呼び起こし、日本の創作版画が誕生する機縁となりました。
帰国後は自作や日本で得た資料をプラハやウィーン、ベルリン等で展示し、それぞれの地の芸術家に影響を与え、カール・ティーマンやヴァルター・クレムといった作家を木版画制作に駆り立てました。
こうした1900年前後のヨーロッパと日本の影響関係は、グラフィックを介したジャポニスムとその還流と捉えることができます。グラフィックならではの、即時的で双方向な「めぐるジャポニスム」の様相をお楽しみください。

展示構成
序 章 ジャポニスム ── 光琳、型紙、そして浮世絵
第1章 チェコのジャポニスム
第2章 ミュシャと日本
第3章 日本とオルリク
第4章 オルリク、日本の思い出/オルリクの後継者たち
* 会期中展示替えがあります。前期:11月2日-11月24日/後期:11月26日-12月15日

[ 詳細: 和歌山県立近代美術館