タグ別アーカイブ: 飯田善國

【展覧会】慶應義塾大学アート・センター|アート・アーカイヴ資料展XXVI 飯田善國─時間の風景|’24年5月27日-7月26日|

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慶應義塾大学アート・センター Keio University Art Center
アート・アーカイヴ資料展XXVI 飯田善國 ── 時間の風景
日  時  2024年5月27日[月]- 7月26日[金]
      11:00 - 18:00  土 日 祝:休館
場  所  慶応義塾大学アートセンター
       三田キャンパス 東館 6 F G-lab 
問い合せ  慶應義塾大学アート・センター(三田キャンパス南別館1階 アート・スペース)
      〠 108-8345 東京都港区三田2-15-45
      TEL 03-5427-1621 FAX 03-5427-1620 Email: ac-tenj☆adst.keio.ac.jp
対  象  どなたでもご参加頂けます
費  用  入場料無料
主  催  慶應義塾大学アート・センター
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彫刻家の飯田善國(1923-2006)は、色とりどりのロープとステンレスを組み合わせた立体作品や、周囲の風景を映しながら動くステンレスのモニュメンタルな作品で知られる彫刻家です。彼は、はじめ画家としてキャリアをスタートさせましたが、1956年に渡欧した際、ローマで彫刻家のペリクレ・ファッツィーニ(1913-1987)に師事したことなどをきっかけに、彫刻家の道を歩むことになります。
飯田はその後ウィーンとベルリンを中心に活動し、木や石を素材とした彫刻を発表しています。1967年、日本に帰国した飯田は、それに前後して自らの制作における中心的な素材として金属を選択し、ステンレス・スチールの鏡面を巧みに利用した作品を作るようになりました。そこには風の力によって動く彫刻というような、当時の先端的な発想も取り入れられ、また色彩をもったロープなどをステンレスの立体に組み合わせることで、独自の世界を生み出すことになります。

本展では所管するアーカイヴの中から、飯田がプロデューサーとして腕を振るった1969年の「国際鉄鋼彫刻シンポジウム」に関する資料を展示します。このシンポジウムでは招聘された各国の芸術家が、鉄工所の協力を得ながら現代を象徴する素材である鉄を用いた作品を制作しました。これらの作品は、文明の最先端を示すと同時にそれに対する批判も含むという意義を有するだけでなく、翌年に大阪で開催された万国博覧会の会場に設置されたという意味においても、戦後現代美術の展開に大きな足跡を残しました。本展では、当時の飯田や他の芸術家の様子を、写真を中心に振り返ります。
また飯田が鉄鋼シンポジウムに際して制作した《時間の風景》―― 本展のタイトルもそこから取られています ―― のような、飯田自身が「ミラー・モビール」と名付けた鏡面ステンレスによる「動く彫刻」作品はその後日本の各地に設置されており、慶應義塾大学三田キャンパスにも《知識の花弁》(1981)や《星への信号》(1984)といった作品が残されています。時代の異なる作品が見せる時間の流れが、飯田が学生時代を過ごしたキャンパスの経た時間と輻輳的に重なり合うことで生まれる新たな風景の中で、飯田善國に出会っていただけたら幸いです。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご参加・観覧を。
[ 詳 細 : 慶應義塾大学アート・センター

【展覧会】目黒区美術館|広がるコラージュ / 同時開催 IIDA 101 飯田善國|’24年2月17日-3月24日|終了

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目黒区美術館
広がるコラージュ / 同時開催 IIDA 101 飯田善國
会  期  2024年2月17日[土]- 3月24日[日]
休  館  日  月曜日 
時  間  10:00 - 18:00(入館は 17:30 まで)
観  覧  料  一 般 700円、大高生・65歳以上 550円、中学生以下 無 料
      * 各種割引、優待情報などは下掲詳細参照。
主  催  公益財団法人目黒区芸術文化振興財団 目黒区美術館
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20240124205026_00003☆ 活版アラカルト掲載図版のほとんどは 図版画面をクリック or タップすると拡大表示されます ☆

◉ 広がるコラージュ 展示内容
コラージュは、「糊で貼り付ける」という意味のフランス語(coller)から派生した言葉で、身近にある様々な素材を切り取り、組み合わせる手法です。この手法が新しい芸術表現のジャンルとして価値づけられたのは、1912年にフランスでパブロ・ピカソやジョルジュ・ブラックによって油彩画に布や紙片が貼り付けられた作品が制作されたのがきっかけといわれています。
日本では、西洋美術の前衛的な表現を積極的に学んだ大正時代以降に発展し、様々な作品が作られてきました。20世紀よりもはるか以前から存在していたコラージュという行為は、従来の芸術表現を問い直す機運の中で再発見されてきたと考えられます。次第に、技法を示す言葉の意味の範疇を越えて、多様な広がりをもって制作に用いられるようになり、現在では、その発想を読み取れる作品が数多く存在することに気づかされます。
本展では、当館のコレクションより、コラージュによって作られた作品のほか、その発想に基づいて多様なイメージやテクスチャーを引用し組み合わせた作品を紹介し、その手法と表現を掘り下げます。

1.色、かたち、デザイン
素材がもともと持つ質感、模様、色、かたちなどの違いや、平面性を生かしたグラフィカルな作品など、デザインの手法としてコラージュを用いた作品を紹介します。
2.異質なイメージの組み合わせ
既存のイメージをもとの文脈から切り取り、新たに全く異質なイメージと同居させることで、比喩や象徴、幻想や夢のような世界を表現した作品もコラージュとして捉えられます。
3.異質なテクスチュアの組み合わせ
木、段ボール、縄、糸、コンクリート、紙粘土など様々な素材を用いて制作された作品を紹介します。これらの作品は、従来の絵画表現を打ち破ろうとする気概やエネルギーに溢れています。

※ 入館のための日時指定予約は必要ありません。開館時間内に直接お越しください。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 目黒区美術館 ]

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