{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 }
寺田寅彦の『どんぐり』です。
物理学者の寺田寅彦は随筆家としてその名を知られています。
この作品は漱石の推薦により明治三十八年四月の「ホトトギス」に掲載されました。
随筆などという筆にまかせて書いたものとは違う、いい作品だと思います。
☆
今回は頁数をふやし窮屈にならないよう心がけました。
両面にまず枠を刷り、次に文字を印刷し、なかなか骨の折れる仕事でした。
裁断面の不揃いを解消するため手動の断裁機を買いましたが
まったく期待はずれで結局ぜんぶ手で切りました。
あまり美しくはありませんが今のところこれが限界です。
何冊作っても課題が見つかるばかりで技術の蓄積は皆無です。
しかし作品は名作です。ぜひお読みください。
※ 二色印刷は手間がかかります。でもなんかこれでないと駄目な気がして。