日別アーカイブ: 2018年2月26日

【切手とはがき】年賀状を収納する前に、もう一度左肩の切手と消印部に注目 ! 巧妙かつ精緻な偽造防止のワザの数〻がみられます

2018年年賀状むかしは「官製年賀はがき」といった。いまは日本郵政グループ、日本郵便による「年賀葉書」というらしい。それでも宛名面の中央上部の表記は「郵便はがき」であるが …… 。

2018年2月26日「日本郵便 プレスリリース」によると、2018(平成30)年用年賀葉書の総発行枚数は30億枚弱の 2,965,266 千枚と報告されている。
「年賀葉書」は、生活様式の変化・メディアの多様化・人口減少などのために、2003年の44億5936千枚をピークとして漸減傾向にあるが、それでも30億枚弱という数字はとてつもない数字である。しかも2018年1月1日の速報値によれば、そのうちおよそ半分強の15億43百万通は元旦の01月01日に配達されている。いわゆる私製はがきをふくむのかどうかは発表されていない(日本郵政グループ プレスリリース)。

刻線の美フライヤー表紙お札と切手の博物館 2017年春の特集展《刻線の美》フライヤー 終了企画
《刻線の美》フライヤー PDF

わが国の、お札、切手・収入印紙・国債などの諸証券などの印刷は、独立行政法人国立印刷局が担っている。
これらの証券印刷は、万にひとつでも偽造(印刷)物が流布したら大きな混乱をもたらすので、精緻かつ巧妙、さらには美的要求にまで応ずる、さまざまな工夫と技芸の粋がこらされている。
印刷局でのこれらの原版彫刻、デザインなどの業務は、「印刷局工芸官」という専門職員がおこなっている。

ここであらためて2018年、日本郵便による「年賀葉書」の左側面に朱色で印刷された、切手と消印にあたる部分をみてみよう。基本的な絵柄はお正月らしく、吉祥文としての富士山と、ことしの干支にあたる戌(犬)が主要モチーフである。このふたつの絵柄のなかに富士山がいくつか描かれ、犬の足の爪に擬して、ローマ大文字の「FUJI」が置かれている。
さらに消印部にあたる罫線下側を仔細にみると、右から二行目と四行目に、ひら仮名による「嘉語」が刻されていることが読みとれる。

これらの原版彫刻は、すべて手作業により、図柄や文字を彫刻士が製作したものであり、これを高精度な「OCR  光学式読みとり装置」などをもちいて、真贋を瞬時に判別し、数十億枚という膨大な数量のはがきでも迅速な処理を可能としているとされる。
こうした印刷局工芸官の技倆の一端を、おもにグラビア凹版切手の側面から紹介したのが《お札と切手の博物館 2017年春の特集展 ── 刻線の美》展であった。

《お年玉切手シートにも、楽しい技巧がこらされています》

年賀お年玉切手20172017年(平成29)お年玉切手シート
年賀お年玉切手20182018年(平成30)お年玉切手シート
2017年のメーンビジュアルの「酉・鳥」の絵柄が前の年を継承するように右上側面に描かれ、切り取り穴の「目打ち Perforation ≒ ポッチング」の一部が、ことしの干支「戌・犬」が好きな骨の絵柄になっている。気難し屋がおおい「印刷局工芸官」もすこしは楽しみたかったのかもしれない。

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【展覧会】お札と切手の博物館 日本近代紙幣の礎となった男たち ─ 日本近代紙幣の礎となった男たち ─ 2018年3月4日まで 終了企画

お札と切手の博物館オモテお札と切手の博物館ウラ

お札と切手の博物館
明治150年関連施策特別展(平成29年度 第2回特別展)

日本近代紙幣の礎となった男たち
── 明治150年 ── 印刷局はじまりの物語 ──

開  催 日:平成29年12月19日[火]-平成30年3月4日[日]
開催時間: 9:30-17:00 * 2月23日[金]は、19:00まで
休  館 日 :月曜日(祝日の場合は翌平日)、2月11日[日]
開催場所:お札と切手の博物館 2階展示室
入  場 料:無 料
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国立印刷局は、明治4(1871)年の創設以来、日本の紙幣製造に携わってきました。
明治10年には西欧の先進技術を習得して、近代国家にふさわしい紙幣の完全国産化を実現し、日本の紙幣製造元としての第一歩を踏み出しました。この技術が現在の日本銀行券の製造技術の基盤となっています。

このように印刷局において、創業期にあたる明治時代は重要な時代です。特に明治時代初期から中期にかけては経営基盤を確実なものとするために本業の技術を生かして様々な製品を製造、販売することが行われており、他の時代とは一線を画しています。
本展では、キーパーソンとなった人物の事績を紹介しながら、当時の印刷局の事業について解説します。

【詳細情報: お札と切手の博物館 】

【展覧会】川越市立美術館特別展:生誕130年 小村雪岱 ─「雪岱調」のできるまで ─ 終了企画

小村雪岱川越川越市立美術館 特別展
生誕130年 小村雪岱 ― 「雪岱調」のできるまで ―
会  期
2018年1月20日(土曜)から3月11日(日曜)
開館時間
午前9時から午後5時(入場は午後4時30分まで)
休  館  日
月曜日(ただし2月12日は開館)、2月13日(火曜)休館
観  覧  料
一般 600円  大学生・高校生 300円  中学生以下 無料
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川越市立美術館の開館15周年を記念し、川越ならではの特色のある展示を試みる〈小江戸文化シリーズ〉の第四弾として、川越に生まれ、装釘・舞台装置・挿絵など多分野で才能を発揮した小村雪岱(こむら-せったい 1887-1940)の展覧会を開催いたします。

荒木寛畝塾や東京美術学校(現・東京藝術大学)で日本画の基礎を学んだ雪岱は、当初は主に本の装釘や舞台装置の世界で活躍していました。そんな雪岱を一躍有名にした決定的な仕事が、昭和8年(1933)に朝日新聞に連載された邦枝完二作「おせん」の挿絵でした。以降、挿絵画家としても人気を得た雪岱は、多忙を極めながらも数々の名作を生み出しました。

華奢な人物像、極細の線による無駄のない描写、余白を生かした画面構成、そして挿絵における白黒二階調の明快な配色は、雪岱画の特徴であり、大きな魅力です。
本展では、多岐にわたる雪岱の画業から、とりわけ挿絵の仕事と、その中で育まれた「雪岱調」とよばれる独自の絵画スタイルに注目します。

【 詳細情報 : 川越市立美術館

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{新宿餘談}

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DSC03991.JPG本展の関連イベントに「小村雪岱をこよなく愛する」装本家にして、小村雪岱研究家、朗文堂新宿私塾講師、タイポグラフィ学会会員の 真田幸治さん が特別講演会講師として参加されました。
会場の定員を大幅に上まわるたくさんの聴講者で、熱気に満ちた講演会となりました。


講演会(2)「小村雪岱の挿絵の描線」

講師:真田幸治さん(小村雪岱研究家)
日時:2月25日(日曜)午後2時から3時
会場:川越市民美術館アートホール

 

【展覧会】東京都写真美術館 ── 写真発祥地の原風景 長崎 ── 3月6日─5月6日 展示作品入替有り

20180206132117_00004 20180206132117_00005東京都写真美術館
写真発祥地の原風景 長崎
Geneses of Photography in Japan : Nagasaki
会  期: 2018 年 3 月 6 日[火]- 5 月 6 日[日]
* 4 月 9 日[月]に展示替えをおこないます
主 催 :公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館/国立大学法人長崎大学/読売新聞社/美術館連絡協議会
協 賛 :ライオン/大日本印刷/損保ジャパン日本興亜/日本テレビ放送網/ 東京都写真美術館支援会員
協 力: 長崎県/一般財団法人長崎県観光連盟/長崎市/長崎歴史文化博物館
後   援: オランダ王国大使館
会 場: 東京都写真美術館 2 階展示室
開館時間: 10:00-18:00(木・金は 20:00 まで)
休館日: 毎週月曜日  * 月曜日が祝日の場合は開館、翌平日が休館
観覧料 :一般 700 円/学生 600円/中高生・65 歳以上 500円
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東京都写真美術館では、古い写真に関する新たなシリーズである「写真発祥地の原風景」を開幕します。このシリーズでは、日本の写真発祥地と言われる 3 都市にフォーカスし、初期写真* を核に幕末・明治の日本を展示室に再構築します。
第一段となる本展は、「明治 150年」を記念し、長崎学に造詣の深い姫野順一博士(長崎外国語大学特任教授/長崎大学名誉教授)監修のもと、写真を中心としたオリジナル作品のほか、古地図や絵画・工芸作品など、ジャンルや時代を超えて、幕末・明治の「長崎」を展示室に再構築します。
* 初期写真(Early Photograph)とは、古写真のなかでも特に 19 世紀の写真を指します。

【詳細情報: 東京都写真美術館

【展覧会】東京都写真美術館 『光画』と新興写真 モダニズムの日本 ── 3月6日─5月6日

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東京都写真美術館
『光画』と新興写真 モダニズムの日本

The Magazine and the New Photography : Koga and Japanese Modernism
主 催: 東京都 東京都写真美術館/読売新聞社/美術館連絡協議会
協 賛: ライオン/大日本印刷/損保ジャパン日本興亜/日本テレビ放送網
会 場: 東京都写真美術館 3 階展示室
開館時間: 10:00-18:00(木・金は 20:00 まで)* 入館は閉館 30 分前まで
休館日:毎週月曜日  * 4月30日(月・振休)、5月1日(火)は開館
観覧料:一般 700 円/学生 600円/中高生・65 歳以上 500円
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か う し た 作 品 も 藝 術 で は な い だ ろ う か ?

『新興写真研究Ⅰ』(1930年)より

本展は 1930 年前後に日本の写真史において盛んとなっていた新興写真に注目した展覧会です。
新興写真とは、ドイツの新即物主義(ノイエザッハリヒカイト)やシュルレアリスムなどの影響をうけ、それまでのピクトリアリズム(絵画主義写真)とは異なり、カメラやレンズによる機械性を生かし、写真でしかできないような表現をめざした動向です。

『光画』とは 1932 年から 1933 年までわずか 2 年足らずしか発行されなかった写真同人雑誌です。主宰者である野島康三、同人であった木村伊兵衛、中山岩太を中心に関西(浪華写真倶楽部、芦屋カメラクラブなど)のアマチュア写真家をも巻き込み、新興写真を牽引しました。ジョン・ハートフィールド、エドワード・スタイケン、ウジェーヌ・アジェなど外国人作家の作品紹介から、フランツ・ロー、ラースロー・モホイ=ナジの論文の翻訳など、海外の情報も掲載し、第2号から同人として参加した、評論家の伊奈信男が創刊号に掲載した「写真に帰れ」は、日本近代写真史を代表する論文として知られています。

また 1930 年には雑誌『フォトタイムス』の編集主幹であった木村専一を中心に「新興写真研究会」が結成され、堀野正雄、渡辺義雄などが参加しています。わずか3号ですがこの研究会の雑誌も発行されました。
今回はこの二つの雑誌に掲載された写真を中心に、新興写真に影響を与えた海外写真家の作品とその後の写真表現を展観いたします。
日本では戦後の主流となったリアリズム写真表現と相反する部分も多かったために、注目される機会が限られていました。しかしさまざまな実験や工夫があり、その後の広告表現やリアリズム写真にも影響を与えています。幅広い豊かな写真表現をご堪能下さい。

【詳細情報: 東京都写真美術館 】