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【展覧会】京都工芸繊維大学 美術工芸資料館|難波田龍起・津高和一・白髪一雄・草間彌生 ― 館蔵抽象絵画展 ―|’22年5月9日-7月2日

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京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
難波田龍起・津高和一・白髪一雄・草間彌生 ― 館蔵抽象絵画展 ―
開催期間  2022年5月9日[月]-7月2日[土]
休  館  日  日曜日・祝日
開館時間  10-17時(入館は16時30分まで)
入  館  料  一 般 200円、大学生 150円、高校生以下 無 料
主  催  京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
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京都工芸繊維大学美術工芸資料館には、本学OBで、現代美術の一大コレクターとして知られる大橋嘉一氏(1896-1978)により寄贈された抽象絵画のコレクションがあります。滋賀県出身の大橋氏は、本学の前身校のひとつである京都高等工芸学校の色染科を卒業したのち、現大橋化学工業株式会社を創設した実業家です。化学を志した大橋氏は、一方で現代美術を好み、2000点を超える優れた美術品を収集しました。また、画家志望の若い世代に積極的な支援もおこないました。
京都工芸繊維大学は「科学と芸術の出会い」を大学のテーマに掲げていますが、大橋氏の足跡もまた「科学と芸術」の素敵な出会いのひとつであるといえます。大橋氏のコレクションは、氏の没後、本学および国立国際美術館、奈良県立美術館に寄贈されました。

今回の展覧会では、大橋コレクションのなかから、抽象絵画の世界で独自のスタイルを確立した難波田龍起(1905-97)、津高和一(1911-95)、白髪一雄(1924-2008)の作品を選んで、20世紀半ばの絵画を巡るさまざまな試みの実態を見ていただきたいと思います。さらに、色鮮やかな作風で知られる草間彌生(1929- )の珍しい最初期の作品もご覧に入れます。
本展は、2021年秋に福知山市立佐藤太清記念美術館で開催した「京都工芸繊維大学美術工芸資料館名品展 浅井忠と近現代絵画の展開-具象から抽象へ」において大橋コレクションが注目されたため、展覧会の後半部分を拡大した展示にしたものです。
この展覧会を通して、京都工芸繊維大学が所蔵する多彩な現代美術をお楽しみいただければ幸いです。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳細 : 京都工芸繊維大学    京都工芸繊維大学 美術工芸資料館 ] 

【展覧会】京都工芸繊維大学 美術資料館|長谷川潔版画作品展|’22年5月9日-6月18日

京都芸工史料館

京都工芸繊維大学 美術資料館
長谷川潔版画作品展
開催期間  2022年2月11日[月]-4月23日[土]
      2022年5月9日[月]-6月18日[土] * 好評につき会期を延長します
休  館  日  日曜日・祝日
開館時間  10-17時(入館は16時30分まで)
入  館  料  一般 200円、大学生 150円、高校生以下 無 料
会  場  京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
      606-8585 京都市左京区松ヶ崎橋上町 電話 075-724-7924
主  催  京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
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本展覧会では、日本の近代版画を代表する銅版画家である長谷川潔(1891-1980)の作品を紹介します。神奈川県横浜市に生まれた長谷川潔は、日本で油彩や素描そしてエッチングの技法を学んだのち、1918年に版画技術習得のためにフランスへと渡ります。1923年からサロン・ドートンヌ(秋のサロン展)などに出品するようになり、25年にはパリで個展を開催するなど早くからパリで人気作家となります。
第二次世界大戦中には疎開を余儀なくされたり苦労も多かったようですが、1966年には フランス文化勲章、翌年には日本で 勲三等瑞宝章 を受勲するなど世界的な版画家としての地位を確立しました。渡仏後いちども日本に帰ることなく、1980年12月に パリで亡くなりました。

長谷川の版画で最も注目されるのは、マニエール・ノワール(メゾチント)と呼ばれる古典技法による作品です。17世紀半ばにオランダで考案された銅版画の技法で、主にイギリスで発達しましたが、版画技術の発展、様々な技法の開発の流れの中でいつしか廃れてしまい、20世紀にはヨーロッパでマニエール・ノワールを実践する版画家はいなくなっていました。この古い技法を長谷川は試行錯誤を繰り返しながら復活させたのです。
ニードル(針)で細い線を刻んでいくエッチングは、細かい線描表現が特徴ですが、ロッカーという器具で板全体にささくれを作り、それをヘラでならすことによって絵を描く マニエール・ノワール は複雑な明暗効果を生み出すことができます。特にその名前(マニエール・ノワール=黒の技法)が示している通り、背景部分を黒く沈ませることができるため、描かれている事物が浮かび上がるような、幻想的な効果をもたらすことができます。とりわけ長谷川が作り出す黒はただの漆黒ではなく、彼自身が「黒には七色の色がある」といったように、微妙な色調が現れています。
マニエール・ノワールで有名な長谷川ですが、ドライポイントやアクアチントなど、他の銅版技法にも積極的に取り組み、数多くの傑作を残しています。それらの技法による作品も黒の世界と合わせてご覧いただき、長谷川潔の銅版画をご堪能ください。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳細 : 京都工芸繊維大学 京都工芸繊維大学 美術工芸資料館 ]

【展覧会】京都工芸繊維大学 美術工芸資料館|ヨーロッパの演劇ポスター ポーランド、ドイツ、ブルガリアを中心に|’22年5月9日-6月18日|

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京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
ヨーロッパの演劇ポスター ポーランド、ドイツ、ブルガリアを中心に
開催期間  2022年2月11日[月]-4月23日[土]
      2022年5月  9日[月]-6月18日[土] * 好評につき会期を延長します
休  館  日  日曜日・祝日
開館時間  10-17時(入館は16時30分まで)
入  館  料  一 般 200円、大学生 150円、高校生以下 無 料
主  催  京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
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社会主義体制下の演劇ポスター
本展覧会では1960年前後から1990年頃までの、ポーランド、東ドイツ、ブルガリアの演劇ポスターを展示します。
第二次世界大戦後、社会主義体制下にあったこれらの国では、商業的なグラフィックデザインや広告は制作されず、映画、演劇、展示会、コンサート等、文化ポスターのデザインが発展しました。演劇は国家の助成をうけ、ストレートプレイや歌劇を中心に、人形劇や児童劇等も盛んな傾向にあり、国民の日常的な娯楽でもありました。多くの劇場には専属のデザイナーがおり、演劇ポスターが制作されました。

当館初公開のブルガリアポスター
第一部では、1950年代から1990年代までのポーランドの演劇ポスターを展示します。「ポーランド派」と呼ばれた芸術性の高いポスターは、海外でも高く評価され、諸外国の人々に影響を与えてきました。
第二部では、東ベルリンの劇場のためのポスターを中心に、写真を用いたポスターや、隣国ポーランドの影響を受け数多く制作された、イラストレーション主体のポスターを展示します。
第三部では、1980年代のブルガリアの演劇ポスターを展示します。当時のブルガリアのグラフィックデザインにおいて、演劇ポスターは重要な分野のひとつで、色数が少なく明快なイラストレーションのポスターが数多く制作されました。日本国内では現在まで、ブルガリアのグラフィックデザインを主眼とした展覧会はごく稀であり、当館においても今回が初めての展示となります。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳細 : 京都工芸繊維大学 京都工芸繊維大学 美術工芸資料館 ]