タグ別アーカイブ: 須坂版画美術館

【イベント/展覧会】須坂版画美術館|須坂版画美術館 版画教室 再開始動|第1弾木版画教室 ー 第9弾水性凹版木版画教室|’24年4月7日-’25年3月30日

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須坂版画美術館
須坂版画美術館 版画教室 再開始動
第1弾木版画教室 ー 第9弾水性凹版木版画教室
会  期  2024年4月7日[土]- 2025年3月30日[日]
会  場  須坂版画美術館/平塚運一版画美術館 版画教室・アトリエ
      〠 382-0031 長野県須坂市大字野辺 1386-8(須坂アートパーク内)
      TEL 026-248-6633  FAX 026-248-6711
開館時間  午前9時 - 午後5時 (入館は 閉館30分前 まで)
休  館  日  水曜日(祝日の場合は開館)
入  館  料  300円
      * 高校生以下 及び 18歳未満、須坂市内在住 70歳以上 は 無 料
      * 身体障害者手帳などをお持ちの方と、付き添いの方 1 名は 無 料
アクセス  須坂長野東インターより 5km〔車で約8分〕
      JR 長野駅より 長野電鉄特急15分 須坂駅下車タクシーで 約 7 分
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須坂版画美術館は、建物の改修期と重なって、感染症「COVID – 19」パンデミックの影響がおおきく、常時開館が困難なときもあったようである。
企画展は厳しい状況下でも展開を続けたが、ようやくこの美術館を特徴づける「たんなる展示に留まらず、版画の実技・実践の場」としての「版画教室/アトリエ利用」が再開された。その告知フライヤーをお送りいただいた。
隣町の長野市の「長野県立美術館」は、ここのところ旺盛な企画展開を実践している。同館と共に「須坂版画美術館」の奮闘を期待したいいまである。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 須坂版画美術館 ] { 活版 a la carte まとめ }

【展覧会】須坂版画美術館|『 月 映 』 版に刻まれた青春|’23年4月29日-6月18日|会期終了

恩地孝四郎『 月  映 』須坂版画美術館

恩地孝四郎『 月 映 』須坂版画美術館田中恭吉 太陽と花『  月映 』 須坂版画美術館田中恭吉  太陽と花『 月 映 』 須坂版画美術館藤森静雄 すすりなくたましひ 1915年  須坂版画美術館藤森静雄 すすりなくたましひ 1915年  須坂版画美術館

須坂版画美術館
『 月 映 』版に刻まれた青春
会  期  2023年4月29日[土]- 6月18日[日]
会  場  須坂版画美術館/平塚運一版画美術館 展示室1
      382-0031 長野県須坂市大字野辺 1386-8(須坂アートパーク内)
      TEL 026-248-6633 FAX 026-248-6711
開館時間  午前9時 - 午後5時 (入館は 閉館30分前 まで)
休  館  日  水曜日(祝日の場合は開館)
入  館  料  300円
      * 高校生以下 及び 18歳未満、須坂市内在住 70歳以上 は 無 料
      * 身体障害者手帳などをお持ちの方と、付き添いの方 1 名は 無 料
交通案内  須坂長野東インターより 5km〔車で約8分〕
      JR 長野駅より 長野電鉄特急15分 須坂駅下車タクシーで 約 7 分
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公刊『月 映』* は、恩地孝四郎、田中恭吉、藤森静雄の3人による自画・自刻の木版画と詩の同人誌です。機械刷り〔版画プレス機〕による 200部 限定で、1914(大正3)年9月から1915(大正4)年11月まで、計7集が 洛陽堂 を出版元として刊行されました。創作版画誌として先駆的なもののひとつです。

死におびえ、魂を削るように作品を刻む田中恭吉。彼の絶望を共にかかえることとなった恩地と藤森も、内面や感情の表現を深めてゆきます。やがて、恩地の表現は日本で最初期の抽象表現へと達しました。若者たちの研ぎ澄まされた感性は、100年余を経てなお私たちの心に、強く痛切に響いてきます。

※ 作品画像は  須坂版画美術館 より拝借したものです。二次引用などはご遠慮ください。
※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上展観を。

[ 詳 細 : 須坂版画美術館 ] { 活版 a la carte まとめ }

* {新宿餘談}公刊図書『月映』の読みかた ── 資料によっていくぶん混乱がみられます。
恩地孝四郎はアオイ書房の愛書誌『書窓』同人向けの消息のなかで、「本来恩地は、和歌山出身の オンヂ家 であり オンチ ではない。図書『月映』は つくはえ である。」として「恩地  ≒ 音痴」に音がかようのを嫌い、また、
版画作品のサイン(シグネチュア)にかえて、恩地家に現存する、ちいさな木ハン o n z i をつくり、版画に押印しているものは多くある。

ただしその後の恩地には『月映-つくはえ』への言及はほとんどみられない。胸を病んで早逝した田中恭吉に触れるのが辛かったのか、できたら若き画学生のころの思い出としたかったのかもしれない。小社では恩地幸四郎の長男:恩地邦男氏の意向をうけて、一貫して「月映-つくはえ」として紹介してきた。
アオイ書房:志茂太郎がそのこだわりを『書窓』通販資料の消息にかき ── 恩地大兄もこのごろは オンチ であきらめたようだ ── とし
ているが、ここでも『月映-つくはえ』への言及はみられない。

拙稿「朗文堂ブログ 花 筏 【展覧会】 恩地孝四郎展/東京国立近代美術館 会期末迫る & 恩地家三代公式記録 multirhythm WebSite 紹介  2016年02月」

【展覧会】須坂版画美術館|安曇野ちひろ美術館 連携企画|没後50年 初 山 滋 版画展|’23年9月30日-11月26日|

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須坂版画美術館
安曇野ちひろ美術館 連携企画
没後50年 初山 滋 版画展
会  期  2023年9月30日[土]- 11月26日[日]
会  場  須坂版画美術館/平塚運一版画美術館 展示室1・2
      382-0031 長野県須坂市大字野辺 1386-8(須坂アートパーク内)
      TEL 026-248-6633 FAX 026-248-6711
開館時間  午前9時 - 午後5時 (入館は 閉館30分前 まで)
休  館  日  水曜日(祝日の場合は開館)
入   館  料  300円
      * 高校生以下 及び 18歳未満、須坂市内在住 70歳以上 は 無 料
      * 身体障害者手帳などをお持ちの方と、付き添いの方 1 名は 無 料
      交通案内  須坂長野東インターより 5km〔車で約8分〕
            JR 長野駅より 長野電鉄特急15分 須坂駅下車タクシーで 約7分
──────────────────────20231004233822_00002◆ 須坂版画美術館|安曇野ちひろ美術館 連携企画|没後50年 初山 滋 版画展|’23年9月30日-11月26日 ◆
童画、版画など多岐にわたる作品を制作し、生涯にわたってひとつの画風に留まることのない、自由奔放ぶりで知られる初山滋。1919年、童話雑誌『おとぎの世界』の中心画家として表紙を担当し名声を得ます。その後も『コドモノクニ』や『未明童話集』など、子供向けの挿絵を多く手掛けました。 
1927年に武井武雄、岡本帰一らとともに日本童画家協会を結成し、童画の分野を開拓します。戦争が近づき童画の仕事が減ると創作版画の制作を開始。版画技法による私家本「手打絵本」制作にも力を注いでいきます。アール・ヌーボーから影響を受けた幻想的な画風でありながらも、そのルーツには日本古来の装飾画などが垣間見えるところが魅力である初山作品をご紹介します。

< 初 山 滋 1897-1973 >
東京・浅草生まれ。1911年画家を目指して井川洗厓に学ぶ。児童文芸誌『おとぎの世界』の表紙や挿絵を手掛ける。1927年から絵雑誌『コドモノクニ』に絵を描き始め、同年武井武雄らとともに「日本童画家協会」を結成。1931年頃より
木版画を手掛け始める。1940年自刻自摺木版による初の私家版画集『月の世』出版。1943年木版連作「くらべ十二姿」制作。1940年「初山滋版画頒布会展」開催。同年日本版画協会会員。1945年私家版第二作『飛白のズボン』完成。1946年日本童画会結成。戦後も童画とともに木版画作品も手がけ続けた。1973年2月12日東京都で死去。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上展観を。
[ 詳 細 : 須坂版画美術館   安曇野ちひろ美術館 ] { 活版 a la carte まとめ }

【展覧会】須坂版画美術館|岩切裕子 木版画展 ~ 物 語 ~|’22年9月17日-11月27日

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須坂版画美術館
岩切裕子 木版画展
~ 物 語 ~
会  期  2022年9月17日[土]-11月27日[日]
開館時間  午前9時-午後5時 * 入館は閉館30分前まで
休  館  日  会期中休館日なし
入  館  料  一般 300円、高校生以下及び18歳未満、須坂市内在住の70歳以上は無料
所 在 地  須坂版画美術館 展示室 1・2
      382-0031 長野県須坂市大字野辺1386-8(須坂アートパーク内)
      TEL 026-248-6633 FAX 026-248-6711
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白の油性インクのマチエールと水性インクの透明感、そして木目跡が織りなす柔らかな色彩表現。静謐な世界のなかに、詩的な情景、物語性、樹木の生命力が漂っています。銅版画やリトグラフが線での表現とするならば、木版画は面での表現ともいわれています。面での表現、色彩での表現を探求し、表現し続けている岩切裕子の世界をお楽しみいただけます。

作家 岩切裕子 からのメッセージ
このたび、長野県須坂市の須坂版画美術館におきまして 「岩切裕子木版画展」展を開催する運びとなりました。 美術館では初めての個展となります。 ごく初期のものから現在までの30余年分の木版画をはじめ、 ルリユールやガラス絵、ワインラベル、オブジェなど 木版画を展開させた作品60点余りを展示いたします。 会期中には自作の摺りのデモンストレーションも行います。

私自身もいままでの制作をこうして振り返るのは初めてのことで 気恥ずかしくもありますが、とても楽しみにしております。 1990年に東京シロタ画廊において初の個展を行って以来、 ここまで続けてこられたことは大変感慨深い思いです。 ご支援ご協力いただいた皆さまに心より感謝申し上げます。 多くの皆さまにご高覧いただけましたら幸いです。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上展観を。
[ 詳細 : 須坂版画美術館 ] { 活版 a la carte まとめ }

【展覧会】須坂版画美術館|生誕120周年| 版画家 畦地梅太郎 小林朝治コレクションを中心に|’22年7月9日-9月11日

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須坂版画美術館
生誕120周年 版画家 畦地梅太郎
小林朝治コレクションを中心に
会  期  2022年7月9日[土]-9月11日[日]
開館時間  午前9時-午後5時 * 入館は閉館30分前まで
休  館  日  会期中休館日なし
入  館  料  一般 300円、高校生以下及び18歳未満、須坂市内在住の70歳以上は無料
所 在 地  須坂版画美術館 展示室 1・2
      382-0031 長野県須坂市大字野辺1386-8(須坂アートパーク内)
      TEL 026-248-6633 FAX 026-248-6711
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木版画家、畦地梅太郎の作品を特集します。
畦地梅太郎は「山男」シリーズの版画で知られる版画家です。愛媛県に生まれ、上京して画家を志した畦地は、版画家、平塚運一や恩地孝四郎との出会いによって版画制作を始め、当初はもっぱら都会風景を描いていました。畦地が山という生涯のテーマと出会ったきっかけは、1937(昭和12)年の夏に仕事で訪れた軽井沢で、煙を噴き出す浅間山を見たことでした。

本展覧会では、畦地梅太郎作品を収蔵品より一堂にご紹介します。畦地梅太郎と親しく交流していた須坂の木版画家、小林朝治が所蔵していた戦前の貴重な作品から「山男」シリーズまで幅広くご紹介します。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上展観を。
[ 詳細 : 須坂版画美術館 ] { 活版 a la carte まとめ }

【展覧会】須坂版画美術館|版画同人誌『 櫟 』第100集刊行-『 櫟 』とその仲間たち|’22年1月15日-4月17日

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須坂版画美術館
版画同人誌『 櫟 』第100集刊行
『 櫟 』とその仲間たち
会  期  2022年1月15日[土]-4月17日[日]
開館時間  午前9時-午後5時 * 入館は閉館30分前まで
休  館  日  会期中休館日なし
入  館  料  一般 500円、高校生以下及び18歳未満、須坂市内在住の70歳以上は無料
所  在  地  須坂版画美術館   展示室 1
      382-0031 長野県須坂市大字野辺1386-8(須坂アートパーク内)
      TEL 026-248-6633 FAX 026-248-6711
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1933(昭和8)年8月に、長野県須坂市で 版画同人誌『 櫟 』が創刊されました。誌名の『 櫟 』は、「木を楽しむ」ということから、須坂の版画家 小林朝治 が命名し、題字は本版画の神様と称された 平塚運一 が彫ったものです。
編集は第6集までは須坂小学校教員の 斎藤英蔵 が、以後は 小林朝治 が担当しました。須坂や長野県北部のアマチュア版画家たちを中心として、東京からは 平塚運一、畦地梅太郎。山口 進、料治朝鳴、谷中安規 ほか、他の地方からは、佐藤米次郎(青森)、武藤完一(大分)、栗山 茂(静岡)、中川雄太郎(静岡)らが作品を寄せています。
小林朝治の死により1939年の13集で発行が途絶えましたが、戦後に復刊され、現在まで発刊が続いています。
2021年、第100集が発刊されたことを記念し、創刊号から第100集までの『 櫟 』を振り返る展覧会を開催します。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上展観を。
[ 詳細 : 須坂市版画美術館 ] { 活版 a la carte まとめ

【展覧会】須坂版画美術館|日本創作版画協会 100年の歩み 展|10月4日-11月25日

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須坂版画美術館
日本創作版画協会 100年の歩み 展
会  期  2018年10月4日[木]-11月25日[日]
開館時間  午前9時-午後5時 * 入館は午後4時30分まで
入  館  料  300円、中学生以下無料
休  館  日  毎週水曜日
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1918年、山本鼎や織田一磨、戸張狐雁、寺崎武男らによって日本創作版画かいは結成されました。従来、浮世絵の制作は画師と彫師と摺師の分業が通常であり、明治になっても小林清親、橋口五葉ら版画家はその方法に従ったが、明治末からすべての工程を一人で作家が行う、いわゆる創作版画がつくられるようになります。

日本創作版画協会は結成の翌年の第1回展から28年までに8回の展覧会を開き、31年に織田一磨らが結成した洋風版画会を合わせて日本版画協会に改まり、現代まで続いています。本展は当館の収蔵作品から、結成から100年経った日本創作版画協会を振り返ります。

【 詳細: 須坂版画美術館

【展覧会】須坂版画美術館|竹久夢二 版画展|展示室1、2|前期8月2日-28日 後期8月30日-9月30日

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須坂版画美術館
竹久夢二 版画展   展示室1、2
前期展示:2018年8月  2日[木]-8月28日[火]
後期展示:2018年8月30日[木]-9月30日[日]
開館時間  午前9時-午後5時 * 入館は午後4時30分まで
入  館  料  300円、中学生以下無料、20名以上の団体は2割引
休  館  日  毎週水曜日 * 展示替えなどによる臨時休館がある場合があります。
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岡山県出身の画家であり詩人でもある、竹久夢二(1884-1934)は、ほっそりとした体に大きな瞳で憂いの表情を描き、「夢二式美人」とも呼ばれ、大正ロマンを代表する画家となりました。
また、多くの書籍の装幀、広告宣伝物、日用雑貨のほか、浴衣や千代紙などのデザインも手掛けており、日本の近代グラフィック・デザインの草分け的存在といえるでしょう。

夢二の表紙絵を起用した『婦人グラフ』は飛ぶように売れ、長野県ゆかりの「中山晋平」の作曲全集や、小説の装幀も手掛けています。
大正3年には日本橋呉服町に絵草子店「港屋」をオープンし、夢二がデザインした絵はがきや、「ぽち袋」などのオリジナルグッズを販売、若い女性を中心に大評判となりました。中央画壇における展覧会での受賞でのし上がった作家たちと違い、夢二は大衆人気というかたちで脚光を浴びます。

ハイカラな風俗と哀愁をおびた表情で一世を風靡した夢二の美人画、大衆文化に広く浸透した夢二の芸術をお楽しみください。

【詳細:須坂版画美術館 

【展覧会】須坂版画美術館 ── 生誕120年 須坂の版画家 小林朝治 知られざる珠玉のコレクション展

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須坂版画美術館
生誕120年 須坂の版画家 小林朝治
知られざる珠玉のコレクション展
会 期:2018年2月9日[金]-5月6日[日]

会 場:須坂版画美術館 展示室1・2
    〒382-0031  長野県須坂市大字野辺1386-8
    TEL : 026-248-6633 FAX : 026-248-6711
時 間:午前9時-午後5時  * 入館は午後4時30分まで
休館日:「三十段飾り千体の雛祭り」開催のため、会期中の休館日はありません。
入館料:300円、中学生以下無料
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須坂版画美術館の核たる作品は、須坂の版画家・小林朝治が全国各地の版画家たちと交流し、収集した版画作品から成ります。これらは「朝治コレクション」と呼ばれ、2000点近い版画作品が須坂版画美術館に寄贈されました。
早世したために画家として生前広く知られることはなかった小林朝治。この度の記念展では、地元愛あふれる風景版画や、可愛らしい郷土玩具版画など、彼の版画作品と「朝治コレクション」の名品をご紹介します。

【詳細情報: 須坂版画美術館

【展覧会 会期末迫る】 須坂版画美術館 月岡芳年「月百姿」展/落合芳幾「今様擬源氏」展 9月28日[木]-12月25日[月]

月百姿展01月百姿展02≫フライヤーダウンロード PDF

月岡芳年「月百姿」展
須坂版画美術館 展示室 1
会期 : 2017年9月28日[木]-12月25日[月]
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月岡芳年(つきおか-よしとし 1839-1892)は、幕末から明治前期にかけて活躍した浮世絵師です。
1850(嘉永3)年、12歳で当時の人気浮世絵師・歌川国芳に入門し、1860(万延元)年頃より本格的に絵師として活動をはじめました。
過激な血の表現を用いた、いわゆる「血みどろ絵」をはじめ、歴史絵や美人画、役者絵、古典画などの多種多様な浮世絵を手がけ、各分野において独特の画風を見せながら、明治へと移り変わる激動の時代の中で、鮮烈な作品の数々を生み出しました。

浮世絵が需要を失いつつある時代にあって、最も成功した浮世絵師であり、門下からは日本画家と洋画で活躍する画家を多く輩出した『最後の浮世絵師』と呼ばれています。
画家としての活動は約33年間。その間に描かれた題材は500以上あり、芳年の生涯の制作作数は1万にも及び、葛飾北斎に次ぐ多作家でした。

*        *        *         *

落合芳幾「今様擬源氏」展
須坂版画美術館 展示室 2
会期 : 2017年9月28日[木]-12月25日[月]
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落合芳幾(おちあい-よしいく 1833-1904)も、芳年と同じく歌川国芳に入門し活躍した浮世絵師です。一時は浮世絵師として芳年と人気を二分するほどでしたが、後に新聞人として、また挿絵画家として作品を発表し、新聞の発行にもかかわりました。
開化的なものに関心があり、横浜絵などを描いた点は芳年とは異なりますが、国芳譲りのダイナミックな構図や色使いは、どこか芳年と同じ印象を受けます。
1861(文久元)年に国芳が没し、芳幾は遊女屋風俗などを描き、芳年とともに幕末から明治初期にかけての浮世絵師の第一人者となりました。芳年の「月百姿」と合わせて幕末の浮世絵師たちの競演をお楽しみください。

【 詳細情報 : 須坂版画美術館 】 { 文字壹凜 Summary

【展覧会】 ジョアン・ミロ版画展/須坂版画美術館

20170726155255_00001 20170726155255_00002 20170726173826_00001ジョアン・ミロ版画展 
JOAN MIRO Print Exhibition

◯ 会 場 : 須坂版画美術館
◯ 会 期 : 2017年8月3日[木]-9月24日[日]
前期 : 8月3日[木]-8月29日[火]
後期 : 9月1日[金]-9月24日[日]
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19世紀から20世紀にかけて、スペインでは偉大な画家が続けざまに誕生しました。
まずパブロ・ピカソ(1881)、続いてジョアン・ミロ(1893)、少し遅れてサルバドール・ダリ(1904)の三人です。
かられはダダやシュルレアリスムの影響を受けながら、絵画で様々な手法を試すとともに、作品制作は絵画だけに留まらずリトグラフや陶器、彫刻、巨大なモニュメント、壁画などのあらゆる手段を用いて自分のイメージを表現しています。
ただし、この中で最後までスペインにこだわり続けたのはミロのみでした。

ジョアン・ミロは生涯にわたって版画技法の実験と探求を続け、特に興味深い創造の分野として版画を位置づけていました。
35歳のときに本格的に版画作品を手掛けて以来、発表されたその作品は2,000点を超え、まさにミロのライフワークともいえるものでした。それぞれの版表現の領域で、独自の造形世界を繰り広げています。 

本展では、群馬県立近代美術館、群馬県立館林美術館、高崎市美術館コレクションより、ミロの貴重な版画作品をご紹介します。自由な画風と心躍る配色、ミロの版画世界をお楽しみください。

【 詳細 : 須坂版画美術館

【展覧会】 風船画伯 谷中安規展 須坂版画美術館 ── 君はまた、不思議な魅力を持ってゐた 7月30日まで

20170519140851_00001 20170519140851_00002風船画伯 谷中安規 展
会  期 : 2017年4月12日[水]-7月30日[日]
会  場 : 須坂版画美術館
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ようこそ!安規 Yasunori ワールドへ!
版画家・谷中安規(たになか やすのり 1897-1946)は、幻想と怪奇の木版画で知られ、明治末期から昭和初期にかけて数多くの個性的な版画家を輩出した創作版画運動にあって、とりわけ異彩を放つ作家のひとりです。1930年代の東京を風船のように放浪していたことから「風船画伯」と呼ばれています。
幻想世界の一方で、震災後の復興がもたらしたモダン都市・東京を描いた「街の本」、小説「王様の背中」では挿絵や装幀も手掛け、谷中ならではの光と影が織りなす幻想世界が作品にはちりばめられています。

谷中安規生誕120年を迎えた今年、当館コレクションより谷中作品を一堂に展覧します。
現実とまぼろしを行き来するような、谷中の怪奇と妖気あふれる独創世界にぜひ迷いこんでみてはいかがでしょう。
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谷中安規 たになか-やすのり 1897−1946

大正-昭和時代前期の版画家。
明治30年1月18日生まれ。東京の豊山中学を中退。永瀬義郎にまなぶ。昭和6年日本版画協会の創立に参加。版画誌「白と黒」「版芸術」同人となり、幻想的な画風の作品を発表。
内田百間(ひゃっけん)、佐藤春夫らの作品の挿絵、装丁も手がけた。放浪癖や奇行で知られ、窮乏生活の末に栄養失調で昭和21年9月9日死去。50歳。奈良県出身。

【 詳細 : 須坂版画美術館