カテゴリー別アーカイブ: 活版ルネサンス

【増刷出来】 VIVA !! カッパン──活版印刷の楽しくてカワイイ入門書(サラマ・プレス倶楽部 大石 薫)

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◯ 書  名  VIVA !!  カッパン
◯ 編著者  サラマ・プレス倶楽部
◯ 装  本  B5判 オールカラー 136ページ 並製本ジャケット付
◯ 定  価  本体 3500円+税
ISBN978-4-947613-82-0  (4月17日出来予定)
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活版印刷の楽しくて カワイイ入門書 増刷 !!

{懐かしいのに新しい}
魅惑の印刷、カッパン
見て美しい! 知って楽しい!
 自分でやるともっと楽しい !!!
カッパンを愛する アナタの必携書です。

 【 VIVA !! カッパン 目次 】
・懐かしいのに、あたらしい、魅力の活字版印刷術 ――― カッパン

・活字のおはなし
・文選箱ギャラリー
      文 選
      組版(植字)
      組みつけ
      印 刷
      活字鋳造
・Salama-21Aの使い方

・muccu が行く!
      活字鋳造所探訪 (築地活字編)
      活字版書籍印刷所探訪 (長瀬欄罫製作所編+豊文社印刷所編)
・あとがきにかえて
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《 活版印刷の楽しくて カワイイ入門書 増刷 !! 》
まえがきVIVA逕サ蜒十34-34 VIVA逕サ蜒十44-45 VIVA逕サ蜒十46-47 VIVA逕サ蜒十52-53 VIVA逕サ蜒十70-71 VIVA逕サ蜒十84-85 VIVA逕サ蜒十88-89
《 あとがきにかえて 》 ・・・・・・ こんな時代だから

アダナ・プレス倶楽部( 現:サラマ・プレス倶楽部) の活動は、2006年、おもにタイポグラフィ関連の専門書を出版している朗文堂代表の片塩二朗と、印刷博物館の工房担当を前職としていた私(大石 薫)との、たったふたりからはじまりました。


このようなデジタル時代の真っ只中に、あたらしく「活版印刷機をつくる」というこころみは、ま
わりのひとびとの目からみて、まるでドン・キホーテの夢物語のように映っていたことでしょう。
片塩と私自身にも、そのことはよくわかっていて、どちらがドン・キホーテで、どちらがサンチョ・パンサであるかと、お互いを笑いながら、瀕死のロシナンテにも似た「カッパン」という痩せ馬に跨がったその旅路は今日でも続いています。

世界的に、あたらしい活版印刷機を製造販売している企業がまったく無いという事実から、はじめから採算のあわない事業となるであろうことは覚悟していましたが、プロジェクトを進めるにつれて、コストの面はもちろん、すでに30年近くも前に製造ラインが廃れてしまった機材も少なくないことがわかり、前途多難な道のりとなりました。
また、活版関連業者にかぎらず、わが国の産業のほとんどが、合理性と効率性の一辺倒から、大量生産と分業化を推し進めてきた結果、小ロットに対応でき、かつ部品製造から組み立てまでを一貫しておこなえる工場がなかなか見つからず、はからずも国内製造業の空洞化と、この国の行く末への危機感を実感しました。

どこへ行っても「あと10年早ければねぇ…… 」という答えばかりが返ってきました。しかし、幸運な偶然にも導かれつつ、ドン・キホーテ的発想の転換で邁進し、「あと少し遅ければ間にあわなかった」 → 「なんとかギリギリ間にあった」結果、二一世紀のあたらしいカッパン印刷機「Adana-21J」および、その後継機「Salama-21A」が誕生しました。

サラマ・プレス倶楽部( 前:アダナ・プレス倶楽部) は、この「Salama-21A( 旧:Adana-21J) 」を中核としながら、活版印刷の普及と存続につとめる朗文堂の一事業名ですが、カッパンを愛好する皆さんとの双方向の連携の場となることを目的として、そのおもいを「倶楽部」という名称に込めています。
当初はドン・キホーテとサンチョ・パンサの二人だけだった部員も、現在ではおかげさまで登録会員も増えて、気がつけば、すっかり倶楽部らしい様相を呈するようになりました。

I T 革命を招来した現代は、さながら19紀末の産業革命をむかえた時代と、とてもよく似ているといわれます。すなわち、機械化と大量生産・大量消費時代の幕開けにより、安くて早くて、大量で、奇抜な印刷物が出まわり、それまでの職人の技芸によって支えられてきたタイポグラフィの質は確実に低下するようになりました。このような技芸の衰退に警鐘を鳴らしたのが当時のアーツ・アンド・クラフツ・ムーブメントでした。

そのアーツ・アンド・クラフツ・ムーブメントの再来ともいえる、現代のあたらしいカッパン実践者の多くは、効率優先の情報処理に追われる日常に疲弊と疑問を感じ、「身体性をともなった、ものづくりがもたらす純粋なよろこび」をカッパンによって満喫しています。

また、パーソナル・コンピュータや携帯電話、インターネットの普及によって、組版やデザインなどの特別な職能が無くとも、だれもが気軽に文字を組んで(打って)情報を発信する機会も増えました。このような時代に、組版の原点であるカッパンを学ぶことは、よりよきコンピュータ組版のためのヒントとしても大いに有効です。

しかし、コンピュータが普及し、メディアが多様化し、それらが複雑に交差しあっている現在の「情報社会」で生活する私たちが、なぜこの「カッパン」にいいつくせない魅力を見いだしているのか、私自身、本書をまとめ終えた現在でも、正確に言語化できないもどかしさをいだいているのも正直なところです。
そして、その答えとカッパンの真の魅力を知るには、やはり実践をおいてほかにはないといわざるをえません。

願わくば本書が、カッパンの21世紀における存在意義を発掘し、カッパン実践者の皆さまにとっては更なる創作への糧となり、カッパン未経験者の皆さまにはカッパンの実践へのいざないとなることを、せつに祈っています。
                           サラマ・プレス倶楽部  大石 薫

【会員情報】 篠原紙工 Factory 4F Paper 29 活版ルネサンスフェアを報告

20160125172404094_0001 篠原02<柔軟で大胆な発想力と実行力で、新しい「紙のコミュニケーション」を目指す製本会社>として情報発信をつづける、東京都江東区の製本・紙工業「 篠原紙工 」の四階にある「 Factory 4F 」の増渕さんが<活版ルネサンスフェア>にご来場。
その探訪記を情報誌「Factory 4F  PAPER 29」に掲載・ご送付いだきました。
皆さまにご紹介いたします。

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【会員情報】 {活版ルネサンスフェア}報告 真田幸治|書籍装本設計 真田幸文堂

アダナ・プレス倶楽部会員で、ツイッターやフェイスブックを発信・閲覧するかたが少ないのはアナログの活版印刷愛好家のあつまりのせいでしょうか。
しかも「お気に入り・いいね」、「フォロワー」の数などが気になって、すっかり徒労感をおぼえるようになり、SNSメディアはやめたというひとまでも。

そんな中でも書籍装本設計家の真田幸文堂真田幸治さんは数少ないツィッター利用者。
今回も受付兼広報を担当されながら、来場された「欧文印刷の鬼/小宮山清」さんに熱心な質問をされていました。

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<Viva la 活版 Let’s 豪農の館>の終了後村上市で鮭の吊し乾しを報告。主催者はいまだ未発表。

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健啖家です。しあわせそうですね。

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{第17回活版ルネサンスフェア} 盛況裡に終了。童心に充ちたシャイなコノムラ青年と邂逅。やつがれのわらべ心を再確認

<活版ルネサンスフェア>最初に登場されたのは、定刻よりだいぶ前、斉藤さんご夫妻。 定刻きっちりにフレッシュカップル登場。熱心に印刷機をみて、メカニズムの細部を気にしていたので、話しかけ名刺を渡す。コノムラとだけ名乗られた。 「ジロウさん、写真撮影は構いませんか」 「どうぞ、どうぞ (ジロウ・二朗さん?)」 CU5mQodVAAA3_F4[1]日本の活字サイズの基本孫にちかい年齢の青年にファーストネームで呼ばれたがふしぎに嫌みはない。 このひと、よほどシャイな性格とみえたが 、会場でもとめた五号活字と五号 1/2 のインテルで{活字ペタンプ}を組みあげ誇らしげにツィッターに報告をアップ。 手持ちの活字は三号とかで、現在は厚紙などを切って苦労して込め物にしてもちいていると報告があった。わが国の活字の構成を理解するのに{活字ペタンプ}は有効。 わらべ心の塊のやつがれ、こういう童心をもつ青年の可能性に期待すること大なるものがある。もしもやつがれにわらべ心がなくんば、いまどき活版印刷機の製造・販売などはしていられないからして。  CUyzayfWcAEBC6h[1] CUy-jF2UAAEZ1ga[1] CUyzdVaWUAAcVj0[1] CUyzf8FW4AAU_Ft[1] CUyzYm5UkAAHHb_[1] CU5mzBkUcAAagqS[1]

中国 上海の活字製造と活版印刷関連情報 ── 畠中結さんからのご報告

Letterpress07 Letterpress12 Letterpress10 Letterpress08 Letterpress06 Letterpress05 Letterpress04 Letterpress03 Letterpress02 Letterpress《上海郊外にある、実際に稼働している活字鋳造所》
上掲写真は、おそらくわが国でははじめて紹介されたものとおもわれる。撮影は今春に、この活字鋳造所を訪問された楊 黙さんによるものである。
まだ中国では〈活版ルネサンス〉のうごきは少ないようであるが、写真でみる限り、この活字鋳造所には10台以上の活字鋳造機があるようにみられる。
また「活字母型タンス」もしっかり管理されているようであり、もう少し中国における〈活版ルネサンス〉の動向が顕著となって、活版造形者が増加すれば、ふたたび活性化することは可能のようにみられる。

西欧諸国からもたらされた近代印刷術に関していえば、わが国では「江戸期通行体 お家流」の可読性と判別性がひくかったために、明治新時代民衆の旺盛な読書需要にこたえるために、連綿形ではなく、一字一字が独立して、また明確な矩形による明朝体活字を中心とした活字版印刷に積極的であった。
それにたいして、清国末期から中華民国時代(明治時代から大正初期)の中国では、まず膨大に存在した古文書の影印本(古文書の文面を写真術によって、製版・印刷した複製本)の製作に熱心で、石版印刷の普及に意欲的だったという相異がみられた。

そんな社会風潮もあって、中国における活字版印刷術の開発と普及は遅延したが、1920年代の後半からの新中国では、教育制度の改革と、民衆のリテラシーの向上が国是となって、活字製造と活版印刷は急速に普及した。
中国での近代活字開発の風景を振りかえると、ともかく楷書体をおもくみて、真四角でありながらも、書写の風合いをのこした「軟体楷書」の系譜の活字の製造に熱心であった。この系譜の楷書体は、わが国には昭和前半に津田三省堂などによってもたらされ、商品名「正楷書体」として知られるものが代表である。

また北宋から南宋の刊本字様、あるいは刊刻工匠たちによる工芸書風としての「聚珍倣宋版、倣宋体-わが国の宋朝体」の開発に集中していたようである。

その反面、「宋体-わが国の明朝体」、「黒体-わが国のゴシック体」の開発には消極的であった。[この項の参考資料:『楷書体の源流をさぐる』 p.84- 林 昆範、朗文堂]
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ともあれ、現代中国でも活版造形者が増加するかたむきをみせはじめている。楊 黙さんのスタジオにも、中国メディアの取材が盛んだとお聞きした。ここに声を大にして、字の国、漢字の国、中国の活字鋳造所の復活を望みたいところである。
できたらことし中に楊 黙さん・畠中さんをおたずねして、この活字鋳造所を訪問したいものである。

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第16回 活版ルネサンスフェアの記録

DSCN4077 DSCN4073活版ルネサンスWeb活版ルネサンス来場記念カード
第16回 活版ルネサンスフェア
と き * 2014年04月29日[火・祝]-30日[水] 13:30―19:00
ところ * 朗 文 堂 4 F-B
主 催 * 朗文堂 アダナ・プレス倶楽部

 160-0022  新宿区新宿2-4-9 中江ビル4F
Telephone : 03-3352-5070
[ 来場ご案内マップ ]

初日は曇天、二日目はあいにく肌寒い天候不順の日でしたが、両日ともたくさんのお客さまをお迎えして、《第16回 活版ルネサンスフェア》は盛況裡に終了いたしました。
ご来場ありがとうございました。

今回は新機種 Salama-21A の初登場もあって、いっときは狭い会場が大混雑の様相を呈しました。
また昨年から、アダナ・プレス倶楽部は東京でのイベント《活版凸凹フェスタ》を中断して、全国縦断イベント《Viva la 活版》シリーズを展開中です。そのために久しぶりに拝見する懐かしいお顔もおおく、両日とも展示・販売会というより、さながら、活版造形者の皆さまとの、心弾む交流会の様相を呈しておりました。
活版ルネサンスの歩みの、たしかな手応えを感じさせていただいた二日間でした。
簡略紹介はアダナ・プレス倶楽部ニュース欄でご報告いたしましたが、「交流会」のたのしい様子は、ここ〈 活版アラカルト 〉コーナーで紹介いたします。
DSCN4040sala22663 sala22657 sala22630《初日:04月29日、写真撮影タイムは、お客さまの足が途切れたときでした》
両日とも、お客さまの足は途絶えること無くつづきました。接客時間中は写真撮影担当者もそ
れどころではありません。ようやく一区切りついたとき、「そうだ! 撮影だ。カメラ、カメラ」となります。
初日は6?歳にしてにわかにカラオケに目覚めた小酒井英一郎さんが大活躍。
そしてたそかれどきからは、南米音楽の専門家  ケペル木村 さんもご来場いただき、活版談義はサンバとボサノバのリズムにのせて、あつく盛り上がっておりました。
DSCN4054 DSCN4053DSCN4059 DSCN4060────── 以下の写真は、アダナ・プレス倶楽部会員/山口久美子さん提供
DSC_4000 DSC_4001 DSC_4003《二日
目:04月30日、アダナ・プレス倶楽部会員の皆さまと、Viva la 活版 Viva 美唄参加者のあつい交流会》
二日目はあいにくの肌寒くてときおり小雨交じりの一日でした。こんな日は熱心な会員の皆さんが中心となり、〈Viva la 活版〉のおもいでばなしと、ことしの〈Viva la 活版〉の企画に話題が集中します。連休後半に最後の詰めの打ち合わせをおこない、まもなく、ことしの〈Viva la 活版 ???? ????〉の詳細を発表できるかと存じます。当然撮影はいったん中止です。

そんななか、黙黙と2時間余にわたってイギリスの活版事情の動画をごらんになり、さらに〈アダナランド国王陛下 VS アダナ・プレス倶楽部〉との交流記録を熱心にご覧になっていたのが「溝活版:横溝健志さん」でした。横溝さんは母校:武蔵野美術大学で長年教授職にあり、現在は同校の名誉教授でいらっしゃいますが、けっして偉ぶることはなく、後進の若者たちとあつく活版造形をかたられておられました。
そしていつのまにか山積みになっていた資材も減って、次回の〈活版ルネサンス〉と、〈Viva la 活版〉イベントに話題が移っていきました。

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