タグ別アーカイブ: ぢゃむ 杉本昭生 活版小本

【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん|活版小本新作 ── 石兮-せっけい『芭蕉翁附合集評注』

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{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 }

今回は『大地炎上』(マルセル・シュウォッブ/矢野目源一訳)か
『原爆被災時のノート』(原 民喜)にするかずいふん迷いました。
そうこうしているうちに気持が変わり『芭蕉翁附合集評注』を作ることにしました。
参考にしたのは『俳諧注釈集 下巻』(俳諧叢書第二冊、昭和二年、博文館)で
活版で組んだ紙面が美しく、組版職人たちのレベルの高い仕事を感じさせるいい本です。
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今回も失敗を重ねています。
はじめ本文用紙をもう少し厚い紙で印刷したところ、束が一センチほどになり
ぶかぶかした締りのないものになったので、紙を薄くして再度刷り直しました。
二色刷なので見当を合わせるのが大変でした。
製本の時には久しぶりに「本のつくり方」を読み直し
できるだけ忠実に作りましたが、精度が甘く不満です。

芭蕉のつけ句に興味をもつ人が世間にどれほといるかわかりませんが、
かくれた名作という点においてはふさわしい一冊だと思っています。
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『芭蕉翁附合集評注』は江戸時代の俳人、大島蓼太(おおしまりょうた)が編集した「芭蕉翁附合集」に石兮(せっけい)という人が一句ごとに短く解説を附したものです。つけ句を学ぶ人には必携の教科書だったようで、確かにこれを読めば芭蕉が極めて優れた言葉の使い手であったことがよくわかります。
ひとつふたつ抜き出して掲載します。 ← 続きは{活版小本 8月27日

鳴き立てて

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【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん|活版小本新作 ── 小泉八雲『人形の墓』

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小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は日本の地方に伝わる伝説や風習を採集し、
日本人の倫理観や死生観を研究した人です。
「人形の墓」もそのひとつで、この地域では一家内で同年に二人の葬式が
あったら、必ず三人目に死ぬ人があると信じられており、人々は藁人形を入れた
三番目の墓を造りこの厄災からのがれようとしました。

表紙はリサイクル店で見つけた羽織(五〇〇円)を使いました。
柔らかい生地なので裏打ちのホットメルト紙が定着せず、
ボンドで和紙を貼り付けました。
今年の目標はちゃんとしたものが作れること。
私はその辺がいい加減なので
今年はもっと謙虚に丁寧に取り組みます。
(あれ、とこかで聞いたフレーズだ)[杉本昭生]

箱根こす

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【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん|活版小本新作 ── 太 宰 治『 朝 』ゟ + α

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心を入れかえ作った太宰治「朝」です。
作家の経歴についてはご存知でしょうから省略します。
彼の作品は悩みをかかえる青年の気持をつかむところがあり
わたしも若いころ心酔した時期がありました。

今回は冊数を少なくして慎重につくりましたが、見た目は変わりません。
表紙の布も、もう少し選択の余地があった気がしています。
外箱も考えましたが、角背の本にはあわないと思い採用しませんでした。
遅まきながら、作る過程の楽しみはこれらの取捨選択にあることが分かり
これからは制作第一主義(とこかの国のことではなく)でいこうと思っています。
近所の書店にて

太 宰 読 む 娘 (こ) の 横 顔 が 気 に か か り

かしこまりて

次の本が出来るまで その109 ── 2018年10月23日 火曜日
天行病(はやりやまひ)

天行病 天行病3「閑窓瑣談」より
※今年はインフルエンザの予防接種を受けることにした。

次の本が出来るまで その108 ── 2018年10月15日 月曜日
気になった文章
其碩
『假名世說』 太田蜀山人
※蜀山人が書いたものではなく編輯したもの。江戸の匂いが漂います。

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【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん 活版小本新作 ── 北条 民雄『続 癩院記録』より

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北条民雄「続 癩院記録」です。
北条民雄は十九歳でハンセン病を発病し施設に収容されます。
隔離生活の中で、自身の体験にもとづく名作『いのちの初夜』を執筆。
二十四歳で亡くなるまで創作を続けました。

前回の「エセー」と同時に作っていたので、あまり間を置かず出来上がりました。
中身に寄り添った本の体裁を考えると、どうしても無難なものになり、
(すべては自分の想像力のなさによるものですが…… )

つくりながら「地味すぎる」「ツメがあまい」「しまりがない」「他にないのか」
と心の声がしきりに聞こえてきます。
そんな声を「ああ、また言ってる」と聞き流して今回もつくりました。
ぜひご一読ください。
蕪村──────────

活版小本
次の本が出来るまで ── は、ついに-その100-を迎えました。

ご訪問をおすすめいたします。

次の本が出来るまで その100
年 号
* 間違っていたらすみません[杉本昭生]。

nenngou itirann
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【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん 活版小本新作 ── モンテーニュ『随想録』より

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モンテーニュの「随想録」より抜粋しました。
十六世紀のフランスのモラリスト、モンテーニュが著した「随想録」は
深く広い思索を平易な文体で書きとめたもので、
新しい散文様式として後世に大きい影響を及ぼしました。
抜粋した部分はお金にまつわる彼の経験談です。
「うん、そうだよね」と思わせるものでした。

今回もいろいろなトラクタが発生して思った以上に時間がかかりました。
表紙を見ても誰の何の話かわからないので。帯をつけるつもりでしたが
文言が気に入らずやり直すか、付けないか考え中です。
少し背を丸くしたくて1ミリ厚のボール紙を指で曲げていたら
次の日指先が痛くて痛くて泣きました。
今はもう回復しています。
お読みいただければ幸いです。

暑き日──────────
活版小本
次の本が出来るまで ── は、ついに-その99-になっています。百の大台はもう目前です。
ご訪問をおすすめいたします。

次の本が出来るまで その99
『百人一首』より
明治二十一年発行の本より抜き出したものです。その頃は万葉仮名を読める人がまだ世間におおぜい居たのでしょうね。

天智天皇【 詳細  ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 】

【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん 活版小本新作 ── 『芭蕉終焉記 花屋日記抄』『枯野抄』

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{ ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 一筆箋 }
『芭蕉終焉記 花屋日記』は、芭蕉の臨終に立ち会った弟子たちの

記録をもとに、僧文曉が再構成したものです。
子規がこれを読んで感動の捩をこぼした話はよく知られています。

この『花屋日記』をもとに芥川龍之介は小説『枯野抄』を書きました。
重苦しい臨終の場面を一幕物の舞台のように仕上げ
弟子たちの聖と俗、悲と喜をシニカルに描いています。

『花屋日記』の弟子たちが『枯野杪』の中で動き出ず様子が面白く
「二冊をまとめて帙に納めよう」と作り始めましたが
自分の思いつきに縛られ、なかなか出来上がりませんでした。
二冊を読むのは、特に『花屋日記』は昔の文体なのですらすらと読めない
と思いますが、お暇な時に目を通していただければさいわいです。

neko【 詳細  ぢゃむ 杉本昭生 活版小本 】
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活版小本
次の本が出来るまで ── もいつの間にか-その96-になっています。
{ 活版小本 }のサイト、トップページは四季折折の写真と、芭蕉・漱石などの句や詩歌を丁寧に組みあげて紹介しています。そのまとめが以下にまとめられています。ご訪問をお勧めします。
◯ 次の本が出来るまで その79 トップページ集(上) 2017年12月08日
◯ 次の本が出来るまで その80 トップページ集(下) 2017年12月14日

【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん インフルエンザを克服 活版小本新作 ── シャルル=ルイーフィリップ『めぐりあい』紹介

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シャルル=ルイーフィリップの「めぐりあい」を作りました。
パリの街角で別れた妻と偶然出会うお話です。
はじめは喧嘩腰のやりとりですが、やがて二人が仲良く暮らしていた頃を思い出し
過ぎ去った時間を切なく振り返る男女の心情が短い文章にまとめられています。

これは初めからドッ卜(水玉)を使おうと決めていました。
別の布地を探しに行った時お店で見て「これ面白いな、草間彌生みたいで」と思いました。
帯は幅を広くし内容がわかるように作りましたが、一番上の欧文は別の色のほうがよかったと思います。
頭の中ではもっと垢抜けた本になるはずでしたが……。[杉本昭生]
ねこ

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【会員情報】 ぢゃむ 杉本昭生さん 活版小本新作 ── 寺田寅彦『どんぐり』 紹介

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寺田寅彦の『どんぐり』です。

物理学者の寺田寅彦は随筆家としてその名を知られています。
この作品は漱石の推薦により明治三十八年四月の「ホトトギス」に掲載されました。
随筆などという筆にまかせて書いたものとは違う、いい作品だと思います。

今回は頁数をふやし窮屈にならないよう心がけました。
両面にまず枠を刷り、次に文字を印刷し、なかなか骨の折れる仕事でした。
裁断面の不揃いを解消するため手動の断裁機を買いましたが
まったく期待はずれで結局ぜんぶ手で切りました。
あまり美しくはありませんが今のところこれが限界です。
何冊作っても課題が見つかるばかりで技術の蓄積は皆無です。
しかし作品は名作です。ぜひお読みください。
※ 二色印刷は手間がかかります。でもなんかこれでないと駄目な気がして。
雨[1]

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