カテゴリー別アーカイブ: 展覧会

【展覧会】徳川美術館・名古屋市蓬左文庫|特別展 よそおいの美学|’23年6月3日-7月17日|終了

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特別展 よそおいの美学
会  期  2023年6月3日 [土]- 7月17日[月]
開館時間  午前10時 - 午後5時(入館は午後4時30分まで)
休  館  日  月曜日 * ただし7月17日[月・祝]は開館
観  覧  料  一 般 1,600円 ・ 高 大 生 800円 ・ 小 中 生 500円
      (企画展「極める!江戸の鑑定」展と共通)
      * 毎週土曜日は小・中・高生入館無料
会  場  徳川美術館
      461-0023 名古屋市東区徳川町1017 TEL 052-935-6262
主  催  徳川美術館・名古屋市蓬左文庫
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江戸時代の武家社会では、身分や年齢、季節や儀礼などによる細やかな決まりごとのなかで、格式に相応しく、おごそかに、あるいは美麗によそおうことが求められました。
男性は儀礼など最もフォーマルな場面では、公家の伝統的な装束を身に着ける一方、日常のカジュアルな場面で着用する羽織や刀剣の拵(こしらえ)、また火事装束や陣中着などに武家ならではの粋を凝らしました。
女性は生地や模様によって格の異なる着物を時に応じて使い分け、華麗な筥(はこ)迫(せこ)を携帯し、化粧によって美を体現しました。
尾張徳川家で誂えられた衣服や装身具などをトータルコーディネートの演出でご紹介しつつ、「よそおい」にかける武家の美学を探ります。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 徳川美術館・名古屋市蓬左文庫 ]

【展覧会】佐賀県立名護屋城博物館|開館30周年記念特別企画展|新時代へのかけはしー文禄・慶長の役から国交回復へー|’23年9月23日-11月5日|終了

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佐賀県立名護屋城博物館
開館30周年記念特別企画展
新時代へのかけはし ー 文禄・慶長の役から国交回復へ ー
会  期  令和5年(2023年)9月23日[土]- 11月5日[日]
会  場  佐賀県立名護屋城博物館 企画展示室
      847-0401 佐賀県唐津市鎮西町名護屋1931ー3 TEL. 0955-82-4905
観  覧  料  無 料
出品点数  約40点 (重要文化財12点を含む) * 一部は会期中に展示替えを行います。
展示内容  展示構成
      1 和平への模索 ―文禄の役と講和交渉―
      2 豊臣の時代から徳川の時代へ
      3 国交回復への道 ―日朝交流の新たな時代へ―
後援協力  唐津市、唐津市教育委員会、一般社団法人唐津観光協会、
      肥前名護屋歴史ツーリズム協議会、株式会社桃山天下市
主  催  佐賀県立名護屋城博物館
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豊臣秀吉による大陸侵攻、「文禄・慶長の役」の戦争終結に向けた模索は、文禄2(1593)年の明国使節団の名護屋城来訪を契機に大きく動き出しました。秀吉の死後、新たな天下人となった徳川家康は、対馬の宗義智らを介して日朝間の国交回復を実現させ、その後260年にわたる平和な時代がおとずれました。
今回の特別企画展では、文禄・慶長の役における和平交渉の開始から、新たな交流の時代が到来するまでの過程を、名護屋城を起点に見つめなおします。

< 名護屋城とは >
「文禄・慶長の役」の拠点として秀吉も1年あまり在陣しました。
築城は1591(天正19) 年に始まり、諸大名による割普請 (わりぶしん) によってわずか数ヶ月で完成したといわれています。
江戸時代の初期に破却されたと考えられ、石垣が広範囲にわたって崩されています。
建物は現存していませんが、発掘調査を行い、建物の遺構や出土遺物について研究を進めています。 

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 佐賀県立名護屋城博物館

【イベント・展覧会】フジフイルム スクエア|企画写真展 ジャン・アンリ・ファーブル生誕200年記念|今森光彦の地球昆虫紀行|’23年7月28日-8月24日|終了

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フジフイルム スクエア
企画写真展
ジャン・アンリ・ファーブル生誕200年記念
今森光彦の地球昆虫紀行
開催期間  2023年7月28日[金]- 8月24日[木]
開館時間  10:00 - 19:00(最終日は14:00まで、入館は終了10分前まで) 会期中無休
会  場  FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)内、富士フイルムフォトサロン
      東京 スペース1・2・3・ミニギャラリー
入  館  料  無 料
主  催  富士フイルム株式会社
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【同時開催】夏休み自由研究イベント
「昆虫のふしぎ」 フジフイルム スクエア 企画写真展

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< 今森 光彦  いまもり みつひこ >
1954年滋賀県大津市生まれ。写真を独学で学び、1980年代からフリーランスとして活躍。以後、琵琶湖を望む田園にアトリエを構え、自然と人との関わりを「里山」という概念で追う一方で、世界各国を訪ね、熱帯雨林から砂漠まで広く取材。
第20回木村伊兵衛写真賞、第28回土門拳賞、第48回毎日出版文化賞、第42回産経児童出版文化賞大賞など受賞多数。
写真集に『里山物語』、『湖辺』、『今森光彦・昆虫記』、『今森光彦フィールドノート 里山』、『オーレリアンの庭』などがある。写真文集に『萌木の国』、『藍い宇宙』、『里山を歩こう』、『わたしの庭』など著書多数。

※ 下掲詳細公式サイトにて最新情報を確認の上、ご観覧ください。
[ 詳 細 : フジフイルム スクエア
[ 参 考 : YouTube 写真展「今森光彦の地球昆虫紀行」 トークムービー「里山・環境活動について」/富士フイルム  33:15 ]

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【展覧会】東京国立博物館|浄瑠璃寺九体阿弥陀修理完成記念|特別展「京都・南山城の仏像」|’23年9月16日-11月12日|

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東京国立博物館
浄瑠璃寺九体阿弥陀修理完成記念
特別展「京都・南山城の仏像」
会  期  2023年9月16日[土]- 11月12日[日]
会  場  東京国立博物館 本館 特別5室
      110-8712 東京都台東区上野公園13-9
      お問合せ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間  9時30分 - 17時00分(入館は閉館の30分前まで)
休  館  日  月曜日、9月19日[火]、10月10日[火]
      (注)9月18日[月・祝]、10月9日[月・祝]は開館
観覧料金  本展は事前予約不要です。
      一 般 1,500円、大学生 800円、高校生 500円
      * 中学生以下、障がい者とその介護者一名は無料。入館の際に証明書の提示を。
      * 割引、各種優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照。
特別協力  京都南山城古寺の会
主  催  東京国立博物館、日本経済新聞社、 テレビ東京、BSテレビ東京
──────────────────────20230912185755_00022◆ 東京国立博物館|浄瑠璃寺九体阿弥陀修理完成記念|特別展「京都・南山城の仏像」|’23年9月16日-11月12日 ◆
京都府の最南部、木津川流域は南山城(みなみやましろ)と呼ばれます。奈良時代には都が置かれ、その後も大寺院や中央貴族と深く関わるなど、独自の仏教文化が展開したこの地域には多くの貴重な仏像が伝わります。平安時代に九体阿弥陀(くたいあみだ、段階の極楽往生に関わる9体の阿弥陀如来像)の造像が流行しましたが、九体寺とも呼ばれる浄瑠璃寺のものは現存する唯一の群像です。また、かつて恭仁京(くにきょう)があった瓶原(みかのはら)を山腹から望む海住山寺(かいじゅうせんじ)の檀像、東大寺の僧侶が創建した禅定寺(ぜんじょうじ)の巨大な本尊など、この地域ならではの魅力にあふれています。

本展では浄瑠璃寺九体阿弥陀の修理完成を記念し、南山城に伝わる数々の仏像を通じて、その歴史や文化の奥深さを辿ります。

※ 展示作品、会期、展示期間、開館時間等については、今後の諸事情により変更する場合があります。最新情報は展覧会公式サイト等でご確認ください。
※ 本展は予約不要ですが、混雑時は入館をお待ちいただくことがあります。
[ 詳 細 : 東京国立博物館  本展特設公式サイト
※ 本展は奈良国立博物館国立博物館からの巡回展です。下掲資料もご参考に。
[ 参 考 : 活版アラカルト【展覧会】奈良国立博物館|浄瑠璃寺九体阿弥陀修理完成記念|特別展「聖地 南山城-奈良と京都を結ぶ祈りの至宝-」|’23年7月8日-9月3日|会期終了 ]

【展覧会】公益財団法人河鍋暁斎記念美術館|企画展 生誕155年 川鍋暁翠展|同時開催・特別展『狂斎百図』の世界|’23年9月1日-10月25日|終了

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公益財団法人 河鍋暁斎記念美術館
企画展 生誕155年 川鍋暁翠展
同時開催・特別展 『狂斎百図』の世界
会  期  2023年9月1日[金]- 10月25日[水]
会  場  公益財団法人 河鍋暁斎記念美術館
      335-0003 埼玉県蕨市南町4-36-4
      TEL. 048-441-9780 / FAX. 048-445-3755
開館時間  10:00-16:00
入  館  料  一 般 600円、高校生・大学生 500円、小・中学生 300円、65歳以上の方 500円
      * 割引、優待情報は下掲詳細参照。学生・ご高齢者は年齢のわかる証明書のご提示を。
休  館  日  毎週火・木曜、毎月26日-末日
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企画展:生誕155年   川鍋暁翠展 ごあいさつ
日本の女流画家の研究は未だ緒についたばかりと言われていますが、私の祖母で女流画家の河鍋暁翠(1868-1935)は、2021年に出版された澤田瞳子氏の小説『星落ちて、なお』(文藝春秋社刊)で主人公として描かれ、同年に第165回直木賞を受賞されたことから、思いがけない形で多くの方に知られることになりました。
続く2022年10月には、一宮市三岸節子記念美術館で初の単独展覧会「河鍋暁翠展」が開催されました。さらに本年3月19日付『日本経済新聞』日曜版の見開き美術欄「美の粋」の「女性絵師と父」と題した3回シリーズの回では、清原雪信、葛飾応為の後の最終回に暁翠を取り上げていただくということもございました。

これまで父・暁斎の陰に隠れがちだった暁翠も、これからはようやく正当に評価していただけるようになるのではないかと期待しているところです。

2023年の本年は、暁翠生誕155年の年にあたります。本展では暁翠作品を中心に構成し、暁翠が基にしたと思われる父・暁斎の下絵なども展示いたしました。
また、暁翠が弟子や生徒に教えるために描いた絵手本も展示し、暁翠がいかに細やかに絵画指導を行ったかもご覧いただきます。明治・大正・昭和と3つの時代にわたって画家として自立し、多くの女生徒や弟子たちに、女性の生きる道を示し続けた暁翠の作品をご鑑賞いただければ幸いです。

   令和5年9月1日 公益財団法人 河鍋暁斎記念美術館 館長 河鍋楠美
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特別展:『狂斎百図』の世界 ごあいさつ
第3展示室では、幕末・明治のベストセラー「狂斎百図」の世界をお楽しみいただきます。
「狂斎百図」は、幕末当時「狂斎」という画号を用いていた暁斎が、ことわざを題材に描いた小型の多色摺木版画です。たくましく生きる庶民の喜怒哀楽をいきいきと描き上げたこの「狂斎百図」は、姿や形を変えながら明半ばまで出版され続け、幕末から維新後の庶民にも広く愛されました。そしてこの「狂斎百図」により暁斎は大衆からの人気を不動のものとしたのでした。
今回の特別展では、現在でも使われるよく知られたことわざを描いた場面を見やすい拡大パネルで展示しました。暁斎ならではの風刺とユーモアに満ちた世界をお楽しみください。
   令和5年9月1日 公益財団法人 河鍋暁斎記念美術館 館長 河鍋楠美

※ 感染症予防対応実施中。下掲公式詳細サイトにて最新情報を確認のうえご観覧を。
[ 詳 細 : 公益財団法人 河鍋暁斎記念美術館 ] 

【展覧会】大倉集古館|特別展 畠中光享コレクション|恋し、 こがれたインドの染織 -世界にはばたいた布たち-|’23年8月8日-10月22日|終了

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大倉集古館
特別展 畠中光享コレクション
恋し、こがれたインドの染織 -世界にはばたいた布たち-
会  期  2023年8月8日[火]- 10月22日[日]
開館時間  10:00 - 17:00(入館は 16:30 まで)
休  館  日  毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)
入  館  料  一般:1,300円、大学生・高校生:1,000円 * 学生証を提示、中学生以下:無料
        * 各種優待、割引などは下掲詳細参照
会  場  大倉集古館 1F・2F 展示室
      105-0001 東京都港区虎ノ門 2-10-3(The Okura Tokyo 前)
      TEL : 03-5575-5711(代表) FAX:03-5575-5712
主  催  公益財団法人 大倉文化財団・大倉集古館
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インドは古くから綿の国でした。植物繊維である木綿に美しい色を染めることは難しく、17世紀以前に赤や黄色を鮮やかに発色させ、しかも洗っても色落ちしない布を作る技法をもつ国はインドをおいて他にはありませんでした。本展覧会では、交易により世界に輸出され、変化を遂げていったインド布の伝播に着目し、ヨーロッパをはじめ、インドネシア、タイ、ペルシャ、日本などへもたらされ、それぞれの地で変化を遂げた布たちをご紹介いたします。

展示では、「更紗」の名で知られる捺染布をはじめ、ヨーロッパに渡った豊かな色彩のエキゾチックな柄のパランポールと呼ばれる捺染布、1枚作るのに最低3年はかかるといわれる緻密な綴織のカシミールショールなどを展観します。そして、何よりインド国内の宮廷や寺院で使われた金銀糸織や、今では技法さえわからないほどの複雑な絞り染めのターバンや上質の木綿モスリンなど、インド染織の幅広さや奥深さをお楽しみいただきます。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 大倉集古館 ]  { 活版アラカルト 過去ログまとめ

【展覧会】武蔵野美術大学 美術館・図書館|美術館展覧会 若林 奮 森のはずれ|’23年6月1日-8月13日|終了

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武蔵野美術大学  美術館・図書館
美術館展覧会
若林奮 森のはずれ
会  期  2023年6月1日[木]- 8月13日[日]
時  間  11:00 - 19:00(土・日曜日は 10:00 - 17:00)
休  館  日  水曜日
入  館  料  無 料
会  場  武蔵野美術大学 美術館・図書館 展示室 2・4・5、アトリウム1・2
      187-8505 東京都小平市小川町1-736
主  催  武蔵野美術大学 美術館・図書館
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自身と周縁世界との関わりをめぐる思索を内包した作品により、戦後日本の彫刻を牽引した若林奮(1936-2003)。一見すると寡黙で非情緒的とも思われる形態は、自然や時間、距離、空間、表面、境界など、我々を取り巻く普遍的で形を持たない事象を豊かに内包し、没後20年となる今もなお、私たちが考え、向き合うべき多くを語りかけてくれます。

若林は武蔵野美術大学在任時の1981年、学内にある工房内に鉄板をたて、自分自身のために10畳ほどの空間を作ります。その後若林は、この通称「鉄の部屋」の周囲を鉛で覆い、周辺に植物や大気を表す鉛の板やキューブを配置して《所有・雰囲気・振動 ― 森のはずれ》(1981-84年)として発表しました。自分自身が所有できる空間を区切ることで生まれた境界や領域をめぐり、自身を軸とした周縁、自然への思索を一層深めていった本作は、若林自らを含んだ自然や風景そのものの具現化を試みた作品といえるかもしれません。若林が彫刻観を拡張させるきっかけとなった極めて重要な本作を、本展では約30年ぶりに展示します。

また、おなじく自然の精緻な観察をとおして生まれた《Daisy Ⅰ》(1993年)は、人の背丈ほどある角柱に、植物そのものの構造を想像させる彫刻です。ともに自然や風景を具体的な対象とした《所有・雰囲気・振動 ― 森のはずれ》と《Daisy Ⅰ》全10点すべてが、当館の一続きの空間で相対する場で、活動中期から後期にかけて色濃く表れる、若林彫刻の核といえる「自然」をめぐる諸相を読み解くことを試みます。さらにこの2作品再考の糸口となる彫刻として、自身と世界との距離を計るものさしとして1970年代以降通底する概念となる《振動尺》Ⅰ-Ⅳ(1979年)、80年代終わりから若林にとって重要な素材の一つとなる硫黄を用いた《The First White Core》Ⅰ-Ⅲ(1992年)などのほか、若林の夥しい思索の一端が見えるドローイングや小品、資料約100点を展示します。
「自分が自然の一部であることを確実に知りたいと考えていた」という若林が、世界をどのように知覚し、そこで見出した概念をいかに彫刻化したのか。若林が「森のはずれ」に思索を重ねたここ武蔵野の地で、若林彫刻の意義を再考します。

< 出品作家紹介 若 林 奮-わかばやし・いさむ >
1936年東京府町田町生まれ。1959年東京藝術大学美術学部彫刻学科卒業。1975年武蔵野美術大学共通彫塑研究室助教授に就任し、80年教授、84年退任。鉄を主な素材とし、緻密な観察と省察にもとづく固有の彫刻観、自身と周縁世界との関わりをめぐる思索を内包した彫刻作品により、戦後日本の現代彫刻を牽引した。1973年神奈川県立近代美術館、1987年東京国立近代美術館、2002年豊田市美術館など個展多数。1980年代にヴェネチア・ビエンナーレ日本館に2度出品し、海外でも個展を重ねるなど、国内外より高い評価を得た。2003年の没後も各地で個展が開催され、今なお若林の彫刻観は人々を魅了し、鮮烈な印象を残す。  

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 武蔵野美術大学 美術館・図書館

【展覧会】ギンザ・グラフィック・ギャラリー|第396回企画展|KOICHI KOSUGI Graphic Park 小杉幸一 グラフィックパーク|’23年7月11日-8月21日|終了

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ギンザ・グラフィック・ギャラリー第396回企画展
KOICHI KOSUGI Graphic Park
小杉幸一 グラフィックパーク
会 期:2023年07月11日[火]- 08月21日[月]
会 場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー (ggg)
    104-0061 東京都中央区銀座7-7-2 DNP 銀座ビル
    tel. 03.3571.5206
開館時間:11 : 00 am - 7 : 00 pm 日曜・祝日休館
入場無料
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この夏、ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)は、アートディレクター/クリエイティブディレクターの小杉幸一 氏による、奇想天外なテーマパークに変容します。
小学生の頃から絵を描くことが好きだった、でも描くという行為そのものよりも、人に喜んでもらうことが嬉しくてとにかく描いていた、と小杉氏は自身の幼少期を振り返っています。似顔絵は家族が、マンガは友人が喜んでくれたから、と。まさに名は体を表す。大人になった‘幸一少年’は今、デザインを通して、世の中に前向きでハッピーなメッセージを発信し続けています。
「デザイナーやアートディレクターは、形をつくるだけの人ではなくて、考え方を翻訳してつくる人」と表現する小杉氏。共有することが難しいクライアントやプロジェクトチームの考えや感覚を、自分という主観を通して言語化し、視覚化することを彼は〝翻訳“と呼ぶ。博報堂に入社して数年、佐野研二郎氏の仕事をじっくり観察しながら、自分ならではのアウトプット術を磨いていった小杉氏。その修行の成果が、人の幸せを喜びとする‘幸一少年’の天分と融合し、既存のさまざまな枠を軽やかに超えていく唯一無二の〝翻訳家”となることができたのでしょう。

「グラフィックパーク」と題した本展は、小杉幸一氏が手掛けてきた広告デザインやキャンペーン、CIデザイン、ブランド開発などの代表的な仕事ごと包みこむ、遊び心満載の広場となります。ぜひ童心に帰って、クリエイティブという未知数の世界を体感ください。

※ 下掲公式サイトで最終情報を確認の上、ご観覧下さい。
【 詳 細 : ggg ギンザ・グラフィック・ギャラリー 】

【展覧会】長崎歴史文化博物館|企画展 シーボルト来日200周年記念 大シーボルト展|’23年9月30日-11月12日|

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長崎歴史文化博物館
企画展 シーボルト来日200周年記念 大シーボルト展
会  期  2023年9月30日[土]- 11月12日[日]
会  場  長崎歴史文化博物館 3 階企画展示室
      850-0007 長崎県長崎市立山1丁目1−1
休  館  日  毎月第1・第3月曜日  * 2022年4月から
開館時間  9:00 - 18:00(最終入館 17:30)
料  金  一 般[大学生以上]1,000円、高校生以下 無料
      * 各種割引、優待情報などは 下掲詳細 参照
主  催   長崎歴史文化博物館
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19世紀、二度にわたり来日したドイツの医師で博物学者のフィリップ・フランツ・フォン・シーボルト。文政6年(1823)に彼が長崎・出島のオランダ商館付医師として初来日してから本年は200周年を迎えます。鳴滝塾では医学や諸科学を学びに集まった門人たち、商館長の江戸参府随行では各地で蘭学者や大名をはじめ、さまざまな人々との交流を持ち、自身も日本研究を進めていったシーボルト。本展では、国内各地の門人や蘭学者、大名や通詞などシーボルトが関わった人々の資料や江戸往復の際に立ち寄った地域に残る関係資料をとおしてシーボルトの「足跡」をたどります。
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※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 長崎歴史文化博物館

【展覧会】愛知県美術館|企画展 幻の愛知県博物館|’23年6月30日-8月27日|終了

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愛知県美術館
企画展 幻の愛知県博物館
会  期  2023年6月30日[金]- 8月27日[日]
会  場  愛知県美術館(愛知芸術文化センター10階)
      461-8525 名古屋市東区東桜一丁目13番2号
      TEL(052)971-5511(代)
開館時間  10:00-18:00
      金曜日は 20:00 まで(入館は閉館の 30分前 まで)
休  館  日  毎週月曜日(7月17日[月・祝]は開館)、7月18日[火]
観  覧  料  一 般 1,000円、高校・大学生 800円、中学生以下 無料
      * 詳細は下掲の公式サイトでご確認を。
主  催  愛知県美術館、中日新聞社
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現在愛知県には、県立の総合博物館がありません。けれども明治時代に遡ると、この地に「愛知県博物館」は確かに存在していました。
1878(明治11)年に県が民間からの寄附金を集めて建てた博物館は、古く貴重な文物から味噌や醤油、酒、木材、織物、陶磁器、絵画、機械、動植物等々、国内外のあらゆる物産を集め、人々の知識を増やして技術の発展を促そうとしました。まだまだ博物館をどういう施設にすべきか方向の定まらぬ時代に、同館は先進的な商品見本を展示・販売して県下の産業を刺激する商品陳列館へと、徐々に姿を変えていきます。
日本各地に博物館や美術館が建設されるなかで、いつの間にか忘れられてしまった、殖産興業に比重を置く総合的な産業技術博物館としての「愛知県博物館」へ、時空を超えてみなさんをお招きします。

※ 下掲詳細情報をご確認のうえご観覧ください。
[ 詳 細 : 愛知県美術館

【展覧会】和泉市久保惣記念美術館|常設展 東海道名所風景 -浮世絵に見る将軍様の御上洛-|’23年6月25日-8月20日|終了

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和泉市久保惣記念美術館
常設展 東海道名所風景 -浮世絵に見る将軍様の御上洛-
会  期  2023年6月25日[日]- 8月20日[日]
会  場  和泉市久保惣記念美術館
      594-1156 大阪府和泉市内田町三丁目6番12号 TEL 0725-54-0001
休  館  日  月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)陳列替期間
開館時間  午前10時 - 午後5時(入館は 4時30分 まで)
入  館  料  一 般 500円、高校生・大学生 300円、65歳以上 2割引 中学生以下 無 料
      * 各種障がい者手帳等を提示された場合、本人及び介助者1名様は無料
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2023年は徳川幕府 第14代将軍 徳川家茂が文久3年(1863)に京都へ上洛して160年の節目となる年です。
本展覧会では家茂の上洛を庶民に伝えた「東海道名所風景」158枚を、前期後期にわけて全作品を展示します。本作は三代歌川豊国を筆頭に、月岡芳年や落合芳幾、河鍋暁斎(周麿)など歌川派の絵師たちが将軍の御上洛を機に制作したもので、名所絵でありながら報道性も高いシリーズです。子どもむけのキャプションを併置して、浮世絵の楽しみ方や見所などを簡潔に記し、家族で楽しめる展覧会とします。

kubosou0603東海道名所風景 蒲原 二代歌川広重筆 

<主な出陳予定作品>
東海道名所風景 由比ヶ濱 月岡芳年筆  文久3年(1863)5月
東海道名所風景 沼津 三代歌川豊国筆  文久3年(1863)4月
東海道名所風景 阿べ川 歌川芳虎筆     文久3年(1863)5月
東海道名所風景 岡崎 周麿筆        文久3年(1863)4月
東海道名所風景 天竜川 豊原国周筆     文久3年(1863)4月
東海道名所風景 島原 落合芳幾筆         文久3年(1863)5月

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳 細 : 和泉市久保惣記念美術館

【展覧会】兵庫県立美術館|出会いと、旅と、人生と。ある画家の肖像|日本近代洋画の巨匠 金山平三と同時代の画家たち|’23年6月3日-7月23日|終了

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兵庫県立美術館
出会いと、旅と、人生と。ある画家の肖像
日本近代洋画の巨匠 金山平三と同時代の画家たち
会  期  2023年6月3日[土]- 7月23日[日]
会  場  兵庫県立美術館 3階 企画展示室
      兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1(HAT神戸内)
時  間  午前10時 - 午後6時(入場は閉館の 30分前 まで)
休  館  日  月曜日(ただし7月17日[月・祝]は開館、翌18日[火]は休館)
観  覧  料  一  般 1,600円、大学生 1,200円、70歳以上 800円、高校生以下 無 料 
      * 混雑時は入場制限を行いますので、お待ちいただく場合があります。
      * 前売りチケット、割引券、各種優待条件などは、下掲詳細参照。
主  催  兵庫県立美術館、神戸新聞社
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兵庫県ゆかりの洋画家、金山平三(1883-1964)の生誕140 年を記念して開催します。
金山平三は神戸元町に生まれ、1909(明治42)年東京美術学校を首席で卒業、1912(明治45)年から約4年間の欧州滞在を経て、1916(大正5)年の第10 回文展で特選第二席を受賞して注目を集めました。その後は文展、帝展を中心に作品を発表、審査員を務めるなど第一線で活躍しますが、1935(昭和10)年の帝展改組とその後の混乱を機に中央画壇から身を引き、以後それまでにもまして精力的に日本各地を旅行して四季折々にさまざまな表情をみせる日本の自然風土を傑出した筆づかいと豊かな色彩で描きつづけました。
1944(昭和19)年に帝室技芸員、戦後には日本芸術院会員となり、1964(昭和39)年に東京で没するまで珠玉の作品を数多く残しました。

後半生、中央画壇から距離をおいたがゆえに孤高の風景画家としてのイメージが強い画家ですが、風景画だけでなく静物画や人物画も描き、明治神宮聖せい徳とく記念絵画館に設置する壁画や芝居絵など多彩な仕事を手掛け、また同時代の画家たちとも親しく交わり影響を与えあう関係にもありました。
本展では、今まで取り上げることがなかった交友関係や足跡、壁画や芝居絵制作の取り組みなどさまざまな視点から金山平三の画業を紹介します。
激動の20世紀前半、時代と四つに組み、真摯に絵画と向き合い近代日本美術に大きな功績をのこした画家、金山平三の創作の軌跡をたどる展覧会です。

E232-2934金山平三 《自画像》 1909年 油彩・キャンバス 東京藝術大学蔵
E232-2989金山平三 《菊》 1921年頃 油彩・キャンバス 兵庫県立美術館蔵
E232-2985満谷国四郎《臨江甘露寺(鎮江)》1924年  油彩・キャンバス 岡山県立美術館蔵
E232-2986柚木久太 《モレーの秋》 1913年 油彩・キャンバス 倉敷市立美術館蔵

<本展のみどころ>
1 多彩な画風、変化する様式。作品本位で考える「画家」の一生とは?
これまでの回顧展には出品されなかった珍しい作品をまじえて、金山平三作品の真の「歩み」をたどります。
2 孤高なんかじゃない
金山平三にはセンセイもいれば、大好きなセンパイ、トモダチがいました。金山が多くのものを得た彼らの作品もあわせ、総数約 150 点で構成します。
3 それは通勤だった
写生地へ行くのは仕事なので、金山平三の場合は通勤なのです。通勤列車の長い旅。どの路線を利用したのか、何時の列車に乗ったのかをらく夫人あての書簡から紹介します
4 静物画は画家の命、芝居絵は制作の礎
金山が描く主に花の絵は、戦前からよく売れ画家の生活を支えました。芝居好き、踊り好きが高じて描いた芝居絵は、風景画だけでなく壁画制作の基礎となるものでした。

※ 作品の画像データーは 兵庫県立美術館 から拝借しました。二次流用などはご遠慮ください。
※ 予約制ではありませんが、混雑時は入場制限を行いますのでお待ちいただく場合があります。
【 詳 細 : 兵庫県立美術館|公式サイト

【展覧会】山梨県立美術館|開館45周年記念|ミレーと4人の現代作家たち – 種にはじまる世界のかたち -|’23年7月1日-8月27日|

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山梨県立美術館
開館45周年記念
ミレーと4人の現代作家たち – 種にはじまる世界のかたち -
会  期  2023年7月1日[土]- 8月27日[日]
開館時間  9:00 ー 17:00(最終入場 16:30 まで)
会  場  山梨県立美術館 特別展示室
      400-0065 山梨県甲府市貢川1-4-27 TEL:055-228-3322
休  館  日  7月3日(月)、10日(月)、18日(火)、24日(月)、31日(月)、8月7日(月)、21日(月)
観  覧  料  一般 1,000円  大学生 500円
      * 各種割引、優待条件などは下掲詳細参照
主  催  山梨県立美術館、山梨日日新聞社・山梨放送
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ジャン=フランソワ・ミレー(1814-75)は、産業革命以降、急速に近代化が進展する19世紀のフランスにおいて、自然と共に生きる農民の営みを描き続けた画家です。山梨県立美術館では、開館時に代表作《種をまく人》を収蔵して以来、自然豊かな県を象徴するコレクションとして、ミレー作品の収集を継続してきました。

同館開館45周年を記念して開催する本展では、ミレーの作品と共に、私たちと同じ時代を生きる4人の現代作家の作品を展観することで、多様な解釈を開くことを試みます。
人の営みが様々な観点から見直される現代において、ミレー、そして現代作家の作品は、どのようなメッセージを私たちに発しうるでしょうか。私たちひとりひとりにとっての「世界」のかたちを探る機会として、それぞれの作品世界の共鳴をお楽しみいただきます。

※ 観覧希望のかたは、下掲詳細を十分ご確認のうえお出かけ下さい。
[ 詳 細 : 山梨県立美術館 ] 

【展覧会】東京都写真美術館 B1F 展示室|田沼武能 人間讃歌|’23年6月2日-7月30日|終了

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東京都写真美術館
B1F 展示室
田沼武能 人間讃歌
開催期間  2023年6月2日[金]- 7月30日[日]
休  館  日  毎週月曜日(ただし7/17[月・祝]は開館、翌7/18[火]休館)
料  金  一般 700円/学生 560円/中高生・65歳以上 350円
      * 上掲は個人、当日、税込料金を表示。各種割引・優待などは下掲 詳細 参照
会  場  東京都写真美術館 B1F 展示室
      153-0062 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
特別協賛  キヤノンマーケティングジャパン(株)、東京工芸大学
主  催  公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館、朝日新聞社
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東京都写真美術館では、「田沼武能 人間讃歌」を開催します。
田沼武能は、東京写真工業専門学校(現・東京工芸大学)卒業後、写真家・木村伊兵衛に師事し、『芸術新潮』の嘱託写真家として芸術家や文化人を撮影、その後はタイム・ライフ社の契約写真家となるなど、フォトジャーナリズムの世界で華々しい活躍を展開しました。1972年からはライフワークとして世界の子どもたちを撮影、黒柳徹子ユニセフ親善大使の各国訪問に私費で同行取材を行い、生涯で130を超える国と地域に足を運びました。

田沼は国内外で精力的な取材活動を展開し、自身の作品を発表し続け、その旺盛な 好奇心と行動力は生涯衰えることはありませんでした。その一方で、母校・東京工芸大 学で後進の指導にあたり、日本写真家協会会長、日本写真著作権協会会長、日本写真保存センター代表など、写真界の要職を歴任しながら、わが国の写真文化の普及啓発、写真の著作権保護にも力を注ぐなど、大きな役割を果たしました。
本展では未発表最新作「武蔵野」を初公開するとともに、ヒューマニスティックなまなざしで人間のドラマを描き続 けてきた田沼の70年を超える写真家としての軌跡を辿ります。

田沼 武能 |Tanuma Takeyoshi
東京・浅草生まれ。1949年にサン・ニュース・フォトスに入社後木村伊兵衛に師事。1966年、アメリカの タイム・ライフ社と契約。ライフワークとして世界の子どもたち、人間のドラマ、武蔵野や文士・芸術家 の肖像を撮り続けた。1995年から2015年まで日本写真家協会会長を務める。同年、東京工芸大学教授に就任(2004年より名誉教授)。1979年モービル児童文学賞、1985年菊池寛賞等を受賞。1990年紫綬褒章、2002年勲三等瑞宝章を受章、2003年文化功労者に顕彰され、2019年に写真家初の文化勲章を受章。2020年朝日賞特別賞を受賞。

※事業は諸般の事情により変更することがあります。 あらかじめご了承ください。
[ 詳 細 : 東京都写真美術館

【展覧会】静嘉堂文庫美術館|サムライのおしゃれ ― 印籠・刀装具・風俗画 ―|’23年6月17日-7月30日|終了

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静嘉堂文庫美術館
サムライのおしゃれ

― 印籠・刀装具・風俗画 ―
会  期  2023年6月17日[土]- 7月30日[日]
会  場  静嘉堂@丸の内(明治生命館 1 階)
      100-0005 東京都千代田区丸の内 2-1-1 明治生命館 1 階
休  館  日  毎週月曜日(ただし 7月17日[祝]は開館、7月18日[火]は休館)
開館時間  午前10時 - 午後5時(金曜は午後6時まで) * 入館は閉館の 30 分前まで
入  館  料  日時指定予約 優先入館。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
      一 般 1,500 円 大高生 1,000 円 中学生以下 無 料
お問合せ  TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
主  催  静嘉堂文庫美術館(公益財団法人静嘉堂)
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静嘉堂文庫美術館のコレクションには、武家文化の日常生活の中ではぐくまれたサムライの装身具である、刀装具、提げ物の印籠根付の優品が豊富です。こうした近世の美術工芸品は、海外では浮世絵と同じく日本を代表する美術品として高く評価され、明治期以降、ネクタイピンやカフスボタンのようなおしゃれな品として、世界中の愛好家に愛玩、蒐集されてきました。
本展では、こうしたいわば“サムライのおしゃれ”を御覧いただくとともに、おしゃれな江戸時代の人々の様子を活き活きと描いた、近世初期風俗画なども併せてご紹介いたします。

4_石黒是美 花鳥図大小鐔三所物 5_藤丸写合口拵(長船兼光脇指付属)上図) 石黒是美「花鳥図大小鐔三所物」江戸時代(19世紀) 静嘉堂文庫美術館蔵
   下図) 藤丸写合口拵(長船兼光脇指付属)江戸時代(19世紀) 静嘉堂文庫美術館蔵

江戸時代、「士農工商」の身分  制度のなかで、大小の刀を腰にさすことは、武士の特権でした。朱塗や金色のきらびやかな鞘  – さや – の装飾は平和な時代になるとすたれ、黒に統一されます。江戸城はじめ殿中の勤務では、大刀 -だいとう- を預けても、小刀 – しょうとう – は常に腰に帯びました。サムライの 鞘 のおしゃれは、深い光沢の漆黒の艶に凝る結果となり、江戸時代の黒漆塗りは大きく発展したので、海外からも日本の黒漆塗は羨望の的となり、ピアノの黒塗は日本刀の鞘塗りに触発されたといわれます。刀装具のうちの拳を守る 鐔 – つば – や、ペーパーナイフのような 小柄 – こづか – などの細かな金工も発展しました。また、鉄や銅を地金として、彫刻や象嵌、あるいは薄い金などの板を着せ付ける 色絵 といった様々な装飾技法が発展しました。
江戸時代の刀装具の意匠は、ネクタイピンやカフスボタンのように、サムライたちのおしゃれを示す代表となり、富裕な町人の間にも広まりました。

8_1_四条河原遊楽図(左隻) 8_2_四条河原遊楽図(右隻)重要文化財 「四条河原遊楽図屏風」  上)左隻  下)右隻)
江戸時代(17世紀)静嘉堂文庫美術館蔵 

桃山 - 江戸時代初期(16世紀後半から17世紀前半)にかけ、上方を中心に「近世初期風俗画」と呼ばれる、庶民の生活が主題となった屏風や襖絵が誕生します。重要文化財「四条河原遊楽図屏風」はその代表的作品で、等身大の人間模様が活き活きと描かれています。歌舞伎者と呼ばれるオシャレな風態をした人(左隻右側ほぼ中央)、遊女や若衆らがファッションリーダーとして登場し、老若男女がそれぞれのオシャレをして描かれます。

9_1_羯鼓催花・紅葉賀図密陀絵屏風のうち羯鼓催花(左) 9_2_羯鼓催花・紅葉賀図密陀絵屏風のうち紅葉賀図(右)重要文化財 「羯鼓催花・紅葉賀図密陀絵屏風」 上図)羯鼓催花 下図)紅葉賀図
桃山-江戸時代(17世紀) 静嘉堂文庫美術館蔵

片隻には唐の玄宗皇帝・楊貴妃にちなむ逸話。皇帝が着飾った楽師たちの揃う前で、羯鼓 – かっこ/つづみの一種 – を打ち鳴らすと、木々の花が一斉に開いた吉祥の逸話の瞬間が描かれています。
一方は、『源氏物語』紅葉賀の一場面で、美青年・光源氏と頭中将が御所で 青海波 の舞を披露すると、神のような美しさとたたえられる、『源氏物語』の中でも最も祝福性の高い帖です。舞い姿には 鞘 の先が見え、太刀を佩いて舞っていることが分かります。漆と油彩の一種である 密陀絵 を複合して、性質の違う材料を使用して、人物の肌色や白い花をあらわしています。

本展覧会には、「 瓦 版 」でも報告のとおり、このたび静嘉堂で発見された、岩﨑彌之助の義父・
後藤象二郎が 1868年に 英国ビクトリア女王から拝領したサーベルが初公開されます。
静嘉堂文庫美術館瓦版

◆ 静嘉堂文庫美術館の 国宝《曜変天目(稲葉天目)》も出品します ◆

※ 作品画像・テキストは 静嘉堂文庫美術館 の協力をいただきました。流用はご遠慮ください。
※ 日時指定予約 優先入館。下掲詳細を確認の上ご観覧を。

[ 詳 細 : 静嘉堂文庫美術館  公式チケットオンライン予約〔 静嘉堂@丸ノ内 〕]

【展覧会】東京都現代美術館|デイヴィッド・ホックニー展|’23年7月15日-11月5日|終了

20230703192133_00005 20230703192133_00006東京都現代美術館
デイヴィッド・ホックニー展
会  期  2023年7月15日[土]- 11月5日[日]
休  館  日  月曜日(7/17、9/18、10/9は開館)、7/18、9/19、10/10
開館時間  10:00 - 18:00(展示室入場は 閉館の30分前 まで)
      * サマーナイトミュージアムの日(7/21、28、8/4、11、18、25)は
       10:00 - 21:00 まで 開館延長
会  場  東京都現代美術館 企画展示室 1F/3F
      135-0022 東京都江東区三好4丁目1−1
観  覧  料  一般 2,300円/大学生・専門学校生・65 歳以上 1,600円/中高生 1,000円/小学生以下無料
      * 前売り情報、各種割引、優待情報などは下掲公式詳細サイトで確認を。
主  催  公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館、読売新聞社────────────────────
20230704191436_00003 20230704191436_00004東京都現代美術館では、2023年7月15日[土]- 11月5日[日]まで、「デイヴィッド・ホックニー展」(主催:東京都現代美術館、読売新聞社)を開催します。現代で最も革新的な画家のひとりデイヴィッド・ホックニー(1937年、イギリス生まれ)の日本では27年ぶりとなる大規模な個展です。

ホックニーは60年以上にわたり、絵画、ドローイング、版画、写真、舞台芸術といった分野で多彩な作品を発表し続けてきました。
本展は、イギリス各地とロサンゼルスで制作された多数の代表作に加えて、近年の風景画の傑作〈春の到来〉シリーズや COVID-19 によるロックダウン中に iPad で描かれた全長90メートルにもおよぶ新作まで120点余の作品によって、ホックニーの世界を体感できる機会となるでしょう。

< み ど こ ろ >
1.日本では27年ぶりとなる待望の大型個展
デイヴィッド・ホックニーの国内の美術館における大型個展は1996年以来、実に27年ぶり。欧米を中心に個展が相次いで開催され、2012年ロイヤル・アカデミー(ロンドン)での個展では60万人以上、2017年ポンピドゥー・センター(パリ)での個展でも60万人以上の来場者数を記録し、現在、世界で最も人気のある作家のひとりといえるホックニー。多数の代表作によって60年以上におよぶ画業をたどる本展は、日本におけるこれまでで最も充実したホックニー展となります。
2.近年の代表作〈春の到来〉シリーズ、日本初公開
ホックニーの故郷、イギリスのヨークシャー東部で2011年に制作された、幅10メートル、高さ3.5メートルの油彩画《春の到来 イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート 2011年》(2011年)が、日本で初めて公開されます。本展では、同じく日本初公開となる大判サイズの iPad 作品 12 点とともに、本作を展示します。豊かな色彩感覚によって芽吹きの季節をダイナミックにとらえた会心作は必見です。
3.今を生きる画家ホックニーの世界を体感する ― 全長90メートルの新作、世界初公開の自画像
2023年に86歳を迎えてなお一層制作に打ち込み、自らの芸術を刷新し続けるホックニー。60年以上にわたり現代美術の第一線で活躍し、新作を発表し続けるホックニーの「今」をご紹介します。コロナ禍で制作された作品には、国や文化、世代の違いを越えて、同じ時代を生きている私たちにしか感じ取ることができないメッセージがあるはずです。2023年だからこそ出会える作品の数々を、ぜひ直接会場で体感してください。

<作家プロフィール>
デイヴィッド・ホックニー / DAVID HOCKNEY
1937年イングランド北部のブラッドフォードに生まれ、同地の美術学校とロンドンの王立美術学校で学ぶ。1964年ロサンゼルスに移住し、アメリカ西海岸の陽光あふれる情景を描いた絵画で一躍脚光を浴びた。60年以上にわたり美術表現の可能性を探る試みを続け、現在はフランスのノルマンディーを拠点に、精力的に新作を発表している。
2017年には生誕80年を記念した回顧展がテート・ブリテン(ロンドン)、ポンピドゥー・センター(パリ)、メトロポリタン美術館(ニューヨーク)を巡回し、テート・ブリテンでは同館の記録となる約50万人が来場するなど、ホックニーは現代を代表する最も多才なアーティストのひとりとしてその名を確立している。

※ 下掲の公式詳細サイトで最新情報を確認のうえご観覧ください。
[ 詳 細 : 東京都現代美術館 本展特設公式サイト ]

【展覧会】京都 ddd ギャラリー|第238回企画展|ソール・スタインバーグ シニカルな現実世界の変換の試み|’23年8月9日-10月15日

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京都 ddd ギャラリー
第238回企画展
ソール・スタインバーグ シニカルな現実世界の変換の試み
会  期  2023年8月9日[水]- 10月15日[日]
会  場  京都 ddd ギャラリー
      600-8411 京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620 COCON 烏丸 3 F
      TEL:075-585-5370  FAX:075-585-5369
開館時間  11:00 - 19:00  * 土日祝は 18:00 まで
休  館  日  月曜(祝日・振替休日の場合はその翌日)、祝日の翌日(土日にあたる場合は開館)
      ※ 9月12日[火]は COCON烏丸特別休業のため休館、
        9月19日[火]・10月10日[火]は祝日の翌日のため休館となります。
入  場  料  無 料
主  催  公益財団法人 DNP 文化振興財団
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アメリカでもっとも愛された芸術家の一人、ソール・スタインバーグ(1914—1999)の逝去から24年。スタインバーグの名前は日本でもおなじみですが、今もっとも再発見、再評価を必要としている芸術家です。
スタインバーグは、ドローイングを「紙上で推論する方法」と捉え、神話化されたアメリカの理想像と現実とのギャップや、不気味で滑稽な不条理、たとえば、古いものと新しいもの、優雅と狂暴といったものの混在とその見えない裂け目(クレバス)を、ユーモアと風刺を備えた、軽妙でしかも鋭利な線(line)で描きました。
彼は、「見えない線」、「見えないもの」、「見えない言葉」、「見えない構造」を視覚化し、意味の変換、概念の変換に生涯挑戦し続けました。
自分自身の肩書の曖昧さを積極的に受け入れていたようで、世間からも「描く文筆家」、「言葉と音の建築家」、「境界線上の芸術家」、「新しい思想の起案者」など様々に評され、常に未知の視覚的領域を超えて、子供の絵や大人の落書きから、クラシック、バロック、マニエリスム、表現主義、キュビスム、構成主義まで、あらゆるスタイル、あらゆる表現方法を試みました。
「私は読者に共犯を呼びかけている」と、スタインバーグは見る側を、現実の理不尽さに目を向けるために当事者になることを煽ります。スタインバーグが生み出した造形は、このような思索と思想を武器に、イタリアの風刺新聞『ベルトルド』やアメリカを代表する雑誌『The New Yorker』誌をはじめ、数々の新聞や雑誌の紙面を、美術館の壁にあるピカソの絵と同じくらい明確に、芸術の場に変えたのです。

※ 下掲公式詳細サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 京都 ddd ギャラリー

【展覧会】神戸ファッション美術館|特別展 超・色鉛筆アート展 ~ 神ワザ12人の彩りスタイル ~|’23年9月9日-11月5日|終了

神戸ファッション

神戸ファッション美術館
特別展 超・色鉛筆アート展 ~ 神ワザ12人の彩りスタイル ~
期  間  2023年9月9日[土]- 11月5日[日]
会  場  神戸ファッション美術館
      658-0032 兵庫県神戸市東灘区向洋町中2丁目9−1
開館時間  10:00 - 18:00(入館は17:30まで)
休  館  日  月曜日、9月19日、10月10日
      * ただし 9月18日、10月9日は開館
入  館  料  一 般 1,000円、大学生・65歳以上 500円、高校生以下  無 料
      * 関連イベント情報、割引・優待チケット情報などは、下掲詳細参照
主  催  神戸ファッション美術館、神戸新聞社、毎日新聞社
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色鉛筆は幼い日から お絵かきやぬりえに 常に寄り添う画材でした。
いろいろな色を使って気軽に、楽しく絵を描ける色鉛筆 … 。
身近であるだけに、その可能性に目が向けられることは あまりありませんでした。
しかし、親しみやすいということは、その可能性を無限に追求できるということでもあります。
多くの人々が独創性を発揮して、入魂の作品を SNS などで紹介したり、
テレビ番組で芸能人が 色鉛筆画に挑む姿が話題になったりするなど
いま色鉛筆によるアートシーンは にわかに活況を呈しています。

本展は、SNS 内で作品を発表して有名になった、いわゆる “バズった” 超絶技巧の作家をはじめ、
様々なスタイルで制作活動を展開する作家たちなど「神ワザ」を持つ 12人の色鉛筆画家に
スポットを当てる 本邦初の展覧会です。
思わず息をのむほどに色鮮やかな原画作品 120件に加え、制作過程がわかる動画、
愛用の画材なども展示します。驚愕の色鉛筆アートの世界をどうぞお楽しみください。

● 展示構成〔出品作家12人〕
音海はる / みやかわ / ぼんぼん / 三賀亮介 / 石川@色鉛筆 / リヒト /

曽我美香 / 林亮太 / miwa kasumi / 村松薫 / 弥永和千 / 和田橋畔

※ 下掲詳細公式サイトにて最新情報を確認の上ご観覧ください。
[ 詳 細 : 神戸ファッション美術館

【展覧会】横尾忠則現代美術館|横尾忠則 原郷の森|’23年5月27日-8月27日|終了

20230621173347_0000420230621173347_00003ポスターデザイン : 横尾忠則

横尾忠則現代美術館
横尾忠則 原郷の森
会  期  2023年5月27日[土]- 8月27日[日]
開館時間  10:00 - 18:00[入場は 閉館の30分前 まで]
休  館  日  月曜日〔ただし7月17日[月・祝]は開館、7月18日[火]休館]
会  場  横尾忠則現代美術館(兵庫県立美術館王子分館)
      657-0837 兵庫県神戸市灘区原田通 3-8-30
      Tel:078-855-5607(総合案内)/ Fax:078-806-3888
観  覧  料  一 般 700円、大学生 550円、70歳以上 350円、高校生以下 無 料
主  催  横尾忠則現代美術館([公財]兵庫県芸術文化協会)、神戸新聞社
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1原郷の森《(原郷の森)》2019年 作家蔵(横尾忠則現代美術館寄託)
2死の愛《死の愛》1994年 作家蔵(横尾忠則現代美術館寄託)
3デュシャンピアン《デュシャンピアン》2010-2013年
作家蔵(横尾忠則現代美術館寄託)

4美の盗賊《美の盗賊》2008年
作家蔵(横尾忠則現代美術館寄託)

2022年3月に出版された『原郷の森』(文藝春秋)は、主人公 Y が 美術、小説、映画などの様々な分野で名を残した著名人たちと時空を超えて語り合うものです。500 ページにわたって繰り広げられる壮大な芸術論 / 人生論は、先達に学ぶ芸術家としての、または戦後日本文化の担い手かつ目撃者としての、あるいは、兵庫県西脇市に生まれ育った純朴な少年の記憶を保つ、横尾忠則の姿を浮き彫りにします。

本展では、この小説に関連する横尾の作品を、小説から抽出した文言とともに展示することで、言葉のみで表された世界を、イメージを加えた展覧会として構築しようと試みるものです。
横尾がつづる言葉と、横尾が描く絵が織りなす森のような展示室に分け入り、半世紀以上の歳月をかけて形作られた横尾の芸術観を身体的に感じ取る機会にします。

横尾忠則現代美術館 外観

横尾忠則現代美術館 外観

◉ 同時開催
YOKOO TADANORI COLLECTION GALLERY 2023  Part 1

会  期  2023年5月27日[土]- 8月27日[日]
開館時間  10:00 - 18:00[入場は 閉館の30分前 まで]
休  館  日  月曜日〔ただし7月17日[月・祝]は開館、
7月18日[火]休館]
会  場  横尾忠則現代美術館
4 F 横尾忠則コレクションギャラリー
657-0837 兵庫県神戸市灘区原田通 3-8-30
Tel:078-855-5607(総合案内)
観  覧  料  企画展のチケットでご覧いただけます
※ 本展のみのチケットは販売しておりません


※ 作品画像は 横尾忠則現代美術館 より拝借した物です。二次引用などはご遠慮ください。

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認のうえご観覧を。
[ 詳 細 : 横尾忠則現代美術館

【展覧会】東京都写真美術館|風景論以後|’23年8月11日-11月5日|終了

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東京都写真美術館
風景論以後
開催期間  2023年8月11日[金・祝]- 11月5日[日]
休  館  日  毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)
料  金  一  般  700円 / 学生  560円 / 中高生・65歳以上  350円
      * 各種割引、優待情報などは 下掲詳細 を参照。
会  場  東京都写真美術館 B1F 展示室
      153-0062 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
主  催  東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館、日本経済新聞社
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風景は、初期ルネサンスに遡る風景絵画に代表されるように、芸術や美と結び付けて語られ、西洋の近代芸術の主題となってきました。また明治維新後の日本においては、その概念が近代化の過程において大きな役割を果たしてきました。他方で、カメラの眼からみた撮影者の視点をうつしだすという意味で、写真映像という視覚芸術において、風景はそのメディアの起源から現在まで常に重要な主題でした。そして「風景は何か」を問いかける風景論は、常に社会的構造や美的基盤の在り方を語り、不安な時代や社会状況を契機として登場してきました。
どこにでもある風景を現実の側からとらえ直す、視覚芸術を通じて、文化、社会、政治との関係から風景を表現していくそのラディカルな方法は、1970年前後の写真家、映像作家に大きな影響を与えました。
本展では、こうした風景論をめぐる日本の写真映像表現を、当時の資料を交えて歴史的に再考するとともに、今日の現代作家にいたるまでの写真映像と風景の変容を、コレクションを中心に包括的に検証いたします。 また1階ホールで、出品作家による関連イヴェントおよび風景論をめぐる映画上映を行い、展覧会の魅力を多角的に紹介していきます。

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< 展示構成 >
1 章 2000–│笹岡啓子、遠藤麻衣子
2 章 1970–2010 │ 今井祝雄、清野賀子、崟利子
3 章 1968–1970 │《略称・連続射殺魔》、中平卓馬
4 章 風景論の起源 │ 大島渚、若松孝二

※ 本展はオンラインで 日時指定チケット が購入できます。
※ 事業は諸般の事情により変更することがあります。 あらかじめご了承ください。
[ 詳 細 : 東京都写真美術館 ] 

【展覧会】練馬区立美術館|練馬区立美術館コレクション+植物と歩く|’23年7月2日-8月25日|終了

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練馬区立美術館
練馬区立美術館コレクション + 植物と歩く
会  期  2023年7月2日[日]- 8月25日[金]
会場住所  176-0021 東京都練馬区貫井1-36-16
休  館  日  月曜日(ただし 7月17日[月・祝]は開館、7月18日[火]は休館)
開館時間  10:00 - 18:00 * 入館は17:30まで
観  覧  料  一 般 500円、高校・大学生および65-74歳 300円、中学生以下および75歳以上 無料
* 各種割引、優待情報などは下掲詳細参照
主  催  練馬区立美術館(公益財団法人練馬区文化振興協会)練馬区立美術館
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「植物と歩く」とはどういうことでしょう? 植物は一つの場所に留まっていながらも、根は地中に、茎や葉は地上に伸びて這い広がり、花をひらかせてはしぼむ、その一生は動きに満ちています。本展では、「植物と歩く」という言葉に、植物の営む時間と空間に感覚をひらき、ともに過ごすという意味を込めました。作家は植物を観察しその特徴をとらえようとするなかで、普段わたしたちが気づかずに通りすぎてしまうようなその意外な姿に迫り、自身の思いを重ねてイメージを作りあげるのかもしれません。

本展では当館のコレクションを中心に展示し、植物がどのように作家を触発してきたかを探ります。コレクションからは、画面をおおい尽くさんばかりに増殖する植物の生命力を描いた 佐田 勝 の油彩画とガラス絵、花が散る瞬間を写実的かつ幻想的にとらえる 須田悦弘 の木彫、水芭蕉を生涯のモチーフとした 佐藤多持 の屏風や、約3mの大画面に樹木を描いた 竹原嘲風 の日本画などを展示します。コレクションに加えて、植物学者・牧野富太郎 による植物図と植物標本や、倉科光子 による種と芽吹きの両方の時間を記録する絵画を紹介します。
皆さんも、実在の植物から想像上の植物まで、美術館に集まった魅力あふれる植物たちとともに歩いてみませんか。

※ 同館は事前予約制ではありません。当日チケットカウンターでチケットをお求めください。
[ 詳 細 : 練馬区立美術館 ] 

【展覧会】栗田美術館|特集陳列 輸出された伊萬里焼|’23年3月18日-8月27日|終了

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栗田美術館
特集陳列 輸出された伊萬里焼
期  間  2023年3月18日[土]- 8月27日[日]
休  館  日  月曜日(但し、祝日の場合は翌日)
開館時間  午前9時30分-午後5時 * 入館は4時半まで 
会  場  栗田美術館 陶磁会館1階展示室
      329-4217 栃木県足利市駒場町1542 * 大駐車場あり
      電 話 0284-91-1026  FAX 0284-91-2153
入  館  料  一  般 1250円、 小 中 高 生 500円
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17世紀、主として西洋と東洋の世界を結んでいたのはオランダ東インド会社です。彼らの目的は香辛料の調達でしたが、当時のヨーロッパで製造することができなかった磁器、すなわち景徳鎮窯に代表される中国磁器も主力商品のひとつでした。しかし17世紀中期、中国の内乱により磁器の買い付けが困難になると、その代替品の入手に迫られることとなります。
そこで
浮上したのが、日本最初の磁器である伊萬里l焼です。17世紀初頭に創業した伊萬里l焼は、この時期。染付はもとより色絵の技術も獲得し、急速な成長を見せていました。オランダ東インド会社は、まず朿南アジアへ伊萬里焼をもたらし、次いでヨーロッパへ本咯的な輸出をはじめました。

遙かな海を越えて運ばれ、近年、日本に戻ってきた伊萬里焼の中から、今回は輸出最盛期である、17世紀後期から18世紀のヨーロッパ向け製品を中心に展示いたします。
彼らの生活に取り入れられた日常品の数々や、室内を飾った調度品、さらに特別な注文品など60件余りをご覧いただきます。

※ 下掲詳細を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 栗田美術館

【展覧会】文化学園服飾博物館|日本の洋装化と文化学園のあゆみ|’23年9月16日-11月13日|終了

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文化学園服飾博物館
日本の洋装化と文化学園のあゆみ
会  期  2023年9月16日[土]- 11月13日[月]
開館時間  10:00 - 16:30  * 入館は 閉館の30分前 まで
休  館  日  日曜日・祝日・年末年始・夏期休暇
入  館  料  一 般 500円、大学・専門学校・高校生 300円、小中学生 200円
会  場  文化学園服飾博物館
      151-8529 東京都渋谷区代々木3-22-7 新宿文化クイントビル 1階
      TEL. 03-3299-2387
──────────────20230807185144_00002◆ 文化学園服飾博物館|日本の洋装化と文化学園のあゆみ|’23年9月16日-11月13日 ◆

明治期、日本は近代国家建設のためヨーロッパの文物を導入し、その一環として宮廷服に洋装が取り入れられました。上層階級の間で着られるようになった洋装は、大正、昭和初期には次第に都市部の富裕層の間にも広がり、戦後、生活様式の変化とともに日本人の生活に定着しました。文化学園は大正12年(1923)の創立以来、日本の服飾教育の中心を担い、日本人の洋装化や、ファッションを担う人材育成に大きな役割を果たしてきました。本展では、主に明治期から戦後までの洋装化の流れを展観するとともに、文化学園の100年にわたる服飾教育のあゆみを振り返ります。

※ 事前予約の必要はありませんが、混雑時には入館をお待ちいただく場合があります。
※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細公式サイトを確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 文化学園服飾博物館 ] 

【展覧会】滋賀県立美術館|企画展 “みかた” の多い美術館展|さわる知る 読む聞くあそぶ はなしあう 「うーん」と悩む 自分でつくる!|’23年10月7日-11月19日|

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滋賀県立美術館
企画展 “みかた” の多い美術館展 
さわる知る 読む聞くあそぶ はなしあう 「うーん」と悩む 自分でつくる!
会  期  2023年10月7日[土]- 11月19日[日]
休  館  日  毎週月曜日(ただし祝日の場合には開館し、翌日火曜日休館)
開館時間  9:30 - 17:00(入場は 16:30 まで)
会  場  滋賀県立美術館 展示室3
      520-2122 滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1 TEL 077-543-2111
観  覧 料  一 般 950円、高校生・大学生 600円、小学生・中学生 400円(未就学児は無料)
      * 企画展のチケットで展示室1・2で同時開催している常設展も無料で観覧可
      * 身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳をお持ちの方は無料
主  催  滋賀県立美術館
──────────────────────滋賀県立美術館1002滋賀県立美術館|企画展 “みかた” の多い美術館展|さわる知る 読む聞くあそぶ はなしあう 「うーん」と悩む 自分でつくる!

「なんでこんな “みかた” になったのかな?」「アートにさわるってどんな感じ?」

担当の学芸員の展覧会制作秘話を聞きながら「みかたの多い美術館展」を楽しんでみませんか?
どなたでもお気軽にご参加ください。

この展覧会では、作品をみることや、美術館で過ごすことの可能性を広げることを、狙いとしています。そのために、小さな子どものいる家族や視覚に障害のある方、外国にルーツのある方など、様々な方々と一緒にアイデアを出し合いました。
話し合いの結果、さわったり、はなしあったり、写真を撮ったり、などなど、ちょっとかわった8つの “みかた” が生まれました。見るだけではない、いろいろな作品との出会いをお楽しみいただけます。

<見どころ>
✽滋賀県立美術館のコレクションを中心に、「見る」だけではない、様々な方法で楽しむ展覧会
✽普段はあまり美術館に来ない方々(小さな子ども連れ、障害のある方、県内に住む外国ルーツの方など)に提案してもらった理想の“みかた”を実現
✽2021年に国立民族学博物館で開催され、好評を博した「ユニバーサル・ミュージアム展」の出品作をはじめ、さわることのできる作品を展示
✽自分で手を動かして「つくる」コーナーを展示室内に展開

<出品作家(予定)>
今井祝雄、鵜飼結⼀朗、岡本⾼幸、ワシリー・カンディンスキー、神⼭清⼦、澤⽥真⼀、⽥代雄⼀、⽥中敦⼦、塔本シスコ、藤岡祐機、前川紘⼠、松井利夫、百瀬⽂、⼭⼝晃、
若林孝典、渡辺泰幸 ほか
企 画 山田 創(滋賀県立美術館 学芸員)

< 小さなお子さんがいる、障害があるなど、様々な理由で来館を迷っている方へ >
当館では、しーんと静かにする必要はなく、おしゃべりしながら、ご観覧いただけます。さらにこの展覧会では、「やさしい言葉や点訳にした解説文」、「さわったり、つくったりするコーナー」を用意し、身体や心の違いに関わらず、多くの方々に楽しんでいただけるよう取り組みます。
その他、ご来館にあたっての不安がある場合は、[お問い合わせ]からご連絡ください。事前の情報提供や当日のサポートのご希望に、可能な範囲で対応します。 

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 滋賀県立美術館

【展覧会】京都文化博物館|特別展 もしも猫展|’23年9月23日-11月12日|終了

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京都文化博物館
特別展 もしも猫展
会  期  2023年9月23日[土・祝]- 11月12日[日]
      * 10月17日以降、一部作品の場面がかわります。
開室時間  10:00 - 18:00(金曜日 10:00 - 19:30) * 入場はそれぞれ閉室30分前まで
休  館  日  月曜日(ただし、10月9日は開館)、10月10日
会  場  公益財団法人 京都文化博物館  4・3 階展示室
      604ー8183 京都市中京区三条高倉
入  場  料  一 般 1,600円、 大高生 1,000円、 中小生 500円
      * 当日・個人・税込み料金を表示。前売り、各種割引、優待情報などは 下掲詳細 参照
協  力  名古屋市博物館
主  催  京都府、京都文化博物館、読売テレビ
──────────────────────京都文博0902◆ 京都文化博物館|特別展 もしも猫展 ◆
「もしも、うちの猫が人のように話したら?」そんな想像をしたことはありませんか。
人間以外の何かを人間になぞらえることを擬人化とよびます。
天保12年(1841)頃から、浮世絵師の歌川国芳(うたがわくによし)は猫を擬人化したり、役者を猫にした作品を次々と発表していきます。
本展では猫の擬人化作品と、それらを描いた歌川国芳を主軸に据えながら、江戸時代の擬人化表現の面白さに着目します。そのなかで、なぜ国芳の作品にかくも惹きつけられるのか、その魅力のありかを探っていきます。
※ 本展は一部を除く作品の撮影が可能です。フラッシュや動画撮影はご遠慮ください。

< 本展の見どころ >
◉ 見どころ ①  人のような猫の愛嬌ある姿を楽しむ
猫をテーマに据えた浮世絵をはじめとする135件の作品により、江戸時代における擬人化の世界を紹介します。浮世絵や猫を愛してやまない皆さんはもちろんのこと、現代の擬人化表現に関心を持つ方にも楽しんでいただけることでしょう。ユーモラスで愛嬌ある姿に思わずクスリとすること、請け合いです。
◉ 見どころ ②  歌川国芳の機智に富んだアイデアを楽しむ
大の猫好きとして知られる浮世絵師の歌川国芳は、天保12年(1841)から集中的に猫の擬人化作品を描いています。その展開と後世への影響を紹介しながら国芳の魅力を探ります。
機智に富み、アイデア溢れる国芳の作品をご堪能ください。

※ 下掲詳細公式サイトにて最新詳細情報を確認の上、ご観覧ください。
[ 詳 細 : 公益財団法人 京都文化博物館

【展覧会】ギャラリー エー クワッド|本のある風景 ― 公共図書館のこれから|’23年9月22日-11月9日|終了

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ギャラリー エー クワッド
本のある風景 ― 公共図書館のこれから ―
会  期  2023年9月22日[金]- 11月9日[木]  
会  場  GALLERY A4(ギャラリー エー クワッド)
      136-0075 東京都江東区新砂1-1-1
      お問合せ ギャラリー エー クワッド事務局 TEL 03-6660-6011
開館時間  10:00 - 18:00(土曜、最終日は17:00まで)
      * トークショー開催日の10月17日[火]は20:30まで夜間開館
      * その他の夜間開館日については公式HPにて順次お知らせします
休  館  日  日曜・祝日
入  館  料  無料
主   催  公益財団法人 竹中育英会
企画/共催  公益財団法人 ギャラリー エー クワッド
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「あなたが絶対に知るべき唯一のものとは、図書館の場所である」
アルベルト・アインシュタイン

幼い頃に読んだ絵本にはじまり、私たちは成長とともに次なる本を求めて、家の本棚から学校の図書室、まちの図書館へと行動範囲を広げてきました。図書館では、好奇心をゆさぶる新しい知や、孤独に寄り添う安らぎ、時には衝撃を与えるような、無数の本との出会いが待っています。
誰もが無料で資料を借りて学ぶことができ、地域に開かれた場所である公共図書館は、かつて戦後の民主主義の象徴でもありました。半世紀を超え、生活の隅々までインターネットが浸透し、メディアの形態も大きく変遷する情報化社会の中で、本をめぐる環境、そして公共図書館の果たす役割も変化してきました。
近年では、本のみに留まらない情報のハブとして、さらには人々が集まり、地域をつなぐ場として、図書館への注目が高まっています。では、未来の図書館はいったいどんな場所になっているのでしょうか?
これからの図書館の姿を、一緒に考えてみませんか。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳細 : 公益財団法人 ギャラリー エー クワッド

【展覧会】あべのハルカス美術館|安野光雅展|’23年9月16日-11月12日|終了

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あべのハルカス美術館
安野光雅展
開催期間  2023年9月16日[土]- 11月12日[日]
開館時間  火 - 金 / 10:00 - 20:00
      月土日祝 / 10:00 - 18:00  * 入館は閉館30分前まで
会  場  あべのハルカス美術館
      大阪市阿倍野区阿倍野筋 1-1-43 あべのハルカス 16F
休  館  日  2023年10月16日[月]   * 貸切鑑賞会「たまご&ひよこ + おしゃべり DAY」
入  館  料  一 般 1,600円、 大 高 生 1,200円、 中 小 生 500円
      * 各種割引、優待情報などは下掲詳細参照。
主  催  あべのハルカス美術館、朝日新聞社、関西テレビ放送
──────────────安野光雅0902◆ あべのハルカス美術館|安野光雅展|’23年9月16日-11月12日 ◆
島根県津和野町に生まれた安野光雅(1926-2020)は、半世紀以上にわたり画家、絵本作家、装丁家として多彩な活躍を続けました。その独創的な作品は国内外の高い人気を得ています。

本展では、絵本のデビュー作『ふしぎなえ』から、近年の大作『繪本 三國志』まで、やさしく、美しく、ユーモアと不思議にあふれた安野ワールドを紹介します。

※ 本展は作家存命中の2020年春に新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止した企画を改めて開催するものです。
※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : あべのハルカス美術館  展覧会公式サイト ] 島根県津和野市 安野光雅美術館

【展覧会】岡崎市美術博物館|至高の紫 典雅の紅 王朝の色に挑む|’23年9月16日-11月5日|終了

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岡崎市美術博物館
至高の紫 典雅の紅 王朝の色に挑む
会  期  2023年9月16日[土]- 11月5日[日]
休  館  日  毎週月曜日、9月19日[火]、10月10日[火]
      * ただし 9月18日[月・祝]、10月9日[月・祝]は開館
開館時間  午前10 時 - 午後5時(入館は 午後4時30 分 まで)
会  場  岡崎市美術博物館
      444-0002 愛知県岡崎市高隆寺町峠1番地 電話番号 0564-28-5000
観  覧  料  一 般〔高校生以上〕1000円、 小中学生 500円
      * 各種割引、優待情報などは下掲詳細参照
主  催  岡崎市美術博物館
────────────────────岡崎市美博0902◆ 岡崎市美術博物館|至高の紫 典雅の紅 王朝の色に挑む ◆

情熱と職人技でよみがえる 色彩が織りなす華麗なる王朝絵巻

古代、染織品は美と富の象徴でした。そのまばゆい色彩は人々を魅了し、特に紫などは貴重な色として尊ばれました。
現在では失われてしまったこれらの色を追い求めたのが、京都で江戸時代から続く染色工房「染司-そめのつかさ-よしおか」の4代目・5代目当主にして染色家の吉岡常雄・幸雄親子です。
彼らは、古来の文献をひもとき、美術工芸を学び、世界各地の染織品と技術を訪ね歩いて、自然の染料による日本の伝統色の再現に努めました。その仕事は、特に社寺の祭祀や、古典文学、中でも『源氏物語』にみる色彩や装束の再現・復元として知られています。
本展では、あくなき探究心と情熱により現代によみがえった王朝の色彩をご紹介します。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上、ご観覧を。
[ 詳 細 : 岡崎市美術博物館

【展覧会】八王子市夢美術館|特別展 めぐりあう大津絵|笠間日動美術館・小絲源太郎コレクション&神戸女子大学古典芸能研究センター・志水文庫の大津絵|’23年9月15日-11月5日|終了

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八王子市夢美術館
特別展 めぐりあう大津絵
笠間日動美術館・小絲源太郎コレクション &
神戸女子大学古典芸能研究センター・志水文庫の大津絵
会  期  2023年9月15日[金]- 11月5日[日]
開館時間  10:00 - 19:00 * 入館は 閉館の30分前 まで
休  館  日  月曜日  * ただし祝日の場合は開館し翌火曜日休館。
会  場  八王子市夢美術館
      192-0071 東京都八王子市八日町8-1 ビュータワー八王子 2 F
      TEL. 042-621-6777
観  覧  料  一 般:800円、学生(高校生以上)・65歳以上:400円、中学生以下無料
特別協力  学校法人行吉学園 神戸女子大学古典芸能研究センター
主  催  公益財団法人 八王子市学園都市文化ふれあい財団(八王子市指定管理者)
────────────────────hatiouji ura◆ 八王子市夢美術館|特別展 めぐりあう大津絵|笠間日動美術館・小絲源太郎コレクション & 神戸女子大学古典芸能研究センター・志水文庫の大津絵|

大津絵は、滋賀県大津市の大谷・追分周辺で、江戸時代初期から旅人向けのお土産、護符として流通していた絵画です。その起源については諸説ありますが、一説によれば慶長年間に発生した本願寺の分立により、門前町からの立ち退きを命じられた絵仏師たちが追分の地に転居し、旅人相手に手頃な値段の仏画を販売したことがその始まりであるといわれています。
時代が降るにつれて、神社の絵馬に見られる図柄、あるいは風俗図など幅広い画題が取り入れられて世俗化していった大津絵は、同時代の絵画だけでなく、人形浄瑠璃や歌舞伎、浮世草子や合巻などの文学作品、そして道徳哲学の分野にも影響を与えるほど庶民の間に浸透していきます。
また近現代に入ると、多くの文化人たちがその造形的な面白さに惹かれ、美術コレクションとしてさかんに蒐集されるようになるとともに、大津絵と日本の文化史との関係性について、様々な角度から活発に研究が進められるようになりました。

本展では、昭和の洋画家・小絲源太郎氏(1887-1978)が蒐集した大津絵コレクションを展示します。また、演劇資料や仏教版画の蒐集がきっかけとなって、大津絵に興味をもって研究した、国文学者・信多純一氏(1931-2018)による大津絵とその関連資料のコレクションも展示。
芸術家の視点からの蒐集品と、研究者としての視点からの蒐集品という、二つのコレクションがもつ個性を対比しつつ、時を越えて人々から愛される大津絵の魅力に迫ります。

※ 下掲公式詳細サイトで最新情報をご確認のうえ、ご観覧ください。
[ 詳 細 : 八王子市夢美術館

【展覧会】石川県七尾美術館|第38回国民文化祭|第23回全国障害者芸術・文化祭 いしかわ百万石文化祭2023|七尾市地域文化発信事業|令和5年度秋季企画展|能登畠山氏とゆかりの文化|’23年9月23日-10月29日|終了

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石川県七尾美術館
第38回国民文化祭 第23回全国障害者芸術・文化祭
いしかわ百万石文化祭2023
七尾市地域文化発信事業 令和5年度秋季企画展
能登畠山氏とゆかりの文化
会  期  2023年9月23日[土・祝]-10月29日[日]
開館時間  午前9時 - 午後5時(入館は 午後4時30分 まで)
休  館  日  毎週月曜(10/9は開館)、10/10[火]
観覧料金  一 般 500円、大学生 350円、高校生以下 無 料
      * 各種割引、優待条件などは下掲詳細参照。
会  場  石川県七尾-ななお-美術館 第1・第2展示室
      926-0855 石川県七尾市小丸山台1ー1 TEL. 0767-53-1500
主  催  石川県七尾美術館、〈公益財団法人七尾美術財団〉
──────────────────────ななおうら09◆ 石川県七尾美術館|第38回国民文化祭 第23回全国障害者芸術・文化祭|いしかわ百万石文化祭2023|七尾市地域文化発信事業 令和5年度秋季企画展|企画展 能登畠山氏とゆかりの文化|’23年9月23日-10月29日 ◆

能登畠山氏は室町時代、足利幕府内で要職を歴任した名門・畠山氏の分家筋にあたる大名です。初代当主の満慶(?-1432)以降、11代約170年にわたって能登国を統治しました。
歴代当主は卓越した政治手腕によって領内を安定させる一方、文芸への優れた才覚も発揮。ことに第七代当主義総(1491-1545)の頃は最盛期で、京都との交流を深めて文芸活動を盛んにし「能登畠山文化」が開花しました。その恩恵を受けて七尾の城下町は経済面・文化面ともに大いに栄えたと伝わります。
また「文化の香り華やかなりし環境」で青年期をすごしたのが、後に桃山画壇で大活躍した絵師・長谷川等伯(1539-1610)です。従って等伯の絵師としての「大成」に、能登畠山氏の文化が果たした役割は極めて大きかったといえるでしょう。

本展では今秋開催の「いしかわ百万石文化祭2023」にあわせ、能登畠山氏と同氏が築いた文化に焦点をあてます。主に能登地域の各所に所蔵されている、能登畠山氏と関わりを持つ作品や資料を中心に幅広く展示。かつて能登国に一大勢力を築き、そして七尾の地に「小京都」というべき繁栄を現出した、能登畠山氏の歴史とその文化の足跡をたどります。
なお今回、「賦何船連歌」(七尾市蔵)、「賦何路連歌」(東京都・明治大学図書館蔵)、「賦何人連歌」(個人蔵) の、能登畠山氏ゆかりの三連歌が初めて一堂に展示される貴重な機会となります。
さらに同時代に活躍した長谷川等伯の若年期、「能登時代」制作の仏画や能登の「長谷川派」絵師の作品などもあわせて紹介。「能登畠山文化」と等伯のかかわりにも迫ります。

※ 館内ではマスクの着用、咳エチケットが推奨されています。
※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 石川県七尾美術館 

【展覧会】小林古径記念美術館|生誕140年 小林古径の世界|’23年10月21日-11月19日|

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小林古径記念美術館
生誕140年 小林古径の世界
会  期  令和5年(2023年)10月21日[土]- 11月19日[日] 30日間
休  館  日  会期中無休
開館時間  午前9時 - 午後5時
      * 庭園紅葉ライトアップ期間(11月11日-19日)は午後7時まで延長開館
会  場  小林古径記念美術館
      943-0835 新潟県上越市本城町7-1(高田城址公園内) 電話:025-523-8680
入  館  料  一 般 700円、小 中 高 生 350円、幼児及び上越市内の小学生・中学生は無料
      * 割引、優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照
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◆ 小林古径記念美術館|生誕140年 小林古径の世界|’23年10月21日-11月19日 ◆

新潟県上越市出身の日本画の巨匠、小林古径(1883-1957)は、明治・大正・昭和へと移る激動の時代の中で、日本美術院をその活動の舞台として活躍しました。
古径は写生を基とする中で、大和絵や琳派、日本の古画などを徹底的に研究し、近代的な感覚を取り入れて成熟させたいわゆる「新古典主義」と呼ばれる画境に到達して、近代日本美術史における確かな足跡を残し、昭和25年(1950)には新潟県人で初となる文化勲章を受章しました。

古径の画業は日本美術院展(院展)を作品発表の中心に置きながらも、さまざまな絵画団体等で作品を発表してきました。大作だけでなく小品に至るまで決して手を抜くことのない制作態度をもって臨み、美しい描線と色彩をまとった多くの作品を残しています。

本展覧会では、古径生誕140年を記念して、「芥子」や「竹取物語」などの代表作を中心として、初期から晩年までの作品を展示し、古径の画業を回顧します。また、作品のほかにも関係資料や住宅、制作の場である画室にもフォーカスし、古径の芸術性と人となりをあわせて知っていただく機会とします。

< 展示構成 >
第1章 古径芸術の萌芽 / 第2章 大正期の飛躍 / 第3章 戦時下での制作 / 第4章 成熟の古径芸術 / 第5章 関係資料で古径を知る / 第6章 古径の住まいと画室

※ 感染症予防対応実施中。下掲公式詳細サイトで最新情報を確認の上ご観覧を
[ 詳 細 : 小林古径記念美術館

【展覧会】富山県公文書館|富山県置県140年記念 令和5年度 国立公文書館所蔵資料展|日本の近代教育のあゆみと富山|’23年10月5日-11月7日|終了

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富山県公文書館
富山県置県140年記念 令和5年度 国立公文書館所蔵資料展
「日本の近代教育のあゆみと富山」
会  期  令和5年(2023年)10月5日[木]- 11月7日[火]
      * 会期中無休・予約不要・入場無料
開催時間  午前9時 ー 午後5時
会  場  富山県公文書館 展示室
      930-0115 富山市茶屋町33-2 電話番号:076-434-4050
      ◉ 会場は国立公文書館ではありませんので、ご注意ください。
観  覧  料  無 料
──────────────────────富山県公文書館02〔 活版アラカルト掲載図版のほとんどは、画面をクリック・タップすると拡大表示されます 〕

◆ 富山県公文書館|富山県置県140年記念 令和5年度 国立公文書館所蔵資料展|日本の近代教育のあゆみと富山|’23年10月5日-11月7日 ◆

国立公文書館は国の機関等から移管を受けた歴史公文書等を保存し、閲覧や展示、デジタルアーカイブなどを通じて利用に供しています。このたび、富山県公文書館と共催展示「日本の近代教育のあゆみと富山」を開催いたします。
令和5年(2023)は、明治16年(1883)の富山県の置県から140年の節目の年にあたります。本展では、我が国および富山が近代化を進めた時代を「教育」の視点から振り返り、「教育勅語」や「日本国憲法」(いずれも複製を展示)、 「小学校令」といった国立公文書館所蔵資料、「越中地誌略」などの富山県公文書館や県内関係機関の所蔵資料からご紹介します。

越中の圀略図:国立公文書館蔵越中国略図(45万分の1、『越中地誌略』付録)(複製)明治11年 (1878) 7月
明治時代の小学校で地理読方の教科において、郷土の地誌を学ぶために使用された教材『越中地誌略』の付録の地図。 教材の本文の記述に対応させて、新川郡・婦負郡・射水郡・砺波郡中において著名な山や川、町の名前などを地図中に掲載し、児童の理解を促す地図となっています。
(佐伯家文書 富山県公文書館所蔵)

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 富山県公文書館 ]

【展覧会】和泉市久保惣記念美術館|特別展 宗達-物語の風景 源氏・伊勢・西行-|’23年9月17日-11月12日|終了 長期休館へ

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和泉市久保惣記念美術館
特別展  宗達-物語の風景 源氏・伊勢・西行-
会  期  2023年9月17日[日]- 11月12日[日] 前期・後期 二部制開催
会  場  和泉市久保惣記念美術館
      594-1156 大阪府和泉市内田町三丁目6番12号 TEL 0725-54-0001
休  館  日  月曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)陳列替期間
開館時間  午前10時 - 午後5時(入館は 4時30分 まで)
入  館  料  一 般 1,000円、高校生・大学生 800円、65歳以上 2割引 中学生以下 無 料
      * 各種障がい者手帳等を提示された場合、本人及び介助者1名様は無料
主  催  和泉市、和泉市教育委員会、
      一般財団法人和泉市文化振興財団、和泉市久保惣記念美術館
────────────────────────0902久保惣 ◆ 和泉市久保惣記念美術館|特別展   宗達-物語の風景 源氏・伊勢・西行-

江戸時代初期に京都で活躍した俵屋宗達を対象とする展覧会を開催します。俵屋宗達は、土佐光吉が京都から戦乱を避けて堺で絵画制作をおこなっていた時に京都で庶民から貴族までを対象に絵画を制作しました。土佐派が得意とした源氏物語を描く源氏絵において、土佐派とはことなる表現が見られ、近世のやまと絵を考える上で重要な流派のひとつと言えます。俵屋宗達と宗達が主宰した宗達工房による源氏物語、伊勢物語など物語絵を中心に国内博物館施設、個人コレクターから作品を拝借しご覧いただく機会とします。

< 主要出陣予定作品 >
☆ 国宝     蓮池水禽図 伝俵屋宗達筆      江戸時代  京都国立博物館蔵
☆ 重要文化財  関屋図 伝俵屋宗達筆        江戸時代  東京国立博物館蔵
☆ 重要文化財  扇面散図屏風 俵屋宗達筆      江戸時代  醍醐寺蔵
☆ 源氏物語図屏風残闕(桐壺) 伝俵屋宗達筆       江戸時代  出光美術館蔵
☆ 源氏物語横笛図 伝俵屋宗達筆             江戸時代  和泉市久保惣記念美術館蔵
☆ 伊勢物語図色紙 第7段かへる波 伝俵屋宗達筆       江戸時代  九州国立博物館蔵

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上参観を。
[ 詳 細 : 和泉市久保惣記念美術館 ] 

【展覧会】小金井市立はけの森美術館|笹川治子〈中村研一作品とともに〉 届けられた色|’23年9月2日-11月5日|会期末

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小金井市立はけの森美術館
笹川治子〈中村研一作品とともに〉
届けられた色
会  期  2023年9月2日[土]- 11月5日[日]
会  場  小金井市立はけの森美術館
      184-0012 東京都小金井市中町1-11-3 TEL 042-384-9800
開館時間  10:00 - 17:00(受付は 16:30 まで)
休  館  日  月曜日 * 但し9月18日[月・祝]、10月9日[月・祝]は開館、
      9月19日[火]、10月10日[火]は休館。
入  館  料  一 般 500円(会期中、1回のみ再入場可)、高校生以下は無料
      * 障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料
主  催  小金井市立はけの森美術館
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「人々はメディアからどのように影響を受けるのか」を出発点に、これまで作品を発表してきた笹川治子(1983- )は自身の制作にとどまらず、“ 戦争画 ” を今の目線で捉えた「戦争画STUDIES」展(東京都美術館、2015年)や、藤田嗣治、戦没画家、現代作家の作品が一堂に会した「1940’s フジタ・トリビュート」展(東京藝術大学大学美術館陳列館、2018年)の企画・運営にも携わってきました。
“ 戦争画 ” はプロパガンダ、煽動の「メディア」であるという捉え方がある一方で、それは歴とした「絵画」ー色の集まりーとしても存在し、さらには戦争の非常時においても「絵を描きたい」という画家たちの衝動を示す事実としても受け止めることができます。

本展では、従軍画家としての一面を持つ洋画家・中村研一(1895-1967)による絵画作品とともに、笹川による新作を含む絵画、映像、インスタレーション作品をご覧いただきます。“ 戦争画 ” を含む絵画の多面性に注目しながら、描く行為そのものや、描かれたイメージがどのように鑑賞されうるのかなど、絵画を巡るプロセス、ひいてはそこに潜む力について、本展を通して考えます。

※ 下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 小金井市立はけの森美術館
[ 参 考 : YouTube 小金井市公式チャンネル ようこそ森の中の美術館へ ― 小金井市立はけの森美術館の魅力 ― 第一章 はけの森の緑たち 3 : 57 ]

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【展覧会】奈良国立博物館|第75回 正倉院展|’23年10月28日-11月13日|また ’24秋におあいしませう

正倉院A奈良国立博物館正倉院展トップ

  南倉 平螺鈿背円鏡 南倉 平螺鈿背円鏡

奈良国立博物館
第75回 正倉院展
会  期  2023年10月28日[土]- 11月13日[月]
開催時間  月・火・水・木曜日   8:00-18:00
      金・土・日曜日、祝日  8:00-20:00
      * 入館はいずれも閉館の60分前まで
会  場  奈良国立博物館 東新館・西新館
      630-8213 奈良市登大路町50番地 TEL 050-5542-8600(ハローダイヤル)
休  館  日  会期中無休  
観  覧  料  一 般 2,000円、高大生 1,500円、小中生 500円
      * 観覧には原則、事前予約制の「日時指定券」の購入が必要(無料対象者を除く)。
      * 日時指定券は当日各時間枠開始時刻まで販売します。
       奈良国立博物館 観覧券売場での販売はありません
      * 各種割引、優待情報などは下掲詳細サイトを参照。
特別協力  読売新聞社
主  催  奈良国立博物館
────────────────────E275-3606北 倉  九条刺納樹皮色袈裟-くじょうのうじゅひしょくのけさ

聖武天皇の遺愛品の目録『国家珍宝帳』の筆頭。
仏教の信仰が息づく、彩りあざやかな樹皮色の刺納袈裟。
聖武天皇遺愛の品を東大寺大仏に納めた際の目録『国家珍宝帳-こっかちんぽうちょう』の筆頭に掲げられた袈裟。その存在は仏教を篤く信奉した聖武天皇を象徴しており、まさに天平期における国家最高の宝物といえる。
「刺納」とは刺し子縫いのことで、黄や緑、縹-はなだ-や赤紫に染められた絹の断片が細かに縫われている。これはぼろ裂を集めて袈裟にする「糞掃衣-ふんぞうえ」の伝統に則ったもので、あたかも樹木の皮のような風合いを見せるため、特に「樹皮色」と称された。

E275-3664北 倉  犀 角 杯-さいかくのつき (サイの角のさかづき)

インド イッカク サイの角から生まれた美しい器。
サイの角の内部を刳り抜いて作られたさかづき。茶褐色に白い斑が混じる色調から、インドイッカクサイの角を用いていると推定されている。素材の質感を活かした美しい器肌や、口縁部を花弁形に作った優美な器形が賞される。なお、『国家珍宝帳』には2口の犀角杯が記載されるが、これらは平安時代に出蔵されたことが「雑物出入継文-ざつもつしゅつにゅうけいもん」[出陳番号4]からわかり、今日では本品とは別物と考える説もある。

E275-3674

南 倉  平螺鈿背円鏡-へいらでんはいのえんきょう(螺鈿飾りの鏡)

螺鈿によって華やかに飾られた大型の銅鏡。
唐 (中国) 製と推定され、高度な技術を尽くして仕上げられた、歴史上最高峰の鏡の一つ。
背面を螺鈿(貝殻片で文様を表す装飾技法) によって華やかに飾った大型の銅鏡。ヤコウガイと琥珀で花文様を表し、地の部分は細かく砕いたトルコ石を散りばめるなど、大変豪華なつくりである。正倉院には螺鈿飾りの鏡が北倉・南倉合わせて9面伝わるが、本鏡はその中でも大型で、デザイン性も高い優品。唐 (中国) 製と推定され、各地の珍しい材を用い、高度な技術を尽くして仕上げられた、歴史上最高峰の鏡の一つ。

E275-3676

南 倉  楓蘇芳染螺鈿槽琵琶-かえですおうぞめらでんのそうのびわ(螺鈿飾りの四弦琵琶)

美しく彩色された琵琶。盛唐期絵画表現を示す伝世品。
美しく装飾された琵琶で、「東大寺」との刻銘がある。槽 (背面) はカエデ材を蘇芳色 (暗い紫色) に染め、白色の貝や玳瑁ーたいまいーを切り抜いて嵌め込み、宝相華や鳥、雲の文様を表して飾る。撥-ばち-で絃を弾く部分には動物の皮が貼られ、白色を塗り込めた上で絵画が描かれる。図柄は、奥行きある風景の前方に、白象の上で奏楽し舞踊する胡人を表すもので、盛唐期絵画表現を示す伝世品として高く評価される。

正倉院B 正倉院C★ 活版アラカルト掲載図版のほとんどは、画面をクリック・タップすると拡大表示されます ★

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正倉院宝物は、東大寺の重要な資財を保管する倉であった正倉院正倉に伝来した宝物群です。正倉院展では、およそ9000件にも上る正倉院宝物の中から毎年60件前後が公開されます。75回目の開催となる本年も、調度品、楽器、服飾品、仏具、文書といった正倉院宝物の全体像がうかがえるラインナップで、宝物の魅力を余すことなく伝えます。

※ 本展は長年にわたる人気展で、全国規模で固定客もおおく、さらに作品保護のために短期間での開催です。ご理解とご協力を。
※【日時指定券の購入方法】同館特設サイト「利用案内 → 観覧料金」参照
※ 作品画像は 奈良国立博物館 から拝借しました。二次流用などはご遠慮ください。

[ 詳 細 : 奈良国立博物館  正倉院展 公式サイト

< 奈良国立博物館  第75回 正倉院展 展示概要 >

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【展覧会】堀辰雄文学記念館|軽井沢町制施行100周年記念 堀辰雄来軽100年|堀辰雄と歩く軽井沢|’23年7月13日-11月5日|

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堀辰雄文学記念館
軽井沢町制施行100周年記念 堀辰雄来軽100年
堀辰雄と歩く軽井沢
開催期間  2023年7月13日[木]- 11月5日[日]
      * 7月15日 - 10月31日は無休
所  在  地  長野県北佐久郡軽井沢町大字追分662 TEL / FAX 0267-45-2050
開館時間  9時 - 17時 (入館は 16時30分 まで)
休  館  日  水曜日(水曜日が祝日の場合は開館)
入  館  料  大 人 400円、子ども 200円(追分宿郷土館と共通)
      * 各種割引、優待情報などは、下掲詳細参照。
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今年は、堀辰雄が大正12年に初めて軽井沢を訪れてから100年にあたります。
堀は、昭和28年に追分で亡くなるまで、多くの時間を軽井沢で過ごしました。
堀が執筆した作品には、軽井沢が舞台になったものも多く、本展示では、堀辰雄が描いた軽井沢を紹介します。

堀記念館

堀辰雄文学記念館の様子>
明治37年東京に生まれ、昭和初期に活躍した作家 堀 辰雄は、大正12年19歳の時に軽井沢を訪れて以来、毎年のようにこの地を訪れるようになり、軽井沢を舞台とした数々の作品を残しました。昭和19年からは追分に定住し、この地に建てた家で昭和28年に49歳で亡くなりました。

この記念館は、軽井沢をこよなく愛した作家、堀 辰雄に関する資料を展示・保管する文学館です。館内には、原稿・書簡・初版本・遺愛の品々が展示され、堀 辰雄の生涯と文学の背景を知ることができる展示室、辰雄が晩年を過ごした住居、愛蔵書が納められた書庫があります。閲覧室では堀 辰雄の関係書籍を閲覧することができ、この記念館を訪れることにより、堀 辰雄の文学に触れることができます。
また、記念館の周辺は堀 辰雄ゆかりのエリアで、散策を楽しむこともできます。

※ 下掲詳細公式サイトで、最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 軽井沢町 堀辰雄文学記念館だより

{新宿餘談
本欄にも、ずいぶん堀辰雄・多恵子夫妻のことを記してきたつもりだった。サイトをみるとネット時代以前だったようで、朗文堂愛着版図書『花あしび』に関して愚見をしるした、タイポグラフィつれづれ艸 「花あしびによす」くらいしかなかった。
本展会期開始からほぼみつき、ネタバレ批判もない時期になった。蛇足乍堀辰雄と軽井沢に同行した「一人の有名な詩人」とは室生犀星で1923年8月のこと。つまり百年前のことである。
翌9月は関東大震災で、堀は隅田川に避難したが母親は水死した。東京築地活版製造所は引き渡しを受けた新築ビルにまさに移転作業中で、昼食の召集があった直後のことであった。清水組(清水建設)施工の建屋は堅牢だったが、活字製造機器・活字種字・製品活字の大半を焼失した。
この震災は横浜と東京下町地区で激甚をきわめた。そして明治期以降、中央区(旧京橋区)に集中していた多くの活字製造業者、印刷加工業者は、これを期に、被害が少なかった東京西地区の堅牢な地盤をもとめて、神田川を遡上するようなかたちで一斉に移転した。
東京築地活版製造所は1923年(大正12)の震災以降、往時の盛況を取りもどすこと無く、1938年(昭和13)に「見えざる手」によっってひっそりと清算解散を迎えることとなる。おどろくことにこの「東洋一の活字製造業者」の解散に、印刷・活字業界紙誌はまったく完璧なまでの沈黙をまもり、一般紙でもこれを報じたものはほとんど無かった。
ネットを探ったら感染症流行以前、堀辰雄記念館が元気なころの記録がみつかった。紹介したい。
[ 参 考 : 活版アラカルト 【展覧会】堀辰雄文学記念館|開館25周年企画展|堀達雄とすばらしき文学者たち|’18年3月15日-6月17日|終了企画 ]

【展覧会】水野美術館|水野コレクション 美術館でめぐる歳時記 〜 日本画家たちが描く四季|’23年6月10日-7月17日|終了

01水野美術館 水野美術館トリミング

水野美術館
水野コレクション
美術館でめぐる歳時記 〜 日本画家たちが描く四季
会  期  2023年6月10日[土]- 7月17日[月]
開館時間  9時30分 - 17時30分(入館は17時まで)
休  館  日  毎週月曜日(但し7月17日[月・祝]は開館)
入  館  料  一 般 1,000円、 中 高 生 600円、 小学生 300円
      予約不要 美術館窓口で当日券を販売
会  場  水野美術館
      380-0928 長野県長野市若里6-2-20 TEL:026-229-6333 FAX:026-229-6311
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春の花見に、秋の紅葉狩り、端午の節句や七夕まつり、あるいは五月雨、吹雪など――。
こうした四季ごとの行事や生活、植物や気候などの情報をまとめた書物『歳時記』をご存知でしょうか。現代では俳句の季語辞典として多くの書籍が発行され、季節ごとの森羅万象を表わす膨大な言葉の数々が納められています。
いわば歳時記とは、“ 季節の百科事典 ” とも言い換えられるでしょう。

本展では、展示室全体を歳時記に見立て、日本画のなかから季節を感じるモチーフやことばを探ります。例えば上村松園《夏の美人圖》に描かれた、女性の吊るす蚊帳や足元に置かれた団扇は、夏を表わす暮らしの道具です。あるいは菊池契月《流鏑馬図》や山本丘人《紅葉の季》では、秋を感じる紅葉の情景を見ることができます。
このように日本画家たちの捉えた四季のすがたを、歳時記をたよりにどうぞお楽しみください。

※ 水野美術館は、岡倉天心の流れをくむ、横山大観、菱田春草、下村観山、川合玉堂らの近代日本画を系統立てて集めた美術館です。
※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細を確認の上参観を。
[ 詳 細 : 水野美術館 ]

【展覧会】東広島市立美術館|古代エジプト美術館展|’23年10月10日-11月26日|

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東広島市立美術館
古代エジプト美術館展
会  期  2023年10月10日[火]- 11月26日[日]
会  場  東広島市立美術館
      739-0015 広島県東広島市西条栄町9番1号 TEL 082-430ー7117
休  館  日  月曜日
開館時間  9:00 - 17:00(入館は 閉館30分前 まで)
      * 10月10日[火]は10時開館、10月28日[土]、11月25日[土]は19時まで開館
観  覧  料  一 般 1,300円、 大学生 900円、 高校生以下 無 料
      * 前売り、優待情報、関連イベント情報などは下掲詳細参照。
特別協力  古代エジプト美術館 渋谷
主  催  東広島市立美術館、中国新聞社
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◆ 東広島市立美術館|古代エジプト美術館展|’23年10月10日-11月26日 ◆

「古代エジプト美術館 渋谷」は日本初の古代エジプト専門美術館として、2009年東京・渋谷にオープンしました。個人コレクターによって収集された古代エジプト遺物は1000点以上にのぼります。これらの先王朝時代からローマ支配時代まで網羅したコレクションは、国内で質量ともに第一級の内容を誇り、古代エジプト文化の全貌をうかがい知ることができます。

本展では、世界的に貴重な遺物であるミイラやミイラマスク、人型木棺、神殿の石柱、ツタンカーメンの指輪をはじめ、当時の生活様式がわかる、化粧用など日常で使われていた容器や装飾品を含む約200点を展示するほか、過去100年間学術調査がほとんどなされてこなかったメイドゥム(マイドゥーム)・ピラミッドの最新調査(2022)の様子をあわせてご紹介します。古代エジプト人が築いた神々への信仰や国家、暮らし、死生観に触れることで、3000年にわたる巨大文明の歴史に迫ります。

< 本展のみどころ >
Section 1 古代エジプトの神々と信仰 / Section 2 ファラオが率いた国家 / Section 3 古代エジプト人の衣・食・住 / Section 4 古代エジプトの死生観 ― 再生とミイラ

※ 感染症予防対応実施中。下掲詳細公式サイトで最新情報を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 東広島市立美術館

【展覧会】相国寺承天閣美術館|企画展 禅寺に伝わるものがたり|第Ⅱ期展示開始迫る|無外如大尼生誕八百年記念 女性と仏教|’23年5月28日-7月16日|終了

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相国寺承天閣美術館
企画展 禅寺に伝わるものがたり
会  期  Ⅰ期  仏教説話と漢故事
      2023年3月11日[土]- 5月7日[日]
      Ⅱ期  無外如大尼生誕八百年記念 女性と仏教
      2023年5月28日[日]- 7月16日[日]
場  所  臨済宗相国寺派|相国寺承天閣美術館
      602--0898 京都市上京区今出川通烏丸東入 相国寺 – しょうこくじ- 内
休  館  日  2023年5月8日[月]- 5月27日[土]
開館時間  10:00-17:00 (入館は16:30まで)
拝  観  料  一 般 800円、65歳以上・大学生 600円、中高生 300円、小学生 200円
      * 障碍者手帳をお持ちの方と介護者一名様は無料となります。
      * 館内は土足禁止の為、入館時に履物をお脱ぎください。
特別協力  眞如寺(Ⅱ期)
主  催  相国寺承天閣美術館
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Ⅰ期  仏教説話と漢故事
仏教の教え、禅の教えの中には、数多くの先徳たちの逸話がちりばめられています。それらは経典に文字情報として載りました。さらに、そこに記された仏・諸菩薩や先徳たちは絵画化され、仏教美術が花開きました。
寺院空間を荘厳する様々な作品の意匠には、中国の故事由来の画題も多く取り入れられました。本展観では、仏教説話や漢故事を好んだ禅僧たちの詩文や寺院に伝来する絵画・工芸から、禅林に伝わる様々なものがたりを概観いたします。

Ⅱ期  無外如大尼生誕八百年記念 女性と仏教
令和五年(2023)は、臨済宗の尼僧、無外如大(むがいにょだい 1223-1298)尼の生誕八〇〇年にあたります。彼女は、臨済宗において、女性で仏光国師無学祖元の法を継いだ最初の尼とされています。十刹に列せられる相国寺派寺院、眞如寺の歴史をたどると、弘安九年(1286)に無外如大によって創庵された「正脈庵(しょうみゃくあん)」にさかのぼります。また、眞如寺は十六世紀後半からは宝鏡寺門跡の菩提所となり、その寺宝は尼門跡の典雅な文化を今に伝えます。
今回は照山元瑶尼、徳巌理豊尼や逸巌理秀尼など、出家した皇女達のゆかりの品をご覧いただきます。相国寺派寺院伝来の寺宝から、無外如大尼の時代から近世に至るまでの女性と仏教のかかわりを探ります。

※ 新型感染症対応実施中。下掲詳細を確認の上ご観覧を。
[ 詳 細 : 相国寺承天閣美術館
[ 関 連 : 活版アラカルト【展覧会】相国寺承天閣美術館|伊藤若冲生誕三〇〇年記念展|[後期]2016年5月21日まで and more|終了企画]

【展覧会】根津美術館|企画展 救いのみほとけ お地蔵さまの美術|’23年5月27日-7月2日|終了

20230629151331_00005 20230629151331_00006根津美術館
企画展 救いのみほとけ
お地蔵さまの美術
会  期  2023年5月27日[土]- 7月2日[日]
休  館  日  毎週月曜日
開館時間  午前10時-午後5時 * 入館は 閉館30分前 まで
入  場  料   オンライン日時指定予約入館制  * 下掲詳細参照
      一 般 1300円、学 生 1000円、中学生以下 無 料
      * 障害者手帳提示者および同伴者は200円引き
会  場  根津美術館 展示室 1・2
      107-0062 東京都港区南青山 6-5-1 Tel. 03-3400-2536
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親しみを込めて “ お地蔵さま ” とよばれる地蔵菩薩は、おそらく日本人の誰もが知るほとけでしょう。日本では平安時代に入ってから本格的に信仰されるようになり、平安時代後期に衆生を救済するほとけとしての信仰が確立すると、それ以降は地域や時代を超えて崇められ、数多くの仏画や仏像が作られました。
本展では、館蔵品の仏画や仏像を中心として、日本における地蔵信仰の歴史とその広がりを概観します。この展覧会が、地蔵菩薩にかかわる美術の華麗で多様な世界を知る機会となれば幸いです。

※ 入館はオンライン日時指定予約制。下掲詳細を確認のうえご観覧を
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